これからのわたしたちの移動を考える
(SELF編集部:かつ しんいちろう)
先日、飛行機の出発ギリギリまで鹿児島県庁にいたので、鹿児島中央駅の空港バス乗り場までタクシーを利用しました。
いつもは何台か客待ちのタクシーがいる県庁の車寄せに、その日はいません。焦りました。玄関の守衛さんが「ほら、最近タクシーの台数が少なくなってきたっていうでしょ。ここも最近少ないんですよ。」と。
表通りが見えるところまで歩くと、運よく通りをタクシーがいて、こちらが手を振るのを見つけてくれました。
やれやれ。
乗ってしばらくして、「やっぱり鹿児島のタクシーって減ってるんですか?」と運転手さんに聞いてみました。
「コロナ禍でほら、収入も減って、そいに慣れたらもう仕事はせんでよかってなって、うちの会社もかなり辞めましたよ。年金だけでは食べていけないですけど、そこをなんとかする工夫ができてきたんでしょうね。」
「営業してるのはコロナの前の60%です。だから会社には40%の車が余っています。でもまた増えるかもしれないから会社も車はそのままにしています。」
「まあ、営業している人でももう7割くらいが65歳以上ですから、あと10年もすれば、タクシー運転手はいなくなるので、おのずとタクシーが無くなるんでしょうね。私も70を超えてどげんすっか迷ってるところです。」
「でも、タクシーよりも運転代行の減るスピードの方が速いと思いますよ。代行する人は一人は二種免許を持っているので、稼げるのであればとタクシーに移る人も多いみたいですよ。」
「運転代行が無くなれば、今度は飲み屋さんが大変ですよね。代行が無いから飲みに行けない。」
「あ、着きました。一人の人を運ぶために一人が車を運転していったんだよと言うのも昔話になるかもですね。」
自動運転とかMaaSとかオンデマンド・バスとかライドシェアとかありますが、人の移動について新しい仕組みを次々試して採用しないと移動できない社会になってしまいますね。