さだまさしさんのお庭から vol.25 良弁椿(ろうべんつばき)
『修二会』
奈良の東大寺の開山堂の庭に、良弁椿という椿があります。東大寺の開祖である良弁の像が開山堂に祀られていることから、そう呼ばれたのだとか。
また、紅色の花びらに糊をこぼしたような白い斑が 入ることから「糊こぼし」や「糊こぼし椿」とも呼ばれています。
東大寺では2月の下旬頃に「花ごしらえ」が行われます。 3月初旬から中旬にかけておこなわれる修二会(お水取り)の間、二月堂の本尊である十一面観音菩薩に供える為の良弁椿の造花を、僧侶たちが赤と白の和紙でこしらえます。
天平勝宝4(752)年から始められ、絶えることなく守り続けられているお水取り。「水取りや瀬々のぬるみも此の日より」と云われているそうです。
写真の椿は近所のお庭の塀の近くに咲いていました。良弁椿かどうかは定かではありませんが、見事な大輪の斑入りです。
参考サイト:『毎日が和菓子日和』https://wagashibiyori.com/wagashi-norikoboshi/