'80~'00年代のOVAが今CSで!
「VHSを巻き戻せ!俺たちのOVA特集('85~'01)」という企画が2月から始まっています。CS衛星劇場で行われているもので、80年代後半から00年代にかけて発売されたOVAをピックアップし放送するというものです。
なかなかにチャレンジングな企画なのですが、ちょうどこの年代を「少年・少女」もしくは「若者」と言われるような年齢で過ごし、オタ活(アニメ・マンガなどにハマる活動)をしていた人たちにとってはとても興味深いものになっています。
今でこそアニメはインターネットを介して配信され、TVで放送されないような作品も「〇〇チャンネル独占配信!」ということから、動画配信サービスに契約すれば見れるようになっており、「OVA」という言葉も姿を消しつつあります。今のアニメファンの中には「OVAって何?」という人もいるでしょう。
OVAとは
「OVA」というのは「(O)オリジナル(V)ビデオ(A)アニメ」の略で、TVや劇場用映画として放送されるのではなく、VHSやLDなどのメディアでのみ発売され見ることのできるアニメのことです。TVで放送するには向かない、ストーリーの短めのものであったり、内容的に理解するのが難しかったり過激なシーン(いろいろな意味で)があるものがこのOVAとして発売されていました。
これらOVAを見るためにはレンタルビデオ屋で借りてくるか、少し高めのお金を出して買うなどして見るしかなかったのです。そのため、アニメ雑誌には多くのOVAの広告が出ていたりしたものの、中学生高校生あたりが見るためにはなかなかにハードルが高く、「このアニメ面白そうだな」と思えるものがあっても実際に見ることはかなわないものがほとんどでした。
話題になったのは
そんなOVAを放送する「VHSを巻き戻せ!俺たちのOVA特集('85~'01)」の企画ですが、話題になったのはやはりそのラインナップでしょうか。
特にアニメーターの梅津泰臣さんが手がけた「A KITE」というアニメがTVで放送されるということで話題になりました。殺し屋の女子高生が、同じく殺し屋の少年と出会い……といった物語で、その内容からアダルトアニメに分類されていたりもします。見ていて爽快感のあるようなものではないですが、そのハードな世界観などは海外でも高い評価を得ています。
(※スカパーなどではR15版に差し替えて放送されます)
3月期に放送される予定のものもニッチなジャンルのものばかりで、まさに「OVA」といえるラインナップになっています。
見るためのハードルが高いのが残念
この衛星劇場の企画はとても良いものではあるのですが、見るためにはいろいろと準備が必要です。まず現状で衛星劇場のチャンネルを見ようとすると、「スカパーと契約する」「ケーブルテレビを契約する」「ひかりTVを契約する」などの手段から選びます。どれも機材が必要になります(各会社からレンタルする形になると思います)。
そのうえで衛星劇場チャンネルとも契約しなければいけません。そのため、現在主流になっているサブスクサービスと比べてどうしても料金が高めになってしまうんですよね。
こちらとても良い企画なので、何か別の方法でも見れるようになれば良いんですけどね。
衛星劇場の特設ページでは、実際にそのアニメに出演されていた声優さんたちからのコメントが載っています。当時よく見ることのあった声優さんの名前があり、とても懐かしくなります。こちらもよければぜひ見てみてください。
今ではあまり聞かなくなった「OVA」という言葉だけでも、当時を思い出し気持ちが高揚する方もいることでしょう。もし、既にCSが見れる環境にあり衛星劇場なども見れるようになっていれば、ぜひこちらチェックしてみてください。