【気づき】Vol.0989(2011年3月18日発行のブログより)
マイ靴ベラ。
僕は社会人1年目に準備したものがある。
靴ベラだ。
マイ靴ベラだ。
きっかけは、
30年持つといわれる伝説の
というフランスの靴メーカーのビジネスシューズを
プレゼントされたことだ。
プレゼントしてくれた相手は、僕がユニクロのフリースをこよなく愛し、
大学生の頃からお気に入りのラコステのポロシャツを、
すっかり色落ちするまで着古していたけど、
靴に対する執着心は常軌を逸していたことくらい知っていたようだ。
靴を購入するときには、いつもその靴に⼊れられているシューキーパーを、
そのまま⼀緒に購⼊する。
当時は保険代理店を開拓するための営業をやっていた。
法人代理店を開拓するために、いろんな会社を回ったんだけど、
すぐに気がついたことがある。
靴を脱がせる割には靴ベラが完備されていない会社が多かったことだ。
仮に置かれていても、
安っぽいプラスチック製のものだったらがっかりする。
いい靴は貧乏臭く人差指を踵に差し込みながら履けない。
⼈差指をねじ込みながら苦労して履いている人を目にすると、
率直に哀れな人だなと思う。
いい靴に触れるには、やっぱりいい靴ベラが必要だということで、
大阪の心斎橋にあるJMウエストンのショップまで買いに走った。
仕事中だった。
今すぐ使うから箱も紙袋も要らない、と店員さんには伝えた。
コンパクトサイズだったが、 とても使い心地がよかった。
この靴ベラを買ったおかげで、
靴を脱がされる会社に遭遇してもイヤな思いをしなくなった。
有名な投資コンサルタントが、
スリッパに履き替えさせる会社は業績が悪くなる、
といった内容の本を出していた。
まったくそのとおりだと思うと同時に、
スリッパに履き替えさせる会社が靴ベラのおかげで好きになった。
今でも仕事に行く際には必ず靴ベラを常備している。
クライアントに感心されることも多い。
考えてみれば、自分がお客様であるならともかく、
お客様のところにお邪魔するのだから、
靴ベラ持参は当たり前のような気がするんだけどね。
特に営業のみなさんには、マイ靴ベラはおススメだ。
どんなに高級品でも靴や鞄と比較したら安いものだから。
おまけに靴も長持ちして、相手に与える印象も⼀変する。
追伸.
JMウエストンは靴や店舗作りは⼀流だけど、
当時の大阪のショップでは、靴の修理の際、
お金儲けの姿勢がプンプン匂ってきてガッカリさせられた記憶がある。
商品とサービスがちぐはぐでアンバランスだった。
今はどうなのだろう。
書斎すぐ近くの表参道(青山5丁目)にもあるらしいから、
天気のいい日に散歩がてら行ってみよう。
外面に内面が備わって⼀流から超⼀流へ進化しているのだろうか。
せっかく上質な世界クラスの靴を扱っているのだから、大いに期待したい。
追伸の追伸.
事情があって、今は同じ靴ベラを2つ持っています。
書斎⽤と出張⽤です。
追伸の追伸の追伸.
を読んだという医大に通う5年⽣さんからメールをいただきました。
マンダリンオリエンタルの夢のトイレでかっ⾶ばしてきた、
とご報告いただきました。
僕もまたそろそろかっ⾶ばしに行きます。
...千田琢哉(2011年3月18日発行の次代創造館ブログより)
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