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ドイツプラネタリウム訪問記: ハイルブロン編vol2

こんにちは。
本日はドイツ・ハイルブロンの科学博物館施設「エクスペリメンタ」編vol2です。

vol1はこちら↓

vol2では、いよいよ「衝撃のプラネタリウム」について紹介していきます!


いざ、プラネタリウムへ

展示室の窓から、プラネタリウムらしきものが見えます(笑)
こちらの施設ではプラネタリウムではなく、「サイエンスドーム」という名前で呼んでいるそうです。

サイエンスドーム(プラネタリウム)の前はがらーんとした広いスペースになっています。
校外学習とかでたくさんお子さんが来ても全然大丈夫そう😊

コイン返却式のロッカーもたくさんありました。

放送がかかったら並んでドームへ入ります。
キッズ向けのショーを選んだので、親子連れで賑わっていました。

この写真↑、プラネタリウムをよくご覧になる方ならば、ん?と思うかもしれません。

そうなんです。ドームの形状がなんだか変です。

写真の白く光っている部分がドームのスクリーンですが…その内側にまたもう1つ、独立した壁がありますよね。

どういうこと…?と思いながら前の人に着いていくと…

 え???????

え????え?????えーーーーーーーーー?????????
ステージの上に船を模したような?舞台セットが。

プラネタリウムっていうより、中規模の劇場!?!?!?と思いながら上を見上げると…

雲が投影されている!?

さらに、後ろを見ると…

なんか…すごい!!!!!

照明がたくさん、さらには月と地球?のようなオブジェもありますね。
本当に劇場に来たみたい。
コンソールに座っている人が、劇場の音響さんと照明さんに見えてきます。笑

舞台があるためドームの形状も、なんだか不思議です。

ちなみにこの館には光学式プラネタリウムとしてカール・ツァイス社のUNIVERSARIUM IXが入っているはずなのですが…

完全に隠されちゃっていました😂

なるほど、この投影では光学式は使わない感じなのですね。

でも光学式がないからってがっかりした気持ちにはならなかったです。あの舞台セットとたくさんの照明に…一体何が始まるの!?とドキドキワクワクが止まりませんでした🎶

「Mondpirat und Spiegelei」投影開始

「月の海賊と目玉焼き」みたいな意味でしょうか。(全然わからん)
中身もドイツ語でして、さすがに全ては理解できなかったのですが、私なりの解釈でお届けします😅

投影が始まると、海賊みたいなかわいらしい服装をした女性が1人、舞台に上がります。
そして子どもたちとコミュニケーションを取りながら、物語が進んできます。
この女性は、宇宙へ宝探しの航海へ出かける海賊少女の役みたいです。

わかる人にしかわからない紹介の仕方になってしまいますが、
この投影はいわゆる…プラネタリアTOKYOでやっていた「LIVE ACT PLANETARIA」タイプの投影ですね。
演劇とプラネタリウムが融合したショーになります。

分からない方向けに、当時の記事を見つけたので貼り付けておきます。↓

1名の俳優さんの演技や見学者とのコミュニケーションを通じて、物語が進むプラネタリウム投影です。
投影の中で星空に関する紹介もあります。

このドイツのエクスペリメンタのショーでも、
デジタル式プラネタリウムの活用はもちろんのこと、演劇の舞台などに用いられる大規模な照明やキャストを追いかけるスポットライトも。
素晴らしかったです。

そして日本と違った点は…レーザーを使った演出もあり!!!

とにかく、盛りだくさんでした。
特に、どうしても皆さんにお伝えしたい点が2つ。笑

プラネタリウムに雨が降る!?

まず1つめ。

最初にびっくりしたのは、「雨」の演出です。

雨のシーンで、音響ではない本物の大量に水が降ってくるような音がして。
舞台後方をよーく見てみると…なんと!雨が降っている!!!!!???

まるでコンサートの演出で使うような水の発生装置がずらりと横1列に並んでいるではありませんか!(@_@)
噴水のように?いや、ダムのように?舞台で上から下へとザーザーと雨が降っていて、そのすぐ上のドームには真っ黒な雲が立ち込め、レーザーの雷が落ちる…
完璧な「雨」の演出に驚きを隠せませんでした。

もう一度確認です。
プラネタリウムで、水ですよ!!!?!?!?!?!?(笑)
いくら直接水がかかるリスクのない距離だとしても、さすがに光学式投影機を外に出しておけないわけですね😅

座席が動く!?プラネタリウム!!!

次に2つめ。
船に乗り込み、星空へと進んでいくシーンでの出来事です。

ゴトッ!?…と、座席が揺れたような気がしました。

すると、次の瞬間…

え????舞台上の船が、動いてる?

