未来のエースの育成は野球界全体の宿命

 今年のドラフトの目玉候補の1人で千葉ロッテマリーンズに入団が決定した佐々木朗希投手の育成プランの全容が明らかになった。
 12軍合わせて50イニング前後の登板で主に2軍での体力づくりに充てるそうだ。
 ロッテといえば、来季から井口監督、今岡2軍監督が進めてきた組織改革の一貫として、順天堂大学医学部付属順天堂医院、同浦安医院と連携し、24時間体制で選手たちのバックアップ体制をつくる事が決定した。初めての試みなので個人的にも凄く関心があるし、医学的観点から個々に合わせた練習メニューの策定など内容も多岐に渡るので、選手としてもありがたいし、指導する側にしても客観的なデータを持って話ができるのではないか。
 佐々木投手の年間50イニングはこれまでの傾向からすると少なく映る。主な歴代高卒投手の1年目登板イニングは松坂投手が
180イニング、ダルビッシュ有投手が12軍合わせて120イニング1/3、田中将大投手が186イニング1/3だ。この少なさはもしかしたら(これは私の推測だが)まだ佐々木投手は彼の持つ溢れる才能に骨格、身体が追いついていないのではないだろうか?そういう意味も含めて、あの夏の予選の決勝戦に監督は彼を登板させなかったのだろう。
 だとすると、来季の彼の育成プログラムは理にかなってるし、組織改革が進んでいこうとする中で、最もいいチームから指名されたと思う。 
 また今岡2軍監督は佐々木投手について「能力のある選手は自分で勝手に育っていくし、彼を技術的に触ることはないでしょう」と言ってた。かつて根本陸夫氏も、皆何かしらの才能を持ってプロに来てるんだから、先ずは教える前にその選手をじっくり観察しなさい、と各コーチに話されていたそうだ。過去、どれだけの才能が教えたがりのコーチに無理なフォーム変更をされ、それによって故障し、ユニフォームを脱いだか。
どうか千葉ロッテマリーンズには球界の代表として彼を真のスターに育ててもらいたい。
 

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