占星学は、12サイン(いわゆる星座)、10の惑星、12のハウスがそれぞれ絡んでくるので、総合的に解釈していく必要があるのですが、それらのうち惑星同士で角度を取る、いわゆる「アスペクト」と言われるものは、出生時間が不明でハウスが定かではない場合であっても変わらないので、やはり最重要ポイントになってきます。

Aという惑星とBという惑星が何度離れているかということによって、いわゆる吉の意味合いを持つソフトアスペクトと、凶の意味合いを持つハードアスペクトがありますが、惑星そのものにも吉星と凶星があるため、それらがどのように絡んでいくかによってまた意味が変わります。

これをすべて覚えようとするともはやわけがわからなくなりますし、一つのチャート内には惑星同士のアスペクトは多種多様ありますから、Aという惑星がBとはソフトアスペクトでも、Cという別の惑星とはハードアスペクトを形成した場合、どちらが優先されるのかとかいろいろ考えていくともはや混乱するばかりです。
惑星の意味はひとつだけではないので、広義に解釈しつつ、柔軟につかみながらいわゆる「言葉遊び」のようにして解釈するといいと思います。

あと、やはり大切なのは個人天体であるいわゆる動きの速い惑星(太陽・月・水星・金星・火星)に対してのアスペクトが大事であるということです。特にライツと呼ばれる太陽と月に対するアスペクトは最重要です。

さらには、惑星同士が同じ場所にあるという「コンジャンクション」(合とも言います)というアスペクトが一番強く出ると思います。
二つの惑星の意味合いが強調されるし、近くにあるわけですから摩擦力も激しくなります。
次に180度反対側にある「オポジション」というのも重要です。これは、「反発しながらも引き合う」という、まるで磁石のN極とS極のような感じで、お互いに遠くにありながら、性質も正反対なのに引き合うというものです。「嫌よ嫌よも好きのうち」という感じです。

コンジャンクションの場合は、吉星同士(金星と木星、太陽と月など)だともちろん吉意が強調されますのでソフトアスペクトの意味合いになるのですが、片方もしくは両方が凶星の場合だと、凶意のほうが強くなりますので、最大凶星と呼ばれる火星と土星などの場合は、火星のエネルギーが土星によって抑制されるため、変なエネルギーの使い方をしてしまう場合があります。努力の方向性が間違ってしまうとか、手段を択ばないというような感じでしょう。

概ね、ハードアスペクトのほうがやはり強く出やすく、太陽はその人の本質的なもの(体調面を含む)を刺激するし、月だと感情面や内面、情緒面を刺激します。太陽も月も吉星ですが、それらが海王星という準凶星と合になった場合、太陽との合だと芸術性の高い情緒的な性質が強調されますが同時に非現実的なものを妄信しやすかったり、夢を描きやすい性質も帯びます。お酒などに溺れたりして体調を崩す場合もあります。これが月との合になってくると感受性が豊かすぎて人を信じたりしやすいのでより一層騙されやすい内面を表しますのでいわゆる霊感などを信じやすいタイプになりがちです。
占い師にはある意味必要なアスペクトの一つでもあるのですが、強調されすぎると危なっかしいものにもなり得るのです。

もちろん、アスペクトはひとつだけを拾ってしまうと特に冥王星絡みのアスペクトなどは表現が恐ろしい極端な書き方になっていることが多く、そういう場合そこだけを見てしまうことで人に脅威を与えますが、他にもアスペクトがあるかどうかを見ていく必要があり、さらにはそれらがどのサインにあってどのハウスにあるのかもわかってくると、それを補うアスペクトなども出てきますから、本当に複雑なのです。

占星学は論理的なものでもあるのですが、やはりイメージングは大事だと思いますので、同じアスペクトを持った人でも、片方の人はそれが強調されているケースもありますが、別の人には単に持っているだけで発動しないという場合もあります。

なので私はいつも、その人に合った方法で、脅威を感じるアスペクトの場合はそれがなるべく発動せずに済む方法を指南しています。

アスペクトの解釈は本当に言葉だけに一喜一憂するとわけがわからなくなるものですが、必ず打開策はあるので、とにかく占星学は、柔軟に解釈しながら読んでいくことが大切だと思います。

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Same Moon 占星術、鑑定知識講座 by セレーネ・沙湖先生 &事務局スタッフ
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