とあるマジックおじの思考実験・その3 解析編1・自分の場
前置きに悩むよりどんどん書いていこう、ということで例の場を解析。
(※記事内で2/3/1のようにクリーチャーのスタッツを記載しているところがありますが、マナ/パワー/タフネスを示しています。この場はスタッツがクリーチャーごとに違くなるように調整して作ってるので、説明時は数字のみ表記する場合があります)
自分の場と手札
・《ホブゴブリンの隊長/Hobgoblin Captain(AFR)》(2/3/1)は攻撃が止まりにくい環境屈指の2マナクリーチャー。環境のコモンクリーチャーのマナごとのサイズを把握しておくと「タフネス4以上のクリーチャーは主として5マナ圏になるためパワー3先制は止めにくい」と評価を下しやすくなる。
・手札に関しては3マナ→4マナ→3+3マナと動けそう。特に序盤5ターンくらいはマナカーブ順に動けるのは大正義。
土地が1枚必要だけど《ジンの風予見者/Djinni Windseer(AFR)》(4/3/3)で占術できるので理想的に動ける可能性は高い。
宝物トークンを使ってもよいか、というのは自分のデッキを把握しておく必要があるが、このデッキ(後述)では6マナ以上のカードがない、タッチカラーのカードがないのでとっとと使っても問題ない。
・《間に合わせの武器/Improvised Weaponry(AFR)》についてはこの環境では2点火力はあまり倒せる範囲が広くなく(3マナクリーチャー以下との交換が関の山)、大事に取っておいても打つ場所がないこともまま。
マジックはリソース、主としてカードの交換をしていくゲームになるが、除去は交換する相手を選べるので、相手の場、ひいてはデッキのどのカードと交換すべきか、ということに特に留意する。
・《魂刀のスパイ/Soulknife Spy(AFR)》(3/3/2)はいわゆる「カササギ能力」(泥棒カササギ、攻撃通ると1ドロー)付き。環境によってこの能力持ちクリーチャーのサイズが変わるけど、3/2/2だったり3/1/3だったりすることを考えると今回は一回りパワーが大きい。この設定を考えるとパワー1が少な目で相打ちされやすいのかな、というのが少し透けて見える。現に攻撃を通し続けるのは難しく、むしろ攻撃の抑止力の効果のほうが強かったりする。
・《ジンの風予見者》は最近の飛行クリーチャーのコモンエースの数字。今回5/3/4飛行もタフネス4の到達もコモンにいないので悠々と殴り続けられる。ということでこれを出してポコポコ殴る展開にしたいけれど除去の的にもなるので、うまく相手の除去を吐き出させないか(これよりも安いクリーチャーに使ってもらう)というのは頭に入れておく。
自分のデッキ
流石に自分のデッキの中身について考えずに喋るのが辛くなってきたので、自分のデッキを解析しよう。
特に抑えておくのは以下の2点。
・デッキの勝ち筋
「飛行で殴り切る」
「《魂刀のスパイ/Soulknife Spy(AFR)》を通してアドバンテージ稼げるうちに押し切る」
が主路線。遅いカードがないのに攻めるのに優秀な赤のカードをしっかり取れてない、とちぐはぐなところもあって、デッキとしては弱い。
・除去の枚数と質
確定除去、アーティファクト・エンチャントの壊せるカードの枚数の把握は必須。
あとはプランを遂行するのにどの除去をどこに使う必要があるか、を想定しておく。
このデッキだとタフネス4以上がいると攻撃できなくなるくせに対応できるカードが《魔法の眠り/Charmed Sleep(AFR)》2枚+αしかないので、下手に安いカードに付けないようにはしたいなあ…とか。
ここらへんを毎回考えるのは大変なので、リミテッドでは「アーキタイプ(※サンプルデッキ的なもの)」から補完することが多い。
どういうカードが取れているとデッキが機能するのかの大きな指針になるし、アーキタイプについてはプロ達の記事もちょこちょこと出てくるので追いやすい。
このままコンバットトリック、除去の有能さとか、環境解析について書き出すと止まらなくなってしまうので(本文中でちょこちょこ出ちゃってるけど)別のところでまとめることとして、次回は「相手の場」にフォーカスして考えている内容について解析していく。