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よう実2年生編12巻の感想と今後の妄想

たった今読み終わり、その衝撃をどこかに吐き出したいと思いここに登録してしまいました。
色々と思うところがある展開の連続ではありましたが、結果としては満足できる内容でしたね。

以下では主要人物に絞って語っていきたいと思いますが、完全ネタバレになるので見たくない方はプラウザバック推奨です。
また、私は考察できるほど頭が良いわけではなく、妄想も入っているので参考にはならないと思います。




【1】堀北


学年末試験で堀北は誰を代表にするか悩んだわけですが、結局綾小路以外は平田にしましたね。
ここで平田ではなく櫛田を選んだほうがよかったという展開にしたことで、今後堀北の中で櫛田を頼ることが増えそうです。

そして試験に対してはいつものように真っ向から挑んでいました。
ですが、ルールが発表される前からでも考えられることはあると逆に綾小路に教えられていたり、本番では緊張しすぎて平田からも心配されるレベルだったり、最後は一之瀬に全く歯が立たず敗れていたりなど活躍していた場面は全くと言っていいほどなかったですね。

結果的に勝利こそしたものの前園という犠牲もあり、綾小路との約束を独断で交わしたことでクラス内で色々と揉めることが予想されます。
これは主に綾小路の活躍に期待している平田や軽井沢、須藤、松下、そして佐藤や王あたりですかね。
平田の場合、前園を退学にしたことで綾小路と衝突しそうですが。



【2】一之瀬


一之瀬は綾小路に対する恋愛感情を武器に成長した姿を見せつけたと一瞬思わされました。
ところが、その植え付けられた感情こそが罠であり、不測の事態に全く対応できずあっさりと敗北しました。

この時の綾小路の手法が、1年の学年末試験でやった龍園の完全上位互換だったというのが面白かったですね。
俺だったらもっと上手くやるということを確か1年生編の11.5巻だったかで龍園に言っていましたが、まさに龍園にお手本を見せているかのようで痛快でした。
同時に一之瀬は1年経っても全く同じ負け方をしたことで、今までの成長の描写はなんだったのかという結果に終わります。
ずっと一之瀬に対する介錯の意味を考えていましたが、既にもう一度会う約束がなくともほぼ終わっている気がしますし、あとは一之瀬が責任を取って退学、そして最後に綾小路に別れを告げるということも十分ありそうです。
そうなった場合、綾小路が移籍して一之瀬クラスを引き継ぐという展開になってもおかしくはなさそうですね。


また、結局星之宮先生がどんな手を使ったのかもわからなかったですね。
今回の試験で感じた違和感は、綾小路が前園を退学させる際、それで本当にいいのかと試験官がわざわざ確認してきたこと、そして退学者が極力出ないように急遽決まったという発言がありました。
そもそも南雲が言っていたように、本来の学年末試験ならもっと退学者が出てもいいはずです。
だからこそ何者かの介入があり、試験の内容が易しくなったと考えるのが自然でしょう。
試験に口出しできる存在など綾小路パパか坂柳理事長くらいしかいなそうですが、なりふり構わない存在になった星之宮先生か、茶柱先生を除いた他の先生が被害を少なくしようと画策した結果かもしれません。
これらは12.5巻で明かされそうですね。



【3】龍園


さて龍園ですが、今回の結果をどう受け取るのでしょうね。

堀北と同じく綾小路のおかげで勝たせてもらった、しかも軽井沢との一件での自主退学を阻止され、さらにはクラス内投票まで含めると合計3回も助けてもらっている状況です。
最後に勝っていればそれでいいとよく口にしている龍園ですが、さすがに納得がいかず綾小路に詰め寄るという展開は絶対ありそうですね。
これによって今まで持っていた綾小路に対する尊敬の念を完全に捨て去り、堀北とは別の意味で綾小路に対する明確な敵になったと言えそうです。

今回の試験は龍園にしてみれば背水の陣であり、今の実力が坂柳に通用しなければ到底綾小路には届かないという気持ちがあったのだと思います。
結局は今の実力が坂柳よりも下だったという事実を認めることになりますが、これを素直に認めることができるのが龍園の魅力だと思いますね。

結果的に実力至上主義というタイトルでありながら実力が下の龍園が勝ったことに対する不満もあるにはあります。
ですが、坂柳との会話でダークヒーローの話がありました。
そこでそれは龍園ではないと坂柳は否定していましたが、確かにこの作品におけるダークヒーローは綾小路になります。
彼こそが悪に手を染めながらも主役である。
そして、その実力がこの2人より上だからこそ、戦う相手は最も実力のある人間が決めるという構図になったと考えるならばギリギリ自分を納得させられると思いました。



【4】坂柳


問題の坂柳ですが、なぜ綾小路に選ばれなかったのかという理由が今の段階でこれだというのがあります。

・綾小路が自分から再戦したいという意思を持っているのは龍園であり、
 坂柳に関しては挑戦を受けてやってもいいという受け身であるため

・綾小路は龍園とは敵同士だと楽しい、いなくなってほしくないから
 退学を阻止、もっと上手く成長しろとアドバイスを送る、
 負けた時のために助け舟を出すなど明らかに龍園を特別扱いしているため

