imec、世界初の機能的モノリシックCFETデバイスを発表!🎉🔬
発表日:2024年6月18日
概要
ベルギー・ルーヴェン(2024年6月18日)— 未来のテクノロジーが今ここに! imecは、2024年のIEEE VLSI技術・回路シンポジウム(2024 VLSI)で、世界初となる機能的モノリシックCMOS CFETデバイスのデモンストレーションに成功しました。
この画期的な技術は、上部および下部ソース/ドレインコンタクトを積み重ねた新しい構造を特徴としており、ナノエレクトロニクスの未来を大きく変える可能性を秘めています。
技術の概要とその革新性🚀
CFETデバイスの重要性とは?
CFET(Complementary FET)は、A7ノードデバイスアーキテクチャにおける次世代の半導体技術です。imecのロジック技術ロードマップでは、このCFETが高度なルーティング技術と組み合わせることで、標準セルのトラック高さを5Tから4T以下に減少させることが期待されています。これは、性能劣化を伴わない大きな進歩です。
世界初のモノリシック統合
imecは、モノリシック統合を採用することで、既存のナノシート型プロセスフローに対して最も破壊的でない方法を実現しました。この新技術は、18nmのゲート長、60nmのゲートピッチ、50nmの垂直分離で構成されており、nデバイスとpデバイスを垂直に積み重ねることが可能です。
技術詳細🔍
ミドル・ダイエレクトリック・アイソレーション(MDI)の革新
MDIは、imecが開発した新しいモジュールで、上部および下部ゲートを絶縁し、nデバイスとpデバイスの閾値電圧設定を区別します。これにより、共通ゲートを使用することが可能となり、デバイスの性能が向上します。
Naoto Horiguchi氏(imecのCMOSデバイス技術ディレクター)は、「プロセス制御の観点から、ソース/ドレインリセスの前にMDIを最初に導入するアプローチで最良の結果を得ました。
‘インサイトキャッピング’を伴う革新的なソース/ドレインリセスエッチにより、ソース/ドレインリセス中にゲートハードマスク/ゲートスペーサーを保護しながらMDIの最初の導入が可能になりました」と述べています。
積み重ねられた上部および下部コンタクト
もう一つの重要なモジュールは、積み重ねられたソース/ドレインの上部および下部コンタクトの形成です。これらは、絶縁体によって垂直に分離されます。主要なステップは、下部コンタクトの金属充填とエッチバック、その後の絶縁体充填とエッチバックです。
Naoto Horiguchi氏は、「フロントサイドから下部コンタクトを開発する際、下部コンタクトの抵抗に影響を及ぼす複数の課題に直面し、トップデバイスソース/ドレイン形成のプロセスウィンドウを制限しました。しかし、ウェハ裏面への下部コンタクト形成の移行が可能であることを示しています。
これにより、トップデバイスの生存率が11%から79%に向上し、業界にとって裏面下部コンタクト形成が魅力的なオプションとなっています」と述べています。
実世界での応用例と影響🌐
この技術革新は、次世代のスマートデバイスや高性能コンピューティング、さらには自動運転技術など、幅広い分野での応用が期待されています。特に、デバイスの小型化と高性能化が求められる現代の技術トレンドにおいて、CFETデバイスの実用化は画期的な進歩となるでしょう。
応用例
スマートフォン: より高速で省電力なプロセッサを実現し、バッテリー寿命を延ばすことが可能です。
自動運転車: 高性能なセンサーや制御システムにより、安全性と効率が向上します。
データセンター: 高効率なサーバーにより、エネルギーコストの削減と処理能力の向上が期待されます。
未来への展望🔮
imecの研究チームは現在、最適なコンタクトルーティングアプローチを特定するための研究を進めています。この技術がさらに進化し、商業化されることで、半導体産業全体に大きな影響を与えることは間違いありません。未来の技術革新に対する期待が高まります。
まとめ
imecが世界初の機能的モノリシックCMOS CFETデバイスを発表
CFET技術はA7ノードデバイスアーキテクチャでの導入が期待される
MDIモジュールと積み重ねられた上部および下部コンタクトの形成が技術の鍵
ナノエレクトロニクスの未来を大きく変える可能性
実世界での応用例として、スマートデバイスや高性能コンピューティング、自動運転技術などが挙げられる
未来への展望として、最適なコンタクトルーティングアプローチの研究が進行中
ハッシュタグ
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