産総研、大規模AIクラウド計算システム「ABCI 3.0」を一般提供開始:注目ニュース✨
発表日:2024年10月10日
産業技術総合研究所(産総研)と株式会社AIST Solutionsは、2025年1月中旬までに大規模AIクラウド計算システム「ABCI 3.0」の一般提供を開始します。ABCI 3.0は、従来システムのABCI 2.0をリプレースし、最新のGPUと大容量ストレージを搭載した高性能なスパコンです。
スパコンについてはこちらの記事で詳しく説明しているので、良ければ読んでみて下さい👇
ABCI 3.0の主な特長:
高性能GPU搭載:
最新GPU「NVIDIA H200 SXM5」を6128基搭載
ピーク性能:半精度6.2エクサフロップス、単精度3.0エクサフロップス
従来システムと比べ7〜13倍の性能向上
大容量ストレージ:
物理容量75PBの高速オールフラッシュストレージシステム
従来比2倍以上の容量と読み書き性能
設置スペース効率70%向上
使いやすい利用サービス:
AIの開発に適したソフトウェアスタック
「AI Hub」サービスによる学習済みモデルの再利用
ウェブポータル「Open OnDemand」によるGUIベースの操作環境
利用料金体系:
ABCI 3.0は、「標準利用」と「開発加速利用」の2クラス料金制を導入します。
標準利用:市場価格を参考に設定
開発加速利用:標準利用の1/2の価格
開発加速利用は、最先端AI技術の研究開発・評価・人材育成を目的とした利用に対して適用されます。2025年3月までは経過措置として、すべての利用に対して「開発加速利用」クラスの料金が適用されます。
計算ノード(H) 1台あたりの2024年度利用料金(抜粋):
標準利用:
バッチ:3300円/時間
予約:4950円/時間
開発加速利用:
バッチ:1650円/時間
予約:2475円/時間
今後の展開:
2024年10月から段階的に導入
11月から一部システムの試験運用開始
12月までに従来システムからのリプレース完了
2025年1月中旬までに一般提供開始
ABCI 3.0は、日本の生成AI開発能力の向上に寄与し、幅広い産業の競争力強化に貢献することが期待されています。産総研による先進的なAI研究開発や、国内の産学官によるさまざまな生成AI技術の研究開発に活用される計画です。
まとめ:
ABCI 3.0は従来システムの7〜13倍の性能を実現
2025年1月中旬までに一般提供開始
最先端AI技術の研究開発を加速する料金体系を導入
日本の生成AI開発能力向上と産業競争力強化に貢献
専門用語:
ABCI:AI Bridging Cloud Infrastructure(AI橋渡しクラウド)
GPU:Graphics Processing Unit(画像処理装置)
エクサフロップス:1秒間に100京回の浮動小数点演算を行う能力
QLC:Quad-Level Cell(クアッドレベルセル)フラッシュメモリ技術
生成AI:与えられた入力から新しいコンテンツを生成する人工知能技術
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