【気づき】Vol.1173(2011年9月18日発行のブログより)
宗教団体。
猛烈な発行部数を誇る媒体を所有する宗教団体2つから、
取材のオファーを受けた。
そのうち1つは先日終了した。
非常に熱心なインタビューで引き受けて本当によかった。
別れ際に団体のリーダーの本もいただいて、それが本当に面白かったよ。
ある人からは、
「えー!?千田さん、引き受けたんですか?」
と驚かれてしまうこともあったけど、
依頼メールを見た瞬間にOKの返事を出した。
決断にかかった時間は0秒だった。
僕の基準は、オファーが具体的か否か、それだけだ。
宗教団体かどうか、大きな組織か小さな組織かなんてまったく関係ない。
ダメな依頼というのは、
「候補が複数あってあなたがどうか決まっていないけど、
アイデアちょうだい」
「もしいいアイデアだったら、依頼してあげる」
というものだ。
ひょっとしたら、それはその組織では模範解答なのかもしれない。
たいていは斜陽化した業界や組織が多いんだけどね。
だから、僕に断られた本人にとっては、
「いったいどこがいけなかったのでしょうか?」
「気に入らないというのならなおしますから」
「お金ならちゃんと払うのに」
という姿勢でちょっと偉そうに聞いてくる。
でも、その姿勢がいけないのだ。
たいていブランド企業や大企業に多く見られる。
会社の看板を自分の実力と勘違いするって、
どんなに人として醜い行為なのかは自分ではなかなか気づかない。
具体的なオファーは、
すでに
「あなたに依頼するのは決定しています」
という揺るぎない軸が定まっている。
ここはブレない。
その上で、
「この日時でこんな話をしてもらいたい」
という具体的な依頼がある。
そうすると、あ、本気なんだな、一生懸命答えないといけないな、
って思うわけだね。
だって、
仕事というのはお互いの命の時間をお裾分けし合っているんだから。
取材や講演をよく断っているんだけど、
それは僕が忙しいからではないんだね。
現実はもっと厳しい。
「ああ、この人と仕事するくらいならカフェに行ってモンブラン食べよ」
って思うから、ただそれだけです。
僕自身もサラリーマン時代にそんなNGたくさんやってきた。
今ならいかにNGかがわかる。
ありがとう。
追伸.
本気とは、声の大きさや会社のブランドではなく、
あなた個人の具体性とスピード以外では表現できない。
追伸の追伸.
悪い噂の立っている人や組織って、実際に会って話してみると
悪い噂を立てている人や組織より、遥かに信頼できるんだよね。
追伸の追伸の追伸.
宗教家を目指しているわけではない人こそ、宗教家の本を読もう。
これほどビジネスの勉強になるものはない。
…千田琢哉(2011年9月18日発行の次代創造館ブログより)
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