いえ、それだけではないんです。

なんと、わたしたちの座席が!!!!回っているのです!!!!!(笑)

外側のドームだけが固定されていて、我々の座席と舞台が一緒になって床ごと180度ゆっくりと動きます。

これは終演後に撮った写真です。
先ほどと舞台裏の様子が全く違うところ、お分かりいただけるでしょうか。

つまりわたしたちは、最初は傾斜ドームを反対むきにみるような形で座っていて、180度回転することによって通常の傾斜ドームの座席配置になった、というわけです。

だからドームのスクリーンが張られている壁との間に、もう一つ壁があったのですね。
よく見ると…床も丸く切れ込みがあります。
プラネタリウムの座席が動いたりしたら楽しいだろうな〜と思ったことはありましたが、まさか実在するなんて😅

座席が回ったことにより、舞台のすぐ後ろが傾斜型プラネタリウムドームのスクリーンになりました。(伝わるかな…)
そのため舞台上を地平線として星空を傾斜ドームの1番下まで映し出し、船の上からみんなで星空を見上げる演出により、本当に航海に出たような幻想的な空間が作り出されていました🚢
そこで北極星の見つけ方など、星座やアステリズムをキャストさんと一緒に探していきます。
その後、太陽に近づいたり、月に着陸したり!?
宇宙に関する知識もショーの中にふんだんに盛り込まれていました。

プラネタリウムを超えたプラネタリウム

内容を全て書いてしまうとただのネタバレ記事になってしまいますから、これ以上の詳細は伏せておきますが…
セリフだけでなく、歌もがっつり歌って、踊っていらっしゃいました。
みんなで一緒に手を動かすようなシーンもあって🎵
ドイツ語そんなにわからないのでドキドキでしたが😂まさに双方型のサイエンスコミュニケーション!という感じがして、すごく楽しかったです。
楽しいだけでなく星の名前やアステリズムを覚えやすいような工夫も凝らされていて!とにかく勉強になりました。

そして、何よりもキャストさんの力量に脱帽です。この人はミュージカル女優さんなのかな?と思うほど、立ち振る舞いも歌声も素晴らしかったです。
自分が元々舞台に立つ側の経験があることと、かなりの音楽好きなので音程とかリズムとか色々と人より敏感に聞き取ってしまう私ですが(ただし自分が歌えるとは言っていない🤣)、ヨーロッパで人前で歌を歌っている人、全員歌が本当に本当にお上手です。感動します🥹

光学式の星空は見られませんでしたが、「プラネタリウム」で現代においてできることのてんこ盛りのような投影でした。
光学式の星空はもちろんプラネタリウムの1つの原点でありその美しさは(現状)他に代えられないものですが、光学式の星空がなくてもこんなにも面白く、教育的な投影を作り上げることができるのだと感動しました。

百聞は一見にしかず、ですから…ぜひドイツに……いや、なかなか難しいですよね😅
機会があったらぜひ行ってみてほしいですが、公式のトレーラーを見つけましたのでこちらを最後に紹介しますね。

ね???
座席、動いてるでしょ????(笑)
最初のシーン、雨降ってるでしょ?????☔️

まさに「プラネタリウムを超えたプラネタリウム」だなあと感じました。

先ほども少し書きましたがわたしは元々舞台に立ったり立たなかったりしていた人間なので、プラネタリウムドームを演劇やミュージカルの場として活用することに対してものすごく興味があるのです。

有楽町のライブアクトプラネタリウムを見て、こういう仕事したい…と思っていたくらい。
有楽町のを見た時も、やられたー!!!こんなに素敵なプラネタリウムと役者さんのコラボがあったんだ!!!と、度肝を抜かれたことをよく覚えていますが、
エクスペリメンタはあの時の衝撃を簡単に思い出させてくれて、さらには超えてきました。

ドイツのプラネタリウムハンブルクでレーザー・ミュージックショーを初めて観た時もひっくり返りそうな衝撃を受けましたが、
こちらのショーからも相当な感銘を受けましたね。

エンタメと教育の融合、すばらしいです。
こういう楽しいショーが、もっともっと広がったらいいのになと思いました。

終演後は感銘を受けすぎてなかなか立ち上がることができませんでしたが、わたしがやっとロビーに戻ると、なんとキャストさんがお子さんたちに囲まれていました。みんな本当に楽しそうに話していて。
このショーを通して宇宙に興味を持ったお子さん、ドイツに本当にたくさんにいるのだろうな〜。なんて想像しながら、展示室に戻りました。

ちなみにこちらのサイエンスドームですが、3Dショーも投影できるみたいです。3Dのショーの時間にはタイトルの最後に「3D」と書かれていますので、お好みでぜひ試してみてください!
(わたしは時間の都合上、この投影しか見られませんでした。でもこれを選んで本当に本当に良かった……!!!!!!)

さて、どうしてもこの感動を伝えたくて張り切りすぎた結果、記事が本当に長くなってしまいましたが…今回はここまでとします。
ハイルブロンは正直そこまで大きい都市ではないと思うのです。でも、エクスペリメンタ、すごいところでした。本当にお気に入りの施設になりました。
また行きたい。AIの建物にも入り損ねてしまいましたからね。😭
みなさまもドイツ南西部に行かれる機会がありましたら、ぜひぜひ足を運んでみてくださいね。

それでは、ここまで読んでくださりありがとうございました!
また次の記事で、お会いしましょう〜🎵

(有料の方はもうしばらくお付き合いください🙇‍♀️)

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