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運用設計がイケてなくても、リリースは延期できない
なんとなく良さそうだからシステム入れてみるかなー、みたいな軽い感じでシステム導入をすることはあまりありません。
システム導入によるメリットデメリットを検討して、しっかりとシステム化計画がなされます。
経営層の承認を経て開始されたプロジェクトは、定期的に進捗報告されているでしょう。
進捗に問題がなさそうなら、システムリリース情報が社内にも徐々に展開されていきます。
システムによってはプレスリリース(メディアに対する広報)されるモノもあるでしょう。
こうして、システムリリースは会社のビジネスにとって必達事項になっていきます。
新たなシステムが決まった時期にリリースされること。それができなければビジネスに大きな影響を与えることになるのです。
そんな重大なビジネスインパクトに比べたら、運用が少し間に合っていないぐらいでは、残念ながらリリースを止める理由にはなりません。
プロジェクトが後半になってくると、色々なところからヒソヒソ話が聞こえてきます。
……、これは実装までに時間がかかるのでいったん運用でカバーしましょう。
……、設定変更した場合の影響がどこまで出るのかわからないので、ワークアラウンドを手順書化して運用へ申し送りしておきましょう。
ねぇ! ちょっと待って! ちゃんと検討しよう!
運用設計担当としては、そう叫びたくなりますが、プロジェクト側と発注者が合意してしまったら従わざるをえません。
ビジネスの側面から見れば、回避策のある問題でシステムリリースを延期するなんて狂気の沙汰です。
そのため、リリース直前は緊急回避として人手でやれてしまう作業は運用へ送り込まれてきます。
こうなってきた場合、運用設計担当としては大局を見ながら立ち回る必要があります。
基本は受けざるを得ないのですが、本当に無理な場合は勇気をもってプロジェクトと相対して運用への作業流入を押さえる必要もあります。
その説明材料としても、運用項目一覧は常に更新して最新にしておく必要があります。
「これだけの運用作業が増えると追加で工数がこれぐらいかかり、1年間でこれぐらい、5年間だと膨大なランニングコストが増加しますが大丈夫ですか? 本当に?」
運用設計担当者なら、最低でもこれぐらいは反論できるようにしておきたいものです。