とあるマジックおじの思考実験・その1 行動指針
行動指針
「勝つためのプラン」を行動指針と書いたけれど、これではあまりにも漠然としてるので、少しず細切れにしながら話を進めていく。
ゲーム中の行動指針は基本的には以下の3つ。
「攻撃できる場なら攻撃する」
「攻撃できない場なら攻撃できるようにする」
「攻撃されている場なら攻撃されないようにする」
そのターンの行動で状況を変えられない場合は、ドローする枚数を増やしたりマナを増やしたりすることを検討して、いかに先のターンで状況を改善できないかを考える。
コンボとかライブラリアウトを狙うデッキの場合は攻撃する=コンボの準備を進める、と読み替えて考えればOK。
基本方針としては上に挙げた3つではあるのだけれど、いの一番に
「相手のライフを0にする行動がないかを考える」
ことは忘れないようにしよう。盤面ばかりに目を向けて、相手のライフが3なのに《稲妻》を相手のクリーチャーに打ってしまうなんてことのないように。
実際の盤面では
というわけで最初の例の盤面。
まずはこの盤面の評価としては、
自分の場:3/1 相手の場:2/2絆魂
なので、ダメージレースが1対2で不利。ただブロックはできるので、
「攻撃できない・攻撃されない場」と言える。
となると、「攻撃できる」ようにするにはどうすればいいか。
・ダメージレースがプラスになるようにクリーチャーを追加投入する
(1)3/2を展開する
(2)2/1を展開する(自分のターンor相手のターン)
・相手のクリーチャーを除去する
(3)2点火力を2/2に打つ
この3つのいずれかになる。
3/1が攻撃するかどうかについては、攻撃してもしなくても上の3つの行動のいずれかを取ることは間違いないので副次的に考える。
あとはそれぞれの価値を考えることになるのだけれど、
・どの行動が一番効率が良いか
・次のターン以降も攻撃できるようにするにはどうすればよいか
といったところが評価基準となる。
・どの行動が効率が良いか
序盤は特に「マナ」の効率が重要視される。基本的にはマナを一番効率よく使える行動が、攻撃できる盤面を作ることに繋がりやすい。
マナに関しては相手のカードの交換にも言えて、3マナの動きを2マナで止められれば(例:3マナのクリーチャーを2マナでブロックして倒すなど)効率が良い。
カードアドバンテージ(1対2交換や追加のドロー)はいつでも歓迎。
…と、基本的な判断基準を並べたものの、これだけで簡単に判断できるというわけではなく、「盤面にはない情報」も使っていくことになる。
・次のターン以降も攻撃するようにするにはどうすればよいか
これは将棋の先読みとかと同じ、ターンをまたいだ行動予測になる。
行動予測をするためにはどんなカードを相手が使ってくるかも計算に入れることになるので、「盤面にはない情報」が重要になる。
この「盤面にはない情報」というのは主として「環境の情報」となる。
次の記事ではこの「環境の情報」としてどんな情報を使っているか、掘り下げていく。