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好きを伝えるのは難しい。

最近、久しく一目惚れして"恋"をしていた。

まだ肌寒い、5月の初めの早朝に出会った。

僕にはよくある「奇跡の出会い」だった。
(※この時間にコレしてなかったら出会ってなかったなぁ…みたいな)

初めて会った時に、優しさと可愛さに惚れた。

直感で分かった。


ところで、地球に住む生き物はみんな恋をする。
人間の恋は、お互いがお互いを好きだと自覚して付き合う。"付き合う"はゴールではないが、付き合うまでに沢山の物語を創り上げる。たくさんの感情を抱いて、駆け引きや想いを持って、自分に、相手にぶつけて悩む。

"出会い"は奇跡だと思う。

花は、生まれてから死ぬまで動くことが出来ない。つまらないだろうか?もしも自分が花だったら。一目惚れした君に、自分から会いに行くことは出来ない。一緒になるためには、風に頼るしかないのかもしれない。

"恋"は美しいと思う。


6月。梅雨真っ只中の深夜、高速道路の高架橋の上で告白をした。やけにジメジメした日だったけど、時の流れはゆっくりだった。

「好きだよ」

まさにエモい時間だった。自分は、告白とは、胸の内の想いを打ち明けることであって、「付き合ってください。」は、告白ではないと思っている。自分の気持ちを打ち明けただけだが、何年経っても"好き"という気持ちを伝えるのは難しい。

そういえば、この"恋"は既に枯れている。
水をあげ忘れたのかもしれない。
風がそもそも吹いていなかったのかもしれない。

"恋"ってきっとそんなもん。

曖昧で、もどかしい。


そしてこの文章が曖昧な内容で

何を伝えたいのかはっきり分からないのは、

きっとまだ彼女に恋をしているから。


小さい頃に植えた花の名前なんて覚えてない。
きっと時間は残酷にも記憶を整理する。
もしかしたら風が吹くかもしれないが、
今はただそれを待つだけ。
働け残酷脳よ。


終)

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