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【マッチレビュー】23-24 FAカップ決勝 マンチェスターシティvsマンチェスターユナイテッド

<システム>

 シティのシステムとしては4-2-3-1を採用し、キーパーにオルテガ、バックラインに左からグバルディオル、アケ、ストーンズ、ウォーカーの4枚、ボランチにコバチッチとロドリの2枚を並べ、中盤に左からフォーデン、デ・ブライネ、ベルナルド・シルバ、ワントップにハーランドという布陣になった。
 一方ユナイテッドはシステムとしては4-4-2を採用し、キーパーにオナナ、バックラインに左からダロト、マルティネス、ヴァラン、ワンビサカの4枚、ボランチにアムラバト、メイヌー、左サイドにラッシュフォード、右にガルナチョ、2トップにマクトミネイとブルーノフェルナンデスという布陣になった。

<試合の展望>

 試合の結果としては2-1でユナイテッドが勝利し、優勝をする形となった。試合序盤からユナイテッドはブロックを形成しシティの得意の攻撃の形をとらせず、ゲームの流れを守備から作り出し、攻撃時にはまずは背後を狙うサッカーを展開。それが功を奏し、前半30分にグバルディオルの裏をガルナチョが初めに取り、後はシティの連携ミスを起こさせ先制点を奪う。その流れのまま、再度前半39分にラッシュフォードのサイドチェンジ気味の裏へのパスで背後を取り、最後はブルーノからの素晴らしいラストパスからメイヌーが見事に決め切り得点し、前半は2-0で折り返す形となる。
 後半に入りシティはサイドでの攻撃の活性化のためにドクを投入、また、後半57分にアルバレスを投入し、より攻撃を流動的にしユナイテッドのブロックを揺さぶる形をとった。しかし、何度かチャンスを作れたものの、決め切ることができずにいたが後半86分にドクが個人技で得点し1点差に近づける。しかし、反撃もここまでで、2-1でユナイテッドが勝利しFAカップを優勝する形となった。

<ユナイテッドの守備と攻撃>

 この試合での勝敗を分けたところであると考える点がこのユナイテッドの守備と攻撃であったと考える。まず前提として守備でも攻撃でもチーム内での共通意識がしっかりしていたのがとても大きかった。守備ではブロックを形成するとともに、1人1人に対して、しっかりとマークをつくことによって、まずはポケットへのパスコースを消すとともに裏に抜け出した選手に対してもついていくことができていたため、シティの好きな攻撃をほぼ完全にシャットアウトできており、決定機という決定機を作らせることがない形になった。
 攻撃に関してはまずは背後にボールを供給する形をとり、それに対して、枚数を多くかけれていたため、2点目のような得点もすることができた。また、ビルドアップ時にはマクトミネイがライン間でフリーになるシーンが多くあり、うまくビルドアップの逃げ道になるとともに攻撃の繋ぎ役を担えていたのがとても大きな形になったと考える

<シティの狙うべきだった点>

 この試合でシティは思い通りに攻撃がなかなかできずに決定機を作り出すことがあまりできていなかった。そんな中で自分自身はこのようなところを狙っていればもっと決定機を作ることができていたのではないのかと考える。その場所とは、前線の選手(主にフォーデン、ベルナルド、デ・ブライネ)が背後へ抜けたり、サイドに広がったりしたときにできるスペースのことである。実際にこのスペースを使用しているシーンは前半でもみられ(大体12分くらい)、特にこのスペースにボランチの2枚のどちらかが侵入しフリーでプレーすることでより決定機を作り出すことができていました。また、後半からアルバレスを投入したことでより流動的になり、スペースの出現が多くなったため、後半では前半では決定機が多く作れていたと思います。そのため、この相手のマークを引き連れてできたスペースというものがシティにとって狙うべきだった点と考えます。

<まとめ>

 今回の決勝を見ていて、ユナイテッドではチーム内での意思共有がしっかりとできており、守備ではしっかりとブロックを形成し、シティに好き勝手させることなく、狙っていた攻撃のパターンで得点を奪い、本当に狙い通りのサッカーができていたと感じ、またシティではまんまとユナイテッドにやられてしまったなという感じの試合でした。ただペップもすぐに対策に対して、修正をし、後半では決定機を何度も作り出していたため流石だなと思うシーンも多くありとても面白い試合ではあり、また学ぶことも多い試合でした。
 最後までご一読いただきありがとうございました。


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