さだまさしさんのお庭から　　　　　　　 　　 vol.8　睡蓮

『図書館にて』

高校2年生の時に数学で躓いた私。
1年生の時のクラスメイトだったH君に教えてもらう事にしたところまでは良かったのですが、少々問題が。何しろ花も恥じらうお年頃、違うクラスの男女が2人で図書室で勉強している姿はあらぬ誤解を招くかも知れません。H君の迷惑になったら申し訳無い…
そこで私は2年連続で同じクラスのS子にも付き合ってもらう事にしました。

僧侶を思わせるような佇まいのH君は、現役で東大に合格する程の秀才。先生よりもずっと分かりやすい説明に感動し、終わった後も暫くS子と図書室で盛り上がっていました。

やがて3年生になると理系のS子ともクラスが別れ、2人のどちらとも特に接点がないままに卒業しました。
時は流れて30数年後、私はS子とH君が結婚していることを知ります。
図書室で生まれた恋は、図書館にて深まったのですね。

お気付きの通り今回の写真は睡蓮ではありません。
睡蓮に似た花が次々と咲くスイレンボクの盆栽は、夫からの今年の誕生日プレゼント。

本物の睡蓮はこちら。