オジサン、デカい天体望遠鏡を買う
こんにちは、せんしちです。今般、新しく大きい天体望遠鏡を手に入れました。Sky-Watcher Dob 10(S)です。
概要
ニュートン式の反射望遠鏡を箱形の経緯台に乗せた、ドブソニアンと呼ばれる形式のものです。実物は上の写真でイメージするよりもおそらく二回り巨大です。口径254mm(10インチ)、下の画像の一番右の奴に相当して、およそ大人一人分の体積感です。
そんな巨大なものを室内に置いておいたら家族からのヘイトが溜まってしまうので、私はタイヤカバーを掛けてベランダに置きました。多少の劣化は仕方ない、これは実用品であって3年使えればOKだと腹を括りました。
これまで、Mak127(5インチマクストフカセグレン)を主に使っていました。口径は一気に2倍、集光力は4倍(重量も約4倍)になります。でも架台込みの価格は同じくらいでおトクな感じ。
物理的な使用感
鏡筒15kg、架台12kgというスペック(実測はそれぞれ14.0kg, 11.5kg)ですが、健康な成人男性ならば難なく運用可能です。それぞれ抱えて階段の上り下りくらいはできます。
接眼部の高さは、ミニマックススツール(最大高さ45cm)に座ると丁度良い〜やや背伸びが必要な感じ。子供が立って覗くなら身長130cmくらいは欲しいです。
ややトップヘビーで、2インチアイピースを付けるとお辞儀しがちです。私はゴム紐でバランスを取るように細工してみました。
これまで使っていたAZ-GTiが自動導入・追尾・電子微動できたのに対して、新しいドブソニアンは手でえいやっと動かすだけです。微調整や追尾が欲しくなる場面はありますが、シンプルで使っていて楽しいです。
光学的なこと
マクストフカセグレンと比べると、コマ収差が顕著に出ますし、光軸調整にもシビアです。また、熱の影響もはっきり見えます。使い始めは像がボヤボヤで、口径半分のMak127に明らかに劣っていました。
光軸調整と熱順応が出来るとそれなりに見えてきます(レーザーコリメータがあって良かった)。今のところ、リゲルBは容易に分離でき、トラペジウムEFは都会の空からはまだ分離出来ていません。
流石の口径254mm、視野は明るいです。満月を見たら文字通り目が眩んでしまいしばらく残像が見えました。ぜひ空の暗いところで銀河や球状星団に使ってみたい。
32mm 70度のアイピースを付けると実視野1.9度が得られ、十分広い感じです(等倍ファインダーとの組み合わせが良い感じ)。短焦点側はアイピースを7.2mmまでしか持っていないので、もう少し充実させたいところです。コマコレクターも使ってみたい。
まとめ
2児の父、お小遣いを貯めて自分用のデカい望遠鏡を買いました。ベランダで圧倒的な存在感を放っているので、劣化しないうちに使い倒してやろうと思います。