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【盾と矛】Vol.0672(2009年10月20日発行のブログより)

敷⾦・礼⾦

私の周囲にいる親族や友⼈知⼈にも不動産業を営んでいる⼈は多い。

この不動産業界も今後世論から厳しくメスを⼊れられるのは
間違いないだろう。

不動産業界では当たり前だった敷⾦・礼⾦が
徐々に⾮常識になってきている。

当たり前だ。

敷⾦とは本来住⼈側のお⾦である。

ここを忘れてはいけない。

修繕費等を差っ引けば原則返ってくるはずだが、
これも実に曖昧なことが多い。

本来の⾒積もりよりも5割増しにされることがあるというのは、
⾃動⾞事故で⾞両保険をかけていたとわかった瞬間に
修理屋からの⾒積もりが⼀気に跳ね上がるのと同じ。

敷⾦をぼったくられないようにするには、
敷⾦鑑定⼠の実名⼊りで「敷⾦返還額鑑定書」を提出すれば
イチコロである。

納得いかなければ捺印してはいけない。

仮に1⽇中ごねても⼗分にそれ相応のお⾦を⽀払っているのだから
⽢やかせてはいけない。

繰り返すが、敷⾦は誰のお⾦かを忘れてはいけない。

礼⾦については⾔語道断も甚だしい。

どうしてお客である住⼈が謝礼を⽀払わなければならないのか。

昔の地主制度はとっくに終わったのだから、明らかに時代に逆⾏しており、発想が逆である。

謝礼は⼊居してくれる⼈に⽀払うべきだ。

いや業界の常識は違う、といった屁理屈は不要。

資本主義下においてはお⾦の流れからいって
謝礼をお客からもらうのはおかしいのだ。

そもそもラクして稼ぎ過ぎている業界、
年収と働きが⾒合っていない業界は、真っ先にテコ⼊れの対象になる。

換⾔すれば不動産業を営む⼈は、業界のズレた常識を打破すれば
パイオニアになる⼤きなチャンスなのだ。

借りものである⼟地でラクして⼤きく稼ごうというのは、
⽭盾しているということは薄々気付いているはずだ。

⼟地というのは本来、
どんなにお⾦を払おうが個⼈のものなんかではないから。

...千田琢哉(2009年10月20日発行の次代創造館ブログより)

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