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東京の中心で孤独を叫ぶ

ついに、コロナウイルスに感染してしまった。

もしかすると、何度か感染していたかもしれないが、無症状だったのかもしれない。しかし今回はバッチリと発熱、喉の痛みに倦怠感、頭痛、鼻詰まり、体の痛み。体調不良の症状がてんこ盛りである。東京都では、9月から20代の感染者は病院にかかることもできない。検査キットで陽性反応が出たら7日間の自宅療養。都からの支援物資は、エナジードリンクの「モンスター」が6本、カップ麺、コーヒー、、、。せめて、病人でも食べられそうなパックのお粥とかスポーツドリンクだったら良かったのに。最初の3、4日間は、平熱36.2分に対し38.3分まで上がり、解熱剤がないとベッドから起き上がれない辛い日々を過ごした。

私が住んでいるのは、東京の中心部、といっても都会ではなく、東京を地理的にみた時のちょうど真ん中あたりにある土地に住んでいる。引っ越してきて早8ヶ月。都心へのアクセスが良く、程よい緑に囲まれたちょうど良い街。住みやすくて気に入っている。飲食店と、介護の仕事を週に2日ずつ。以前のキャリア志向だった私が今のゆったりした働き方を見たらどう思うだろうか。つくづく、人生はわからないものである。

26歳。
同級生は結婚や出産ラッシュ。先日、大学の友人の結婚式に出席すると、「相変わらずブレないね~」と笑われた。私は昔から恋人は途絶えないのに「結婚願望がない」「独自路線をいく」物珍しい女として友人から認識されているのだった。それを自身のアイデンティティとして、誇りに思ってさえいた。

20代前半の頃には微塵も感じなかった、「ライフステージ」という言葉に感じるプレッシャー。焦りがないと言われれば嘘になる。同級生の結婚に素直に喜べない嫌な女になってしまったのか。久しぶりに会った女友達は開口一番、「今彼氏いるの?」で盛り上がる。辟易してしまう。

やりがいのある仕事、夫婦関係や子育てに悩む友人たちが羨ましい。だって私は、そのステージに上がってもいないのだから。

今日は自宅療養期間7日目。明日からは外に出られる。このクサクサした孤独な気持ちは、コロナで弱っているせいだけだと信じたい。

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