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【気づき】Vol.0842(2010年11月11日発行のブログより)
源氏物語。
高校生の頃に古典で習った源氏物語は、もちろんフィクションである。
壮大なスケールの世界最大の長編小説だ。
今も昔も⼊試頻出問題としてはダントツ1位だろう。
フィクションでは、
光源氏はプレイボーイであちこちの女性からモテモテだ。
グイグイ吸い込まれていくような魅了される話だ。
紫式部が天才作家である所以だ。
ところが実話のほうが遥かに面白い。
作家にもフィクション作家とノンフィクション作家がいるように、
源氏物語にもフィクションとノンフィクションがある。
源氏物語の実話は、光源氏はプレイボーイではなかったという話だ。
よりどりみどりで選びたい放題にも関わらず、
光源氏はたった一人の女性を愛し続ける。
実は、光源氏が生涯愛した女性はただ一人なのだ。
これは非常に深い⽰唆をしている。
何ごとも極めれば極めるほど、選択肢は拡がる。
でも、実際に選択肢が拡がると、
人はすべてを選択しようとは思わなくなるのだ。
選択肢がない人間に限って、選択肢を増やすことに憧れる。
モテない男に限って、たくさんの女性と交際しようと思う。
モテない女に限って、あちこちの男性と交際している。
でも、世界で1番好きな人と⼀緒にいれば、
世界で2番目に好きな人から100番目に好きな人など、
もはやどうでもよくなってしまうのは、男女同じだ。
これは仕事にも通じる。
選択肢を増やすのは、あちこち手をつけるために増やすのではない。
1本の軸を極めていくと、
結果としてたくさんの選択肢が拡がってしまうのだ。
極めれば極めるほどに1つに収束されていく。
ちょうど、砂場で深い穴を掘っていく際に、
広い穴を掘っていく必要があるかのように。
砂場で高い山を積み上げていく際に、
裾野を広げていく必要があるかのように。
極めると、結果として拡がっていくのだ。
追伸.
光源氏(ゲンジ?)といえば、諸星くんは元気ですか?
...千田琢哉(2010年11月11日発行の次代創造館ブログより)
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