厳しい評価をされた作品 「オネアミスの翼」4Kリマスター上映について
エヴァの庵野秀明さんや貞本義行さん、そして岡田斗司夫さんや赤井孝美さんなど、かつてのGAINAXメンバーが手掛けた劇場用アニメ作品「王立宇宙軍 オネアミスの翼」が、今年35周年ということで10月28日にリバイバル上映されるそうです。
「王立宇宙軍 オネアミスの翼」と聞いても、今の時代ではピンとこない人が多いかと思います。GAINAX作品、そして庵野秀明さんが関わった作品としては「エヴァンゲリオン」や「ふしぎの海のナディア」あたりであれば、
「あー、知ってる知ってる」
という人もいるかと思いますが、この「オネアミスの翼」はなんと言ってももう古い作品(35周年ですから…)。しかも興行成績的にはあまり良い成績ではなかったこともあってか、アニメファンでも見たことない人が多い作品です。
しかしそれは、決してこの作品の出来が悪かった、ということではありません。むしろ当時の若い才能が爆発し、映像なんかはとても素晴らしいものです。
ただ話の内容が……ちょっとコア向けすぎたというか、悪く言うと“地味”だったんですよね。
この「オネアミスの翼」という作品には、キャラクター同士が大立ち回りをするような派手な戦闘シーンもなければ、世界を股にかけるような大冒険もありません。メカは出ますが、かっこいいロボットが出たりもしません。
そういったいわゆるかつてアニメをよく見た世代「子供から高校生くらいまで」が好むようなところが全くなかったのです。
僕も子供の頃にレンタルビデオで借りて見たことはあるのですが、「なんかよく分からないな」で終わりました(そのときはとりあえずGAINAX作品ということだけで借りた記憶があります)。
このとき記憶に残ったのは、坂本龍一さんの作ったテーマBGMくらいです。あれはなんか……すごく印象に残りました。
そんな作品がこの令和の時代にリバイバル上映されます。35年前から今まで、日本では多種多様なアニメ作品が作られました。冒険をしたり、ロボットが出たりしない作品も、今では多くの評価を集めるようになっています。
この「オネアミスの翼」は今度はどのような評価を受けるでしょうか。
かつて見たことのある人、まだ見たことのない人、実際にこの上映に立ち会ってそれぞれに評価をしてみてほしいと思います。
(※ ちなみにオネアミスの翼を見るだけならdアニメストアなどで配信されています)