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エンコード、デコードとは?:データの加工変換📝

一言で言えば…

エンコードは、データサイズの多い音声や動画データを圧縮したり、形式を変換することで、取り扱いやすくすることです。具体的には、符号化や暗号化、記号化と呼ばれる処理を行います。

デコードは符号化された音声ファイルを元に戻す処理のことを指します。エンコード、デコードのいずれも、音声ファイルや動画ファイルだけではなく、PCのデータ変換をはじめさまざまな場面で使われる用語です。


エンコード・デコードのメリット

エンコードのメリットは、ファイルを圧縮することによって、データ容量を削減することができることです。これによって、データの高速送信、サーバーへの高速アップロードが可能になります。

もう少し詳しく理由を説明します。

音声データを他の人と共有したい場合、エンコードが必要になることが多いです。エンコードをしていない音声ファイルは容量が大きく、送信に時間がかかるためです。また、共有相手の使用端末によっては、ファイル形式に対応していないと再生できません

例えば、Windowsで広く使用されているWMA形式のファイルをMacユーザーに送信しても、そのままでは再生できず、エンコードや再生ツールが必要です。相手に負担をかけないよう、事前にエンコードすることが望ましいです。

SNSやWebサイトに音声ファイルや動画をアップロードする際にも、エンコードが必要です。これらのプラットフォームでは、特定の形式にエンコードされていないファイルはアップロードできない場合があります。仮にアップロードできても、正常に再生できないことがあります。スマートフォンやアプリで録音・撮影したデータはそのままアップロードできますが、編集や加工をした場合にはエンコードが必要になることもありますので、注意が必要です。

別のデバイスで音声ファイルを再生したい場合も、エンコードが必要となることがあります。デバイスには対応している形式(拡張子)が定められており、非対応形式のファイルは再生できません。「音声ファイルを別デバイスに移したのに再生できない」といった問題が生じた際には、対応形式を確認し、必要に応じてエンコードを行う必要があります

以上のように、音声ファイルを他の人と共有したり、SNSやWebサイトにアップロードしたり、別のデバイスで再生したりする場合には、エンコードが重要です。エンコードを行うことで、容量の削減や形式の互換性を確保し、スムーズなデータ共有や再生を実現できます。

エンコード・デコードの方法

エンコードやデコードを行う方法として一般的なのは、音声ファイルや動画ファイルを編集するソフトやツールである「エンコーダー」を利用することです。ちなみに、単に動画編集ソフトと呼ばれることも多いです。

多くの人が「特別なツールを用意しなければいけないの?」や「費用をかけたくない」と考えるかもしれませんが、無料のエンコーダーも豊富に存在します。自身がやりたいことが実現できる機能を備えたものを選ぶと良いでしょう。

Windowsユーザーは、以前はマイクロソフトからWindowsムービーメーカーというエンコーダーが公的に配布されていましたが、現在では終了しています。2024年現在では、PowerDirectorが国内シェアNo.1のようです。以下の記事にて詳しく紹介されているので、良ければ参考にしてみて下さい。

もちろん、Macにも無料のエンコーダーがあります。例えば「QuickTime」がその一例です。このように、無料でも十分な機能を備えたエンコーダーは数多く存在します。自分のニーズに最適なものを選ぶと良いでしょう。

以上のように、エンコードやデコードを行うためのツールは多岐にわたります。無料のエンコーダーも多く存在するため、特別な費用をかけずに必要な機能を手に入れることができます。

フリーソフトやオフィシャルなエンコーダーを活用することで、音声ファイルや動画ファイルの編集がスムーズに行えます。

音声ファイルの種類と圧縮方法

エンコードは基本的には、どのような音声ファイルに対しても可能ですが、デコードは音声ファイルの種類によっては出来ないものもあります。

ここでは、デコードの可否について理解するために、現在使用されている音声ファイルの種類について説明します。

現在一般的に使われている音声ファイルの形式を、拡張子、圧縮方法、音質の観点からまとめたのが以下の表です。

これだけ多くの種類がありますが、以下の3つに分類することができます。
・非可逆圧縮
・可逆圧縮
・非圧縮

これらの違いについても詳しく見ていこうと思います。

非可逆圧縮(ロッシー圧縮)

音声ファイルのエンコードに広く用いられる手法で、データを削減して圧縮します。この方法の利点は圧縮率が高く、ファイルサイズが小さくなることです。しかし、データを削るため、元のデータに戻すことができず、音質が低下するという欠点もあります。とはいえ、削減されるデータは人間の耳で聞き取れない部分が多いため、音質の劣化は抑えられる場合があります

可逆圧縮(ロスレス圧縮)

非可逆圧縮とは異なり、データを削らずに圧縮する方法です。この方法では元のデータに戻すことが可能であり、音質も高いまま保たれます。PCのZIP形式の圧縮をイメージすると分かりやすいでしょう。音質が良く元に戻すことができるというメリットがありますが、圧縮率は非可逆圧縮ほど高くなく、ファイルサイズはあまり小さくなりません

非圧縮

その名の通り圧縮を行わないため、音声ファイルのサイズはそのままで、音質も可逆圧縮と同じく高品質です。

つまり、非可逆圧縮はサイズを小さくできるが元に戻せず、音質が多少劣化する圧縮方法です。一方、可逆圧縮は元に戻せて音質も良いが、サイズをあまり小さくできない圧縮方法です。非圧縮は圧縮を行わないため、サイズが大きく、音質は高いままです。

まとめ

  • エンコードは、データサイズの多い音声や動画データを圧縮したり、形式を変換すること(符号化)。

  • エンコードのメリットは、ファイルを圧縮することによって、データ容量を削減することが可能である点であり、データを他人に高速で送ったり、アップロードが高速になる。

  • デコードは符号化された音声ファイルを元に戻す処理のこと。

  • エンコードやデコードを行うためのツールをエンコーダー、デコーダーと呼び、無料のツールも多く存在するため、特別な費用をかけずに必要な機能を手に入れることができる。

  • 音声ファイルには、非可逆圧縮、可逆圧縮、非圧縮の3種類の形式が存在し、可逆性と圧縮性はトレードオフになっている。

参考文献

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