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【時間の歪み】 潰れる会社の作り方


とある中小企業の社長の話。

忙しい忙しいと時間におわれる毎日。
仕事量が多いということも理由ではあるが、それを自分なりに効率よくまとめられない。

時間の使い方が間違っていることが問題だ。

優先順位を決められず、目の前のことに追われる日々。そしてどんどんやらなければいけないことが増えていき、何一つ終わらない。自分の頭の生理ができていない。

それは時間の歪みが影響している。時間が全く無いように感じ、時間が足りない感覚になる。ずっと焦っていてそして何も終わらないのだ。

その日がおわり、結局何も片付いていないことに気づき愕然とする。
もう少し効率よくできなのではないか。と。だが、細かい仕事が多すぎて上手く回らない。

ほかの仕事を考えながら、あせって物事が終わらない、その上、急がなきゃ。と焦りをわざわざ自ら作り出し自分を失敗へ追いやる。そして時間の無駄遣い。 焦って頭がいっぱいいっぱいになり準備すらまともに出来ない。

ある意味病気だ。
それにすら気づいていない。
自分を客観視する力が全くないのだ。
日々その繰り返しで結局何一つ片付いてないのだから先にも進めやしない。

効率が悪すぎる。そしてむしゃくしゃして他人に八つ当たりをする。
または自分が上手くいかないイライラを物にぶつけ全体の空気を悪化させる。
ただでさえ重苦しい職場の空気をより最悪にする。これは最悪の行為だ。

それを自ら率先して社長がやるのだ。

私は忙しい。私は誰よりも頑張ってやっている。疲れているんだ。少しは手伝ってくれてもいいだろ。気遣いくらいしろ。スタッフの分際で休むなんて許せない。

本当は
スタッフはちゃんと手伝ってくれている。だがそれを社長は見ていないし気づいていない。忙しいのは社長自ら選んでそれをやっている。

そのことにすら気づかずに 毎日忙しすぎて倒れそう。
こんな自分はかっこいい!
そう思いたい社長61歳こんな自分に浸っています。


夢の社長になり30年間がむしゃらにやりたいことだけやってきた。

昔は貧乏だった。今は夢の社長。

人を使うとか、社長の仕事なんて、本当は全然わからない。でも30年もやってきたんだから私はできる。誰がなんと言おうと私のやり方でやるんだ。
勉強はしません! 私は馬鹿じゃない! から。そう思いたい。
従業員は15人ほどいます!

この30年入れ代わり立ち代わりスタッフがなぜかどんどん辞めていく。
こんなに私は頑張っているのに。みんないくじがない。体が弱い人が多すぎて困る。


無欠勤は素晴らしい。特に褒美はないけど。
それがジョウシキでしょ?

私だってしんどくたって熱が出たって骨が折れたって働いている!
倒れたって働くぞー! 私の会社だから。会社が一番!
みんなそうだよね?(ただの押し付け。)

会社が1番って思ってくれてるよね?
私の会社が1番だと思ってない人はいない! みんな一緒なんだ。一致団結してやっていくぞー。と
(思っているのは社長だけ。
)

社長の私の仕事は、朝は5時から夜中まで。休憩なんてとってる暇はない!
(だって無駄なことしかしてない)
全く気づいてないけど。

従業員は朝7時から仕事が終わるのは、早くて夕方5時か6時。休憩はほとんどない。もっと早く来るスタッフもいる。なんたって社長自ら長く働くことを推奨して実践しているのだから。

働く内容は誰にでもできる単純作業の繰り返し。機械を買うお金はもったいないからすべて手作業で。
手作業で大量生産目指します!
もちろんその分時間はかかります。その手間と時間は惜しみません。休みは取らせません。

社長は、外交的で見栄っ張り。

新しいお店は売上金全て使い果たし、億もはたいて建てた。 リッチでしょ? (借金まみれですけど。)

儲けようなんて思ってないです。 (これで私も儲けられるわ。幻想)

お客様には、激安価格でお届けします。 (後先やスタッフのこと考えていませんので)


だから従業員の給料は雀の涙。働け働け奴隷ども。
借金は簡単に返せる。と思い込んでいる。残念な社長。

社長は自分が休むことを選ばない。だから休む人が許せない。

また最悪なことは、自分が気遣いが出来ると思いこんでいる。それがお節介だということに気づいていない。

この会社に来る従業員スタッフ達はみんな、 "笑顔"というものを忘れている。自分が"人間"であるということすら忘れかけているかもしれない。

ロボットのように、同じ作業をただ繰り返す。だが、ロボットにはまだ出来ないであろう細かい作業が山ずみだ。それは人間に戻ってやらなければならない。だが人間になることすら許されない。

スタッフはロボットのように扱われゴミのように扱われ馬鹿だと罵られ、社長は自分が馬鹿なことを隠したいがためにそれを人に言ってしまう、そして自分自身を認められず自信が無いことを隠すために偉そうな態度を示し自分は大物だということを見せ付けたいのだ。

そんな環境で毎日過ごす。ひたすら人生の大切な時間をそんな会社に費やす。無気力で無感情に。考えることを許されずアイデアを提示することも許されない。 そもそもそんな場がない。
同じ仕事を本物のロボットや機械が同じことをやれば一瞬でおわるだろう。

それを一日かけて機械がこなす半分もできない。そんなことはわかっているが、すでに人間を忘れてしまったこの会社では、手作業で大量生産目指します! 破格で提供致します!とスタッフの首をしめ、自分で自分の首を絞めていく。

そんなことを繰り返し、なんの進歩もなく年がすぎる。変わっていくのは仕事量とスタッフだけ。

そんな毎日で自分は成長出来ているのかという問いかけに イエスと胸を張ってこたえられるだろうか。

子育てと会社を育てるのは似ている

子供たちの名前は勝手に会社の名簿に入れている。子供の将来のため。(子供たちは私の奴隷。)
私たちがいなくなったら、借金は子供たちへ行く。そのための資金は子供たちには渡しはしない。そんなこと考えてる暇はない。子供は親のために働くべき!

