訪問医療マッサージ集客の極意ー怠け者経営者が組織を破壊する
怠け者経営者
ほとんどの経営者は、当然、売り上げを上げることを目標として掲げていると思います。売り上げからコストを差し引いた利益を確保することは、次の事業拡大のための投資に必要です。ですからそういった目標を掲げることは必要なのですが、目標を掲げておきながら、結果的には一番楽な方法しか選択しない経営者もいるのです。
過去、私のクライアントにもいました。そういった経営者は、やはり感覚経営が抜けきらない数値化や言語化能力に乏しい残念な経営者です。楽な方法とは、あらゆる施策を打ち出し並べてみて、費用コスト、時間コスト、期待できる効果、取り組み易さといった観点から優先順位をつけて選んでいるのではなく、安易に「めんどくさい」といった「怠け心」から、より簡単な方法を選択しているだけなのです。こういった経営者と一緒に仕事をしている社員さんは早く退職して、次の転職先を見つけることをお勧めします。
このタイプの経営者は、より簡単でより楽な方法を常に探しているので事業の方向性も変わりやすく、指示も抽象的であり、昨日いっていたことが今日になると変わっているなどということは本当によくあるのです。人には努力せよ、理念が大切、価値観の共有が大切だと社員に押し付けるけれど、自分は一切努力せずに自分の見栄とプライドのために時間とお金を割いているのです。自社の問題には中途半端に関与し、見栄のための外部活動には全力を注ぎ、何か問題があれば自分以外に責任を押し付けるのです。
決して外部の経営者交流等が悪いといっていることではなく、社内の人間関係、人材教育、売り上げ拡大するための制度設計や体制を整えることなど、正直面倒くさいことばかりですが、そういった組織内の問題よりも外部を優先にすることが間違っているのです。外部の経営者交流会で役職に就き、自分の承認欲求を満たすための活動に精を出しているほうが楽しいのは仕方ないことですが、しかし社員からすれば、社内問題に中途半端に関与し、大した努力もしないで自分の承認欲求を満たすための経営者の活動には批判的になるのは当然です。
例えば、これまでの経営では離職率が高かったとします。その原因は人事、営業、経営マネジメント力の不足で社員の信頼を得ることができないこと。だから、1年から2年で社員が入れ替わるのです。「何が問題なのか?」という自己分析を行わないまま、何かヒントを得ようと経営者の会などに入会しますが、離職率が高い原因の答えがそこにあるわけはありません。そういった経営者が集まる勉強会には、参加することで本当に学びを得られる人もいるでしょう。ただ、離職率を抑えられるようなヒントを拾える人と拾えない人がいるということです。自分に原因があるということを認めずに、経営者の会で人事や売り上げの問題で話し合ったところで、結局は会社に居場所がない自分の逃げ場所となっているのです。会社をつくったのは自分なのに、自分の居場所ではなくなることは本当に残念なことです。