病院経営に必要な『開業医訪問』の秘訣
一般的には、馴染みのない入院ができる病院の営業活動は、病院経営にとって重要なアクションですよね。
病院には公立病院、公的病院、国立病院、民間病院とありますが、競争率の高い地域では患者との取り合いになっているのが現状で、その場合、多くの病院ではしっかりと『開業医との連携を強化する』開業医訪問を行っています。
おはようございます。医療・介護・福祉経営コンサルティング SELPFULJAPAN合同会社の塚本です。
来ました最強寒波。
と言っても、私の朝は何も変わりません。今日も朝マックでチマチマと仕事をしています。
日本海側では大雪ですね。
石川県に出張行っていた時が、とても懐かしく思えます。
さて、本日は『病院に必要な開業医訪問の秘訣』についてお話します。
病院と言っても、クリニックではなく入院ができるような比較的、規模のある病院ですね。
医療関係以外の人は、基本的に病院の種類についてあまり知らないと思いますが、今回お話する対象は、『高度急性期または急性期病院』です。
命にかかわるよな病気を治療したら、おおよそ役目を果たして2週間以内には退院するような病院です。
なんせ急性期ですからね。いつまでも入院はできません。
このような急性期病院は、都心部や地方、どこでもありますが、病床数は地域によって様々です。
現在、国の方針として急性期病床を減らし、回復期や地域包括病床など退院後に在宅復帰できるような機能を持つ病床を増やしていこうと考えていますから、競合病院が立ち並ぶエリアでは、病床機能の変換が余儀なくされてしまいますかね。
今言ったように、地域によっては特に都心部では、半径5キロ圏内に同じような、緊急手術を行う病院が5件あった場合、実は患者の取り合い合戦が始まっています。
患者に選んでもらうためには、選んでもらうための流れの中に、どうにか介入しなければなりませんが、その一つの方法として『開業医訪問』があります。
入院が可能な病院のルールとして、軽症患者やコンビニ受診を減らすために「選定療養費」を5,000円程度自費で支払うという防御策を取っています。(全ての病院ではありません)
基本的に、何か体調が悪いなどあれば、まずは近くのクリニックに受診し、クリニックの先生がある程度の病状をみて、必要であれば大きな病院への紹介状を準備するのです。
この紹介状が無ければ、お金をとりますよ~というのが選定療養費です。
ということは、基本的には多くの患者は、まずは地域のかかりつけ医に相談するというが出発点ですよね。
だから開業医訪問が必要なのです。
地域で開業されている先生と連携し、「ぜひうちの病院に紹介ください」というのが病院の行う開業医訪問=営業活動です。
いくつもの病院で、開業医訪問を支援してきましたが、その中で学んだ秘訣を最後にお届けしたいと思います。
【開業医訪問の秘訣】
1.開業医リストを作成し紹介件数に応じて「SABC」のランク付けをする。
2.SAランクの開業医に対しては、病院の偉い先生を連れていく。
3.BCランクの開業医に対しては、事務や地域連携室が対応する。
4.ランクが低ければアポイントはいらない。とにかく数を稼ぐ。
5.「紹介ください」ではなく「最近、紹介するときに困ることはありますか?」と聞く。
6.病院見学に誘う。
7.意見交換会を開く提案をする。
8.訪問時に出た課題を院内で検討する。
9.開業医の自院に対する認識を確認し、誤解があれば解く。
こんな感じですね。
基本的に、開業医の先生方は昔の悪いイメージが何年もこびりついている場合が多く、それが払拭できていないことで、紹介に繋がらないケースがあります。
もちろん、変な先生はたくさんいますが、それはそれです。
目的は新規患者を増やすことですから、無駄な感情は排除しましょうということです。