【気づき】Vol.0999(2011年3月28日発行のブログより)
焼肉。
かねてよりハガキ本でお世話になった編集者イチオシの、
焼⾁ジャンボ篠崎本店(東京)に行ってきた。
最寄駅から徒歩15分、タクシーで5分といった不便な場所だが、
そこはエビスジーンズの店舗同様、
熱烈なファンにとってはどうでもいいことだ。
2月下旬の比較的暖かい晩だった。
焼肉は好きだけど、しょっちゅう⾷べているわけでもない。
その証拠に、今回は今年初めての焼肉だった。
大阪でそれなりに美味しい店に何度か通っていたから、
⽔準以上の焼肉はピンとくるようにはなっていると思う。
各店によってこだわりはあるだろうが、僕の基準は第⼀にライスだ。
最初に大盛りライスを頼む。
ライスがまずいところはたいてい焼肉がまずい。
ホテルのレストランで水がまずいところは、
すべてのサービスが悪いのと同じことだ。
第⼆にハラミを頼んでみることだ。
ハラミの美味しい店は並ロースや並カルビも当然に美味しい。
・・・にしても、
この店の裏メニュー(?)『座布団』という商品は凄かった。
ネーミング通り、見かけも座布団そのままの肉が出てくる。
やっぱり、店を出てからも語り草になっているようだ。
店員さんが、
「この肉は表だけ6秒」とか
「これは表裏4秒ずつ」
と皿を運ぶ度にアドバイスしてくれるのもいい。
本当にそのとおりに美味しく⾷べることができるのだ。
その説明もテキパキと短くて気に入った。
清々しくって美味しい焼肉がより⼀層美味しく感じた。
僕は相手が誰であろうと、
鍋奉行みたいな人間といっしょに食べるのは無理だ。
⼈間の本能である食べるという営みにおいて、
ああだこうだと人にアドバイスされるのは、
そいつの自己満足以外何ものでもない。
トイレで用の足し方を他人にアドバイスされたくないだろう。
睡眠時間や枕の高さを他人に決められたくないだろう。
それと同じだ。
卑しくも他人様にアドバイスしたいのであれば、
お洒落で謙虚に恩着せがましくなくやってくれ、というわけだ。
でなければ、せっかくの飯がまずくなってしまう。
いかなる理由があろうとも、
本人が美味しいと思って⾷べている方法が⼀番なのだ。
寿司屋で⾷べる順番にうるさいヤツも余計なお世話。
僕の場合は、その店が本当に美味しいと判断すれば、
翌日一人で好きなように食べに行くことをやってのける。
島田紳助さんが、食事中にグダグダ言う人間は許さない、
ということを言っていたけれど、
食事というのはまさに食材そのものと雰囲気で決まるということだ。
そんなことすら理解していない飲食店が、いかに多いことだろうか。
追伸.
ここのホームページは、店員さん自家製だそうです。
完全予約制で、僕が行った日も予約でいっぱいだったんだけど、
さすがですね。
繁盛店は、すべてにおいて抜かりない。
⾷べ終わった後、今日まで生きてきてよかった、と思えました。
...千田琢哉(2011年3月28日発行の次代創造館ブログより)
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