ギャグマンガ・4コママンガ千冊 23〜25冊目 『マカロニほうれん荘』(文庫版) 全3巻 

マカロニほうれん荘』(文庫版) 鴨川つばめ を読んだ。私は30代だが、このマンガは知らなかった。70年代後半に『週刊少年チャンピオン』で連載されていて、生まれる前には連載終了していたようだ。でも、名前は聞いたことがあったので、今回手に取ってみた。世間の評価も高いようだ。

物語は、沖田そうじ(15)が高校に入学するところから始まる。きんどー日陽という40歳の乙女(男)とひざかた歳三・25歳(グラサン)という異色の高校生がいる。そうじが下宿先に行くと、きんどーちゃんとトシちゃんもいて、なぜか一緒に住むことになる。同じ部屋で。

今読んでも面白い。ギャグマンガらしく、ギャグをちゃんとマンガで表現しているところが、読んでいて飽きなかった。ギャグをセリフで説明するというよりも、絵でギャグを表現しているので、アクション映画を観ているような感覚で読んでいける。ギャグのマンガ的なアクションが多彩なので、いつまでも古くならないんだろうと思った。ジャッキー・チェンのアクション映画を今見ても面白いのと同じ感覚だ。

あと、一コマに入っている情報が多い。密度が高いっていうのかな。ぎっしりとコマが詰まっているので、なんつーのかな、読んだ後の満足感が高い。キャラの服装とかもいちいち細かいし、アクションもすごいし、絵面をしっかり見て楽しめる。きんどーちゃんとトシちゃんはしょっちゅう変身するので、いろいろな絵を見れる。マンガを読んだっていう感じがする。

あとは、なぞの奇声や掛け声が気になってくる。「ちょー」「ビッケ」ってなんなんだろう。使ってみたくなる。日常生活のどの場面でなら、いけそうか。

作者の他作品がないのが残念だ。でも、こんだけ密度の濃いマンガを描いたので、もうやり切ったんだろうなとも思える。読んだことのない人は一度読んでみたほうがいいでしょう。


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