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【SELSHA通信7月号】ドゥルジー

先日、石の研磨職人を取材するために甲府へ行ってきました。インタビュー形式だったんですが、動画用に高出力のライトを新調して、どんな映像が取れるのかずっと前から楽しみにしていました。

研磨風景

実は取材にご協力して頂いたシミズ貴石さんはミネラルショーでもお馴染みで、初めてSELSHA がミネラルショーに出展した時に向かい側だった業者さんでもあり、それからずっとお世話になっています。

天然石が好きな方でも、どんな工具でどんな風に研磨されていくのかを実際には見たことがない方が殆どで、そういった製作風景も知ってもらえたら、もっと天然石を身近に感じてもらえるんじゃないかと、石を磨く工程をひとつひとつ撮影させて頂きました。それにしても。手作業なのにその緻密さに驚嘆しましたが、最終仕上げるまでに何工程もあることをリアルに確認できたことも天然石を扱うのにとても良い経験でした。

インタビューの内容はここでは触れませんが、ご興味ある方はこちらのインタビュ動画をご覧ください(^^)/

取材の中で私が初めて知ったのが、「ドゥルージー」という呼び名で人気のキラキラとしたメノウや水晶は、実は数十年前の日本では ”シオ” と呼ばれていて、不要な部分として原石から切り落として捨てられていたという話でした。

ドゥルジーとは細かい石英がアゲートの表面に集まった天然石の総称です。ミネラルショーではジオードクラッキングが子供に人気で、石割り体験した人なら分かりる思いますが、こぶしより少し大きい原石を割ってみると中は空洞になっていて、キラキラとした小さな石英の結晶が表面を覆っています。全体としてはこれをジオード (晶洞) というふうに呼び、そのキラキラとした部分をドゥルジーと呼びます。

SELSHA では2年前くらいに販売したドゥルジーのくりぬきリングが大人気商品でした。(まだ少しオンラインショップに残っています)

このドゥルジー、今見ればどう見ても綺麗だと思うのですが、この話を聞いて、物の価値は不変ではなくその時代時代を反映するなと改めて感じる瞬間でした。

さて、ここからは書籍のパーツになります。
今回紹介する本はこちらです

さて、今月紹介する本はこちらです。私はもうすぐ40歳になりますが、「頭の硬いオッサン」だけにはなりたくないと思い、新しい知識・経験にはなるべく接するようにしています(笑)

ラジオ聞いたり、YouTube見たり、いろいろ接点を作っていましが、その中で一番コストパフォーマンスが高いのはやはり読書だと思います。なぜなら1冊1000円くらいする本は数時間で読めますが、これに著者の何十年もの経験や知識が詰め込まれています。

最近「知の体力」という本を買って読んでみました。実は前からこの本を知っていて、ずっとAmazonのお気に入りリストに入れていました。毎日聞いている sportify の音声番組「newconect」でこの本の名前が出たので、背中が押されたかのようにAmazonでポチりました (笑)
(中古で100円を切っているので、一杯のコーヒーよりも安いです)

今日はこの本を読んだ感想を少し紹介してみたいと思います。

著者の永田氏は京都大学を卒業、森永乳業を経てアメリカ国立がん研究所で助教授となり、2009年には紫綬褒章を受章、歌人としても活躍しています。”すごい才能ですね”

本書の感想を一言で言うと、一生学び続けたい人に語りかける、自分で生き抜くための本物の「知」の鍛錬方法が書かれている本とも言えます。

小学校から高校までは、とにかくテストでいい点数を取るために勉強をし、答えは必ず1つになるように設定されていますが、社会に出ると誰かに”答え”を教えてもらえるわけもなく、正解も一つではなかったり、定まっていない場合もしばしば。そこに多くの人が戸惑いを感じたはずです。私も同じく。

一つの答えを導き出して点数がもらえる学校のテストと、定まっていない複数の答えを探し出さなければいけない社会の間に緩衝材を作ることが非常に大事で、その役割を担っているのが大学だったりします。そういう視点を早く持てたらなーと思ってしまいます。私の息子は今年で三歳になりますが、いつか「教育の問題点」に気付いてくれたら嬉しいなと思ってしまう (笑)

皆さんもきっと気づいてらっしゃると思いますが、日々の生活の中で「自分で考えてみる」ということがテクノロジーの進化によってどんどん奪われていくような感じがします。

私の周りでも、海外で生活したい時にまず「英語を身に着けないといけない」と言っている人がまだいます。著者の言葉を借りると、それは「自分で答えを見つけようとしていない」ということです。本当に考慮すべきことはどういう生活にしていくのか、どうやって収入を確保するかです。その中で英語は1つの手段に過ぎません。

目次のようにいろいろ面白い内容が盛り込まれていますが、220ページしかないのでさくっと読める本です。

「学ぶ意味」というのは、自分がそれまでに「何も知らない存在」であったということを初めて知るということです。

だから、みんなが正しいと言い始めたら、一回疑ってみる。皆が右を向いたら、一度だけ左を見てみる。などのことをしてもいいじゃないでしょうか。一度しかない自分の人生を思い切り「自在」に生きる。

若い時に「知」について考えたかった人にもう一度、これからの生き方について考えて欲しいという作者の願いが込められた一冊だと思いますので、まだ読んだことがない方はぜひ休日の気分転換に一読してみてはいかがでしょうか(^-^)



最後まで読んで頂きありがとうございます。
ご感想ご意見がありましたらぜひ #selsha1114でつぶやくか、
直接DMして頂いても構いません。
ではまた来月にお会いしましょう(^^)/

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