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【気づき】Vol.1088(2011年6月25日発行のブログより)
children。
2006年11月に公開された映画
『チルドレン』について。
伊坂幸太郎さんの原作も読んだんだけど、これは映画もすごく面白かった。
家裁調査官として、⽇々未成年の犯罪者たちと⾯談を繰り返す、
大森南朋さん演じる豪快だが憎まれない超キレ者先輩調査官と、
坂口憲⼆さん演じる真面目⼀本で不器用な後輩調査官。
まったく正反対ともいえる2⼈が繰り広げるドラマだ。
さすがに職業が職業だけあって、
いろんな過去の生い立ちやトラウマがスッとつながってくる。
調査官の仕事って、
コンサルタントのヒアリング調査に酷似していて面白かった。
コンサルタントの仕事で⼀番大切な能力を⼀つに絞れって⾔われたら、
ヒアリング能力なんだよ。
この根気の要る地味な作業をきちんとやらなければ、
すべてのプロジェクトは絵に描いた餅で終わるんだ。
さて、中学1年⽣の頃英語のテストに必ず出された問題。
childは複数形になっても、
childsではなく発⾳も綴りもまったく異なってしまう、
childrenに変化するのはなぜか。
それは子どもは1人でいる時と集団になった時とでは、
まったく別の生き物に豹変してしまうからだ。
集団になると何をしでかすかわからない、というのだ。
まあ、よくも悪くもね。
この辺りのやり取りは巧いね。
ほんの数秒で終わる、
先輩役の大森南朋さんが後輩役の坂口憲⼆さんに言った、
ワンシーンのセリフに過ぎないんだけどね。
後輩の坂口さんは実は先輩の大森さんにすごく憧れている。
上司からも大森さんはああやってハチャメチャに見えて、
実は天才で実績も凄いんだって知らされているんだ。
師匠として仕事もプライベートもこっそりモノ真似していくんだね。
もちろん真似をしているうちは失敗続きなんだけど。
そしてこの映画もそうなんだけど、
本屋さんのシーンが出てくる映画が僕は好きだ。
書店のシーンがたくさん出てきて嬉しい。
内容が・・・ちょっと複雑なんだけどね(笑)
伊坂さんの作品は書店で犯罪を繰り広げられてしまうシーンがある。
今回も1秒たりとも瞬きがもったいないと思える、
いい映画だと感じました。
地味に見えて中身があるって凄いことだね。
僕もそんな作品を書きたい。
追伸.
坂口憲⼆さんが公称185cmだと、
この映画をきっかけに初めて知りました。
巨漢の坂口さんが、
映画の中で毎晩こだわりの自炊をしている姿がかっこいい。
ヒロインの小西真奈美さんもちょっと訳ありの自炊生活。
この⼆⼈がそれぞれ独りぼっちで夕食を⾷べているところが、
左右対称で写されるシーンが僕は好きだな。
...千田琢哉(2011年6月25日発行の次代創造館ブログより)
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