【気づき】Vol.1206(2011年10月21日発行のブログより)
ストリート・オブ・ファイヤー。
1984年アメリカ映画。
94分という⽐較的短めの映画なんだけど、
テンポが猛烈に速いために中身が薄く感じられない。
むしろ、凝縮されている感じがいい。
映画も本もそうなんだけど、映画は120分ないとだめだとか、
ビジネス書は200ページないとだめだとか、
そんなこと言っているからダメになってしまうんだよね。
本来クリエイティブなものを⽣み出していく業界が、
そんなルールで規制してどうするってこと。
30分で最高のオーラを放つ映画を、
120分に引き延ばしてもカスみたいな映画になるだけ。
20ページで完結する短編小説を200ページに引き伸ばしても、
ぶよぶよの体脂肪率の高い見るも(読むも?)無残な物語になるだけ。
その逆も然り。
この映画も90分で終わらせるから名残惜しさがあっていい。
かつての恋人がギャングたちに襲われて誘拐されてしまったところ、
軍隊上がりの流れ者の元カレが取り返す。
元カレはマイケル・パレが演じていて、猛烈に喧嘩が強い。
情け容赦なく強い。
誘拐されたかつての恋人はダイアン・レインが演じているんだけど、
グラマーで歌手としての成功が約束されている。
ところが彼女を誘拐した地元のギャングたちは、
警察すら手をこまねく極悪グループ。
たった⼀晩でマイケル・パレは、
ギャンググループの心臓部分に入りこんでいく。
酒場で知り合った相棒の軍人女性を連れてね。
この軍人女性は女性からモテそうな男前なキャラで、これまた猛烈に強い。
この2人のコンビでダイアン・レインの救出に成功する。
ダイアン・レインは歌手として成功するために、マイケル・パレと別れて、マネージャーとお金と成功のために付き合っている。
でも、別れた2人は本当は愛し合っている。
救出に大活躍してくれた男前の軍人女性も、マイケル・パレに惚れている。
マイケル・パレはモテモテなんだけど、結局最後はこの街を、
「じゃ」
って去っていく。
去り際の美学だ。
どんなに命がけでスゴイことをしても、
別れ際が拍子抜けするほどドライというのは、スーパースターの必須条件。
恩着せがましくしてはいけないんだって、
この映画を観る度に刷り込まれたものだ。
能書きはもういいから、
とにかく喧嘩が強くて別れ際がどうしようもないくらいにドライ。
これがいい男の条件なんだね。
千田学校では、義務教育の必須科目にしてもらいたい。
追伸.
2次会に参加するのは、男の恥。
追伸の追伸.
この映画でこっそり⼀番好きなシーン。
元カレのマイケル・パレが、
今カレのリック・モラニスに情報料の⽀払いを命じるところ。
⽀払いの相手はゴロツキなんだけど、僕の価値観とまったく同じだ。
...千田琢哉(2011年10月21日発行の次代創造館ブログより)
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