働け働け奴隷ども。 私の子供たちは私の奴隷。子供は親の言うこと聞くのが当たり前 ジョウシキ!
私の言うこと聞かない奴にお金は1円たりとも渡さない。名前は勝手に借りるけど。私たちいなくなったら借金は子供たちに行くけど。 今がよければそれでよし。どんなに子供たちが手伝ってくれようと私の時間より長く働かないやつは働いてない。とも同然だ。

私は社長。私だって給料もらってないんだから! (そんな私かっこいい)(みんな一緒でしょ。子供の分際で給料とかありえない)

会社を大きくするゾ!

事務仕事なにそれ? 美味しいの?

私はパソコン使えない。学ぶ気は1ミリもないから。パソコンは子供たちができるでしょ。だから全部やって。

でもコンピューターってとっても簡単なんでしょ? よくわかんないけど。
簡単そうだけど私は社長だから覚える気ない。簡単そうだから私はやらない。理解もしたくない。興味はない。

だからそんなコンピューターの入力ぐらいさっさと終わらせて、ダラダラ机に座ってないで体動かして汗水垂らして働きなさい。

コンピューターは仕事じゃないから!
よくわかんないけど。

書類出しといて。
原稿書いといて。
パンフレット作っといて。
近所に配る挨拶文考えて作って配っておいて
アンケート作ってまとめておいて
メール管理して
ウェブサイトつくって
顧客まとめといて
給料計算しといて
出荷表出しといて


簡単でしょ? あんたコンピューター使えるんだから。 でも一日中座ってないで働きなさいね!

こんなのすぐ終わるでしょ?

今日中に、店の価格表全部作って
、店のセッティングも全部やって、その日に朝からお客さん来るから迎えにいって接待もしてねよろしく。
(私は忙しいから。)


これくらい手伝いなさい。それでも全然私に比べたら十分じゃないよね、こんなことは仕事とは言えないんだからね。(私は忙しいからPCのことはよくわかんないけど。)


恐ろしい。これを拷問と言わずしてなんだというのか。理解されないって恐ろしい。

そもそも体は一つしかない時間も限られている。ということを社長は理解していないのだろう。頭がおかしい。
自分も出来ないくせに何故人に押し付ける。
スタッフに対して、"そもそもお前は何も出来ない。"という態度が見え見えなのだ。
「こんなことあなたなら簡単に出来るでしょ?」と人を小馬鹿にしている。
無理だといえば逆にキレら「使えないやつ。」と罵られる。 「全く手伝いが出来ない奴」と人に言いふらす。

やり切ったとしても、そんなのできて当然だといわれる。できない方がおかしいといわれる。

こんなことをしているから、そりゃ、スタッフのやる気もなくなるだろう。何もするきになるわけがない。辞めていく原因が理解できる。

ただゾンビロボットのように感情もなく時間をつぶすだけ。

社長は誰のことも理解しようとしない。人を信用しない。そんな人が会社の上にいるだから成り立つわけがない。

社長は、自分が不安でいっぱいで、全てを自分でやらないと気が済まない。だから人に伝えることをしない。そして、自分のすきなことだけやっていく。それについてこれないものは排除。馬鹿だ出来損ないだと罵る。

そして自分を崇めてくれる人だけを残し、調子に乗って

借金をし、無駄なものにお金をつぎ込んでいく。

投資精神はまったくなく、言葉巧みに銀行や他社の口車にのせられ、次々無駄なものにお金を費やす。

これは研究で実証されていること

外交的で見栄っ張り、自分に自信が無い人はお金があるときよりお金がないときのほうが無駄なお金の使い方をしてしまいます。


という結果が出ておりこの会社の社長がまさにそうで、今それが目に見えて実験結果がここで実証されている。

自分を見直すチャンスや学ぶこともしない。時間がない。と時間のせいにしてやろうとしない。自分が馬鹿なことを認めたくないのだろう。素直に自分を受け入れられない。

会社は社長の度量の大きさにしかなれないのです。

それ以上は自分が学び成長しないと無理なのです。


人の話を全く聞かない。

優先順位をはっきりさせない。

そして問題が起きる。

社長が、何も考えず言葉を発するので、スタッフが聞こうと努力していても理解できないことが多々ある。

社長が仕事の途中で次から次へと口頭で別の重要な仕事を振ってくる。それでスタッフが忘れたり、遅れたりしたら、「言っておいただろ!」「なぜミスをするんだ」と怒る。

こんなこともよくある。

社長: これと同じもの作っといて。

とだけ言い、紙を渡す

スタッフ: 同じものならコピーでいいですよね。

と言うと。

社長: あー違う違う、ここだけでいい。

という。

スタッフ: 何に使うんですか?

と聞くと

社長: とりあえずその部分だけでいいから作れ。

と。それで作ったら

社長: なんでこんなの作ったんだ? 使いづらい。

となり。 そのスタッフを責める。全て人のせいなのだ。

スタッフも使う用途を理解したのでそれなら、

スタッフ: 作り直しましょうか

と聞くと

社長: もういい。お前は使えん。

と自分のミスを他人に擦り付け、チャンスすら与えない。そして出来ない人呼ばわりする

もうそんな無駄なこと、やめませんか?
こんな馬鹿みたいなことやめませんか?

もう少しかっこいい社長になりませんか?

そんなことを続けていてはもう先が見えている。

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