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【気づき】Vol.1137(2011年8月13日発行のブログより)
昼下がりの情事。
1957年アメリカ映画。
27歳のオードリー・ヘプバーンが、 20歳そこそこの音大生を演じる。
浮気調査専門の私立探偵を⽗親に持つオードリーは、
⽗の仕事の調査でターゲットになっていた、
浮気をしている大富豪の男に恋してしまうんだね。
その大富豪を演じるのはゲイリー・クーパー。
もの凄く背が高くてハンサムなプレイボーイ。
複数の会社の今でいうCEOなんか務めちゃっている。
もちろん、モテモテだね。
でも実はお互いに不器用で、
えらく遠回りしながら最後はハッピーエンドになるんだけど、
これがいいんだね。
この映画で伝わってくるメッセージは、
どんなに経験を積んでたくさん恋愛をしても、
人を好きになるということはいつもぶきっちょな初恋なんだ
ってこと。
本当に好きになったら、人は不器⽤になるんだね。
プレイボーイとして弁舌さわやかに女性を口説き落とせるのは、
本当に恋をしていないからなんだ。
実は映画公開の4年後に、
ゲイリー・クーパーは前立腺癌で亡くなってしまう。
⼤物俳優らしくプライベートでも、すったもんだあった俳優なんだね。
この映画の主人公にピッタリともいえる。
否、すったもんだを乗り越えていなければ、あの演技はできないのかな。
今から50年以上前の撮影技術でここまでの名画を撮れるってのは、
人間のチカラって本当に凄いなって勇気づけられる。
果たして世の中はデジタル化していながら、
人間の技術そのものは進化しているのだろうか。
追伸.
条件や環境のせいにしたくなったら、歴史を学ぼう。
昔の人は今より1万分の1の情報量でスゴイことを成し遂げてきた。
コテンパンに、打ちのめされよう。
追伸の追伸.
『昼下りの情事』
の「情事」が「ジョージ」と聞えてしまう。
これがまたシェリー・ウィンタースが
『陽のあたる場所』
でモンゴメリー・クリフトと初めて結ばれる晩に発する、
「ジョージ」とどうしても被ってしまう。
『陽のあたる場所』は『昼下りの情事』の6年前か・・・
...千田琢哉(2011年8月13日発行の次代創造館ブログより)
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