モールディングとは?:ICチップを樹脂等で封止・封入する工程🚀
モールディング(封止)は「ワイヤボンディングが終了したICチップを樹脂などで封止・封入する工程」です。
ICチップは最小数nmと非常に微細であり、ワイヤーは非常に衝撃に弱い構造です。そこで、ICチップを物理的衝撃や汚染・水分による酸化から避けるための工程がモールディングです。
ICチップを樹脂等で固めることで外部要因からチップを守ります。
モールディングにも様々な種類が存在しますが大きく分けて「非気密封止」と「気密封止」に分類されます。
気密封止
ICチップを外部気体や液体から完全に隔離・密閉する封止。高信頼性だが高価。非気密封止
ICチップをある程度外部気体・液体から隔離する封止。大気中の水分などを完璧に排除できないが、安価。
現在の半導体封止は主に、安価で生産性の高い「非気密封止」で実施されています。
非気密封止の中でも主に金型モールド法が最もよく用いられています。金型モールド法も金型モールド法はトランスファー方式とコンプレッション方式に分類されます。
トランスファー方式
モールディングの主流。溶融した樹脂をプランジャーで金型に圧送し、硬化し封止する方法。樹脂を射出するため、樹脂による流れ(樹脂流動)が発生します。コンプレッション方式
あらかじめ金型に樹脂を設置・溶融し、ICチップを浸した後に硬化することで封止する方法。樹脂流動が抑えられるため、チップやワイヤーボンディングへの影響を最小限にできます。
これらの分類を図にまとめると以下のようになります。ここでは気密封止については説明を割愛しました。
参考文献
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