【SELFスタートアップ研究所】#001 ビジネスモデルのPR/FAQを作成しよう
SELFスタートアップ研究所とは
今回からSELFスタートアップ研究所をスタートします。福岡や宮崎に比べて鹿児島はスタートアップのエコシステムがありません。資金調達してベンチャーしたい!と思っても相談する先が鹿児島にはなく、こちらで情報発信すると同時に、気軽な相談先として思いついてもらえるようになればいいと思います。
こちらのnoteでは、①ビジネスモデル作成の基本のキの部分、②起業家のインタビュー、③資金調達howtoなどやっていきます。県庁コワーキングもできますので、そちらのリアルイベントとも連携しければいいですね。
自己紹介と起業歴
自己紹介しますと、SELF理事をやってる小平株式会社の小平です。個人としては20代から農業分野で3社ほど起業しまして、1社はコロナで清算したのですが、1社バイアウト、1社はまだ渋谷でやってます。シリーズAまでの資金調達は経験済みなのでシード、アーリー中心に話していきます(なのでミドル、レーターは詳しい人を呼びます)。
10年前に社長を継いだエネルギー商社の小平社でも年に2-3本くらいは新規事業を出しますので、自社リソースを使った新規事業についても詳しい方かと思いますので、そちらも書いていきます。
起業をどうマニュアル化するか
さて、2000年代くらいから天才起業家たちの頭の中を体系化してマニュアル化しようという試みがありました。起業は1000に1個しか成功しないと言われますが、でも連続でIPOする人もいて、それって何故だろうという疑問からです。その後、天才たちの頭の中にあったノウハウは体系化されました。起業家支援のイベントなどではそちらを簡単にレクチャーしてピッチを行うという形が取られることが多いです。
日本語の本ですと、起業ノウハウは以下の本などがよく纏ってて有名です。うちの社内でもまずは読んでもらうことが多いです。
ビジネスモデルのたたき台を作ってみよう
起業の科学などでは、ブレストしてリーンキャンパスを作ってみようというのがビジネスモデル作成の最初の1手として書かれてます。ブレストというのはブレインストーミングの略で、制約なしにいろんなアイデアを作ってみるやり方のこと。リーンキャンパスというのは、その事業アイデアを細かく整理して、本当にイケてるのかを深掘りする手法です。横文字なしで書くと、「わーーっとアイデアをたくさん書き出して、良さげなのを一個づつ細かく見ていこうぜ」という事ですね。リーンキャンパスは以下のリンク先がわかりやすいので参考まで。
ただ、この手法は未経験の人にはちょっと敷居が高いかと思います。適切な書き方や手法に一定のハードルがあります。そこで、ご紹介したいのはPR/FAQという手法です。
Amazonの新規ビジネス作成法 PR/FAQ
アマゾンメカニズムという本で紹介されていたのですが、AWSもAmazon Goもこの手法から生まれたそう。でも中身はすごくシンプルです。やってみたい事業のプレスリリース(Press Release)と想定する質疑応答 (Frequentry Asked Question/よくある質問)を作っちゃおうという事です。
一例として、META(旧Facebook)から出たスマートグラスRay-Ban Storiesのプレスリリースをご紹介します。
文中から引用しますと、まず商品の紹介で誰にどのようにどこで使ってほしいというのを紹介。これで何を伝えたいという概要わかりますよね。
次の文章には商品の価格や自社がこのビジネスを行う優位性にも言及され、いつからどこで販売されるなどの情報も入ってます。あとは詳細です。これに、想定されるだろう質問集をくっ付けると、大体、リーンキャンパスと同じような内容をカバー出来ます。
ブレストしてリーンキャンパス作ってよと言っても、いきなりは難しいですが「新商品やサービスを想像してプレスリリースを作っちゃおう」というのは心理的なハードルも低くなると思います。
「燃える/ 萌える」ビジネスモデルは人を惹きつける
そして一番このPR/FAQがいいと思うのは、このビジネスモデルが「燃える/萌える」かどうか直感的にわかるところ。リーンだと無機質なので人の心を動かすか分かりずらいんですよ。良いビジネスモデルというのは人の心を動かします。アマゾンメカニズムの中にもありましたが「新型セルフレジ」の発表とAI無人ショップの「Amazon Go」の発表だと後者の方が「燃えます」よね。この「燃える/萌える」のメカニズムは「少し先の未来を示せている」か「誰も知らない金脈の秘密を示せてるか」かなと思うんですが、そのグルーブ感がメンバーの質にも直結するのでビジネスモデルの大事なポイントだと思ってます。
初回の記事でした。今後も参考になる情報を更新していきますので、お楽しみに。もし、資金調達の相談、ビジネスモデルの壁打ちなど必要な際はオンラインでご相談受けますので、kobira@self-kagoshima.orgまでお気軽にご連絡ください。その際にはリーンキャンパスやPR/FAQ、事業計画書なども添付してもらえたら話しやすいです。