![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/80540670/rectangle_large_type_2_dc13fe1651250a1a3f6fbc4132197d3b.jpg?width=1200)
ことばを紡げない私の話を聞いて欲しい。
最近、言葉が出てこなくなった。
それは日常生活的に なにか問題あるとかじゃなくて、ただ いつものように頭が回転しない、なんとなく不自由を感じる、伝えたい言葉を伝える方法が掴めない、そんな感覚。
いつもは紐が何色も伸びていて、それを手繰り寄せては、ここで切って これと繋いでみよう とか 別の色を使ってみよう とか そういう紐が見えるのだけど、今はぼやけた1本の紐が見えるだけ。
「これだ!」という言葉が見つからないのだから、文章を考えることが、ことばを紡ぐことが億劫になった。
その感覚によって生きる力を失った気がした。
逆なのかもしれないけど。
そうして考えてみると、私は自分自身と向き合うことから逃げて、現実から目を背け続けていることに気がついた。
常に思考し続ける頭の向きを意図的に曲げて、過去だけを見るようにした。
過去を語るのは簡単で、語り慣れた過去を話すのは 辛かったという単純な感情以外を使わずに済む。伝えるための言葉を考える必要も感じなくて、ただ事実を口にするだけ。辛いと吐くだけ。
それはとても痛くて 終わりのなく優しい逃げ場。
今日も私は、そこから抜け出す術を知らない。
・・・いや、違う。
私は ただ考えたくないだけなのだと、私が1番知っている。
諦めを吐きながら、今日も私は息をしていて笑ってしまった。
ジャンティさんと公園で空気を吸っているだけ。
Sena.