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【千田琢哉の頭脳】Vol.0353(2010年1月22日発行のブログより)

最近周囲のメンバーやクライアントとコミュニケーションをうまく取れません。今までになく気を遣っているのですが、違和感があるのです。何というか私自身事なかれ主義なところもあり、平穏無事に過ごしたい性格なのですが、相手の反応がちょっと鈍かったり変化球だったりして戸惑うのです。そういえば年齢を重ねるごとに酷くなっているかもしれません。ジェネレーションギャップでしょうか?

(長野県・システムエンジニア・Yさん・男性・39歳)

たとえば人とコミュニケーションを取っていて、

「ん?」

「あれ、噛み合わないな・・・」

「何でそうくる?」

と感じることがあります。

これがたいせつです。

コミュニケーションでギャップを感じたり違和感を憶えたところこそが
相手の本質です。

ちょっと感情的になったり矛盾している部分は誰もが持ち合わせています。

それが人間です。

すべてを論理づくめでやられたらそれこそ人生は味気ないです。

私は仕事でヒアリングという作業を
気の遠くなるくらいこなしてきましたが、
和やかにコミュニケーションが取れている間は
ほとんど収穫なんてありませんでした。

逆にうまく噛み合わないときこそがキーになることが
圧倒的に多かったからです。

「何でこんなに頭のいい人がここで頑固になる?」

「何でわざわざこんなことをここで話す?」

「何でここで具体的になる?」

こういったことにすべて問題解決の突破口が隠されていたものです。

平常心でいられるということは幸せなことですが、
そこに進化はありません。

進化というのは常に違和感であり、ぎこちなさが伴われます。

肉体だけでなく、精神的にも筋肉痛は必要なのです。

コミュニケーションを取っていてギャップを感じたり
違和感を憶えた場合はこれからの人生のたいせつなヒントを
いただいたと感謝すべきです。

私の人生はあちこちでコミュニケーションギャップの連続でした。

自分のことをコミュニケーションに長けている、
と思っている人ほど危険なことはありません。

自分では勝手に穏便に進んでいると思っていても、
相手にとっては非常にストレスが溜まっていることがあるわけです。

相手が合わせてくれているだけなのです。

傍から見ていたらこれは怖いことです。

無意識の罪ほど重いものはありません。

自称被害者ほど質の悪いものはありません。

自分がコミュニケーション下手だと思っているということは
進化の見込みがあるということです。

...千田琢哉(2010年1月22日発行の次代創造館ブログより)

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