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明日を追いかける,すべての人へ

人は,何かを追い求める生き物である.
それは明日であり,他人であり,時に自分自身である.

何かに飢え,渇望するとき
人は,脇目も振らずにひた走る.
まるで,ギリギリをあたかも楽しんでいるかのように.

何かに怯え,慄くとき
人は,振り向くことなくひた走る.
まるで,振り向くとそこは世界の終わりだと理解しているかのように.

朝,自分への焦りは空回りし
昼,隣人の笑顔はやけに明るく
夕,明日の光り輝く”はずの”自分自身を,胸に抱く

沈み行く太陽は,
ちゃんと私を明日へと連れて行ってくれるだろうか?
今日という日に,置き去りになんてしないだろうか.

夜は訪れる.
しかし五里霧中,不安と共に走り回った足跡は
明日の芽を出す土壌となる.

明日は皆んなにやってくる.

いいじゃないか,人間なんだから.

明日は,見えないくらいが丁度良い.
回り道するくらいが丁度良い.

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