・綾小路は他人をコントロールし教え導く行為を楽しいと思っており、
 坂柳に対しては山村の件で既にその必要がなくなったため

・坂柳は2年で唯一綾小路の過去を知っているだけでなく
 裏で進めている計画についても気付いており、
 仮にそれを周知された場合綾小路にとって不利益を被るため
 


だいたいこんなところでしょうか。
他にもあるとは思いますが、メタ的な観点から言えば坂柳なら退学しても3年生編で登場させることはできるからという部分もあります。
これが龍園ならさすがに無理でしょうし。
綾小路が坂柳をベッドに押し倒した写真は坂柳が退学しても有効に作用しそうですしね。

ただ、2年生編4.5巻で坂柳は天沢との因縁があったわけですが、結局実現しなそうなのが予想外ですし、わざわざ天沢を残す選択を綾小路がしたのにそこに繋げないのかとは思いました。


今回は前園が退学した件でまとめて橋本が処理されると思っていただけにこの結末は意外過ぎました。
神室の件を経て成長し、クラスメイトの声を聴くようになったことを綾小路に告げたからこそであり、橋本を理解してあげようと思った結果わかってしまったというのが悲しいです。
他の3人のリーダーと比べると明確な負けではないですが、坂柳の目的はAクラスで卒業することではなく綾小路との再戦である以上、どのリーダーよりも負けているというのが泣けますね。



【5】綾小路


最後に我らがダークヒーローこと綾小路ですね。
出し惜しみはしないとか言っておきながら最近は物足りない展開が続いていたわけですが、結局全てにおいて綾小路の予測通りの結果に終わってしまいました。

まず自分から大将を引き受けた際の約束、その段階から前園を炙り出す計画をしていたというのが恐ろしいです。
橋本にクラスの内情を暴露していた前園が退学最有力候補だとは思っていましたが、一之瀬を揺さぶるためとはいえここまで露骨に山村や松下を使って情報を集めて処理するとは思わなかったです。
そこが同じ裏切者でも櫛田を救った堀北との対比になっていて、2人が将来戦う未来が明確になったと言えそうですね。
愛里の場合はクラスポイントが-300になるくらいならという理由がありましたが、今回はクラスメイトを納得させることなく独断で退学させたわけですし裏切ったという理由こそあれ非難は免れないでしょう。
そうなると、そんな男と付き合っている軽井沢にもヘイトが向いてしまうわけですから、その事実すら別れるうえで都合がいいというどこまでも計算済みなところも恐ろしいです。


ただ、今後綾小路に恋人という存在が必要なのかどうかは謎です。
恋愛感情を強さに変えた一之瀬と坂柳が綾小路にとって不要な存在だったわけですからね。
2年生編は今後起こるであろう軽井沢との関係解消も含め、
恋愛感情によって起こる人の変化を理解し、恋人である軽井沢から恋愛を学び終え、その解答を出した1年だったとも言えそうです。
この3人を除くと綾小路に対して恋愛感情を抱いているキャラは櫛田、佐藤、ひよりくらいになったわけですが(他に堀北、松下、山村、森下あたりが今後可能性がありそう)、結局櫛田は最後まで生き残りそうなのが面白すぎますね。
堀北が櫛田を残すという判断をした以上退学させるつもりはないとはっきり言っていますし、これから堀北の右腕として活躍していくはずです。


そして肝心の移籍先ですが、一番確率が高いのはAクラスでしょう。
情報収集の手段にしても信頼関係を築いてきた山村、今回綾小路に助けられた橋本あたりが軽井沢の代わりを務められそうです。

それでも一之瀬クラスをどうするつもりなのか気になります。
一之瀬がどこまでクラスに伝えるかはわかりませんが、真実を伝えればほぼ全員から嫌われることになりそうですね。
ただ、綾小路は神崎のことを観察対象として面白いと評していました。
一之瀬に化学変化が起きていなければという言葉もあり、綾小路なりに今後を気にしている様子でした。
一之瀬の時にも言いましたが、Dクラスに移籍し、全体のクラスポイントを横並びにする可能性も十分にあるでしょう。
ただAクラスのリーダー役が完全に不在になることがネックですし、さすがに確率は低そうです。

龍園クラスはもはや論外ですね。
成長した龍園と戦うために残したわけですから、わざわざ移籍する必要性は0と言ってもいいでしょう。
龍園が12.5巻で綾小路に対してどうするのかが一番楽しみな部分かもしれません。


以上、主要なリーダーと主人公について長々と語りました。
最後に12.5巻の内容について予想するならば、

・各先生たちの試験時の動き
・三者面談
・南雲たち3年生との別れ
・他クラスのリーダーたちのその後
・堀北クラスのその後と綾小路の移籍
・軽井沢との関係解消

あたりになりそうですかね。
非常に駆け足になりそうですが、他に七瀬の正体や天沢の活躍といった1年生の描写が入ってくる可能性もありそうですね。

今年中に2年生編が完結してくれると嬉しいと思いつつ、それでも衣笠先生には身体を労わりながら無理せず頑張ってほしいです。応援しております。


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