【SELFアクション】#003 カーボンニュートラル分科会立ち上げます
文責: SELF編集部
発起人の自己紹介
こんにちは!内村明高(うちむら あきたか)です、内村建設株式会社という建設会社の社長や株式会社そらのまちの取締役をしております。
鹿児島県鹿児島市出身の1980年7月26日生で精密機器メーカーでセンサの設計開発に携わった後、2013年に祖父が創業した建設会社の跡継ぎとして鹿児島にUターン。2021年4月より現職につきました。
関心があることは、まちづくり、サーキュラーエコノミー、カーボンニュートラル、リノベーション、人材育成、教育、創業支援、NoCode、ピアノ、食べることなどたくさんです。
カーボンニュートラルって何?
皆さんも何となく「カーボンニュートラル」という言葉は聞いたことがあるのではないでしょうか?特に菅総理が2020年の10月に「2050年までに日本として温室効果ガスの排出をゼロにするカーボンニュートラルを目指す」ことを宣言された事が耳に新しいかと思います。じゃあ、なぜそれが必要なのでしょう。
理由は世界の温暖化です。下の図を見てもらう通り、産業革命があった20世紀の期間中大きく気温が上昇し、産業革命前と比べると約1.0度上昇しています。この主原因は人間の経済活動がもたらした温室効果ガス(主にCO2)のせいだと言われています。産業革命は人の寿命を伸ばし、社会に富をもたらしましたが温暖化を通じて自然環境に影響を与え、人類にとっての環境リスクを増やすという負の側面もあった訳です。
今のままだと21世紀末に2.6~4.8℃上昇するという予測もあり(参照1
)、産業革命以後の温度変化を1.5度上昇範囲内(つまり今より0.5度上昇以内)に抑えましょうという目標が「気候変動枠組条約 COP21パリ協定(2015年)」で国際的に合意されました。
ここで大事なのは、原始時代へ戻ろうとか経済成長を諦めるというのではなく、世界の幸福度を下げる事なく、人類の生存を脅かす環境リスクを頑張って低くしようという事だと思っています。ちなみにカーボンゼロにしても自然環境の影響で気温が高くなってしまうシナリオも提示されてますが、今世紀後半にカーボンニュートラルが達成すると2.0度以内に収まる可能性が高い(66%)そうなので(参照2)、対応せずに子孫に火種を残すより、何とか今の世代でがんばりましょうということかと思ってます。
なぜ私がカーボンニュートラルに取組みたいのか
CO2の国内排出量のうち、産業部門は全体の25%を占めています。その中でも建築は工業的な資材の生産において多くの温暖化ガスを排出しており、また、県外・国外から資材は輸送されそこでも温暖化ガスの排出が行われています。また、建物は長期にわたって使われるので、日々の暮らしでの排出をゼロに近づける建物づくりやライフスタイルも重要です。カーボンニュートラルな建物や地区を推進することは、地域にそれを実現するための産業を産み、自分たちの手でまちを作ることになると考えます。
カーボンニュートラルの事を学び、考え、実践することは自分自身のビジネスやまちづくりの活動、生活について見直すことになります。また経営者として既存の枠組みから飛び出し、同じ方向を目指す新しいパートナーの皆さんとのチャレンジになります。
加えて、ビジネス分野の技術的な努力だけではカーボンニュートラルは実現できないことも指摘されています。それはCO2の60%が個人消費に関わる分野から排出されているため、消費者側の行動変容が生まれ、消費・購入するものが変化しなければ産業側も変われません。私たち産業側のプレーヤーと一般の方々と共にプロジェクトを進めることにより、よりより着地点を見つけられたとも思っています。
カーボンニュートラル分科会の目的
カーボンニュートラル分科会では以下の3点を行いたいと思います。
・カーボンニュートラルに関する知識の習得
まずは課題図書から学びを始めたいと思っています。加えて鹿児島内外の先進地域の視察や他地域のプレーヤーとの連携もしていきたいです。オランダやオーストリアといった海外の先進地域にも行ってきます。
・実践(事業を作っていきたいです)
実際に建築やエネルギーなどでの事業の構築と実践を行います。弊社やメンバーの建築プロジェクトと分科会をコラボをしたいです。具体的にはCO2排出量の計測、改善提案、建築など様々な分野での実践をどんどん行いたいと思ってます。
・カーボンニュートラルの基準作り
行動変容には目指すべき基準が必要だと思っています。企業や個人に対し、こういうライフスタイルを目指しましょうという基準を作り、行動変容のきっかけ作りを目指します。県や自治体への政策提案も行いたいです。建築関係ですと、建物の工法や性能基準を作れればと思っています。
分科会にはこんな人に参加して欲しい
この分科会ではプロジェクトを動かしていきたいと思っています。それには様々な専門家の力が必要です。具体的に一緒に動いていただけるプロフェッショナル(建築、エネルギー、アカデミック、行政、ファイナンス、環境)に参加して頂ければすごくワクワクするプロジェクトになると思っています。
また、アクションの顧問はSELF理事の小平勘太さんにお願いしました。LPGや電力などの事業を行う小平株式会社の経営を行いつつ、グループ会社の太陽ガスが運営する「ひおき地域エネルギー」では日置市でのマイクログリッドや小水力、風力発電など様々な再エネ事業を行っています。2021年秋頃には小平社でも地域カーボンニュートラル事業部の立ち上げも予定しており、地域を対象にしたカーボンニュートラルモデル作りを目指しております。
参加はFacebookグループのSELF Communityのカーボンニュートラル分科会の投稿から可能です。皆様の参加を楽しみにしています!