水戸華之介(アンジー 水戸華之介&3ー10chain)

ほんと辛い時ってシンプルな言葉しか届かなかったりするんだよね。水戸さんの歌詞がどんどんシンプルになっていくのが、なんかよくわかる。

水戸さんは昔はアンジーというバンド、今はソロで色々やってます。

マグマの人よ (アンジー)

この歌がすごく水戸さんらしくて好きです。

"バカが1人蒸気を吹き出して 真実一路走り出す"

から始まり、愚直で泥臭くかっこ悪い生き方を描き"どうだい 青空を見ようじゃない 胸を張って"と何度か呼びかける歌なんですが、最後の最後に

"友よ 情熱にあふれていると 見栄を張って"

と、呟くのが、あああ、水戸さん!水戸さんの歌詞!(いや、普通に歌っているんですが私の解釈です)って感じで。ラスト1行で水戸節炸裂なあたりが、見栄で良いから胸を張ろうって感じが素敵です。大体水戸さんの歌詞はそんな感じで、ちょっと弱いところもアリだよ的に私は受けとっているんですが、その辺りがなんだか冴えない私にも救いがあるように感じるのです。

生きる(水戸華之介&3-10chain)

 ですが、こちらの歌はかなりストレートにシンプルに訴えます。紆余曲折あった人たちの群像劇。憧れの存在だった彼女はなんだか"ちんけな男とくっついてすぐに分かれたあと"ひなびたスナックで働いていて、会社を興した友人は借金に借金を重ね"なんのために働いているのかわからなくなる"とぼやく。そんな様子が描かれ

”重い荷物背負わされて きつい坂道を登るとき たまに そっと 振り返れ 自分が手にした 意外に広い見晴らしに驚くはずさ”

と励まします。私、このフレーズが好きで何度もこの歌ききました。ああ来年までがんばれば、いや半年、3ヶ月、1ヶ月、1週間、1日でも良いかもしれない。とにかく今を耐えて振り返った時に少し見晴らしが良いかもしれない。

ベタですけどね。ベタなメロディ、ベタな歌詞なんですが辛いときはこの歌が頼りでした。これは、歌じゃないんですが私今まで言われた励ましで一番印象に残っているのはド直球に

「我慢だね…うん、今は我慢しかない。」

普段なら「ムリです!」と即答ですがその時は頷くしかなかったです。どうにもこうにも我慢をしなければならない時っていうのがきっとあって、今がその時なんだなと。その我慢が報われるかどうかわからない。それでも我慢するしかない。

”ひとつきりの歌だけを 歌うためにこそ生まれてきたって思う日が きっとやってくる”

と水戸さんは言ってくれます。そこに救いがあるかないかわかりません。

そうだよね、そんなにうまいこと行くこともハッピーエンドになることもないし、"バラ色の夢を しゃべり続けてた" そんな日は遠く、私は情熱すらどこへ行ったか忘れたけれどそれでも、きっと

”悲しみが にじむ言葉は やがて 歌になるから 

生きる”


そろそろ水戸さんのライブいきたいな。


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クジラ
来年またなにかやれたらいいな