【後編/地域リーダーへのインタビュー②】(株)K-walk:永山光夫さん ~挑戦する大切さ~
【後編】
4.なぜ短期間にたくさんの活動ができたのか
「人の力を借りることができる」
これが永山さんの考える地域リーダーに求められる資質です。
「単に頼むのではなく、相手の望みをかなえるというスタンスを持つことが大事」、続けてこうおっしゃいました。そして、自分がやりたいことと相手がやりたいことが重なっている部分を提案することで、人の力を借りることにつながるということです。
とはいっても地方活性化はやはり難しいのです。その中でK-walkが目指すのは、個が強くなることだそうです。個が強くなることでK-walkが目立つ、K-walkが目立つことで加茂が目立つ、こうすることで世界でも勝負ができると考えていらっしゃいました。
加茂は、確かな素晴らしい技術があるのに、自分自身がそこまでの技術と思っていない事業者が多い…ということで、K-walkでは、情報発信とネット上での商品販売、販売実績からのマーケティングなどをサポートしているそうです。
永山さんのすべての原動力は自分自身の成長です。
もちろん失敗も多いそうですが(←むしろ失敗しかしていない!?)、成長のためにはとにかくチャレンジする、これが永山さんの強みだと私は考えます。
K-walkはまだ投資段階のフェーズで、社長以外すべて20代という若いスタッフが多いため、ご相談いただくお仕事が初めてのことであっても、スタッフが一丸となってとりあえずチャレンジしているそうです。
その仕事の経験がスタッフの成長を促し、それが会社を成長させる大きな要因になると永山さんは考えています。
「目の前のことにはもちろん全力で、さらにその先を見据えて全力を出せるかどうかがとても大事。いかに失敗力を身につけられるか」。これが今回のインタビューで最も印象に残っている言葉です。
5.“地域リーダー”像についての考察
今回のインタビューを通して、自分なりに“地域リーダー”像について考えてみました。
やはり先ほど太字で書いた「人の力を借りられる」ことにとても共感できました。これからの地域リーダーは、必ず成功する確約がないものでも、人と協力して行うプロジェクトを実行しないといけない場面が必然的に多いと考えますが、その際には、やはり他人の力を自分事としてどれだけ借りられるかが大切だと考えます。
しかし先ほどの図でも描いたように、人の力を借りるには、自分がやりたいことと相手がやりたいことが合致してようやく実現されるものであることを忘れてはいけないと思います。
さらに「自分のやりたいこと」に関連して、永山さんも仰っていましたが、とにかく自分のやりたいことは失敗してもいいからやってみることが大事だと考えます。
私は性格上、失敗を過度に恐れてしまう傾向があります。さらに失敗してしまった後はその失敗をしばらくのあいだ引きずってしまいます。私は永山さんのような失敗を恐れずに、理由は単純明快なものでいいから、とにかくやってみるという姿勢がひとつの地域リーダー像だと考えます。
6.インタビュアーをやってみての気づき
今回のインタビューは実際に加茂市に赴いて行いました。
そこで実際に鯉のぼりが泳ぐ加茂川の河川敷や加茂駅周辺の商店街をこの目で見ることができました。インタビューはオンラインで簡単にできてしまいますが、現地の景色を見たうえで、実際に対面でお話を聞くことで、インタビューの内容がより深く理解できると考えました。
また、今回のインタビューの半分以上は永山さんのお話をただ聞くだけになってしまったところがあります(もちろん内容がずっと面白く聞き入ってしまっていたのもありますが笑)。
もう少しところどころに確認の意味を込めた質問を入れるのがよかったと振り返って思いました。このような納得のいかない部分もありましたが、それを含めてインタビューの面白さを実感できました。
7.今後の自分に活かしたいこと
地域リーダー像の考察と重なるところはありますが、永山さんのお話を聞いていて、自分には挑戦する勇気がまだまだ足りていないと痛感しました。
「人間は失敗から学ぶ」とよく言われますが、大学生が一番失敗できる期間だと思います。自分の成長のためにたくさんチャレンジして失敗して、そして次につながる経験を得る。残りの大学生活で常に意識していたいと考えます。
最後に、ここまで読んでくださった方、そしてインタビューに快くご協力くださった永山光夫様、この度は本当にありがとうございました。
■編集・執筆:佐藤 翔太【3年(掲載時)】
■インタビュー:佐藤 翔太、金子 悠璃【2年(掲載時)】
(2名とも新潟大学経済科学部地域リーダープログラム所属)
(インタビューの前編はこちら!)
【前編】
1.株式会社K-walkとは
2.「これからの未来は明るいか」
3.加茂川に鯉のぼりを泳がせる会
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