Martin O-18K 1926 ~プリウォーマーチン購入雑感08:異次元のサウンド”~
さて、いよいよ買ったギター自体のサウンドに触れていきましょう。
私がこの楽器を購入した理由ですが…
それは…
“音が良く弾きやすい”
という至極まっとうかつ健全な理由となりますw
今回はまずその「音」について。
もうね…試奏で“じゃらん”とした1音目で誇張なく…震えました。
今まで弾いたアコギの中でダントツで感動するサウンドです。
さらっと”今まで弾いた”といいましたが、何だかんだ長いことギターを弾いてますので、その経験値として100万以上のカスタムマーチンやルシアーものの楽器なども含まれます。
そんな倍以上の価格で売られる高級ギターの印象よりもはるかにいい音だったのです。
「良い/悪い」「上/下」というよりも“次元が違う”という印象です。
変な言い方ですが、目の前で河童やネッシーを見た時ってこんなかな?という感じですw
あぁ…伝説は本当だったんだ…と
もちろん新品のギターにも素晴らしいサウンドの物は沢山ありますが…、一度この音を知ってしまうと同じ方向性のサウンドにおいて現行品で満足を得ることは難しい気がします。
イヤラシイ話になりますが、金があればン百万・ン千万とつぎ込んでしまう人の気持ちがあっさり分かってしまいました…、これはメチャクチャ深い沼ですね…w
サウンドの特徴に関しては個人の印象、好みに左右するので表現するのが難しいのですが、ある程度客観的かつ共通認識とできるポイントを書いてみます。
まずサスティーン、残響感がメチャクチャ持続します。
“じゃら~ん”と弾いて、音が減衰し無くなるまでが通常のアコギに対し倍以上長い印象です。
次に1、2弦の音が太い!!
軽く単音メロディーを弾いただけで成立する印象です、「エクストラライトゲージ推奨が不安」というのがありましたがそれが全くの杞憂というのがここです。
ソロギター用途などの楽器で多く採用されるロングスケールは、メロディーを弾く時に1、2弦の発音と立ち上がりを良くするために高いテンションをかけてハリを出しているのですが、その必要が全くない位に1、2弦の音が立ってきます。
ここは経験値が少ないのでヴィンテージだから12フレットジョイントだからかは分からないのですが、発音がクラシックギター的という印象がありました。
メロディーを弾く楽器としてはスチール弦よりもガットギターの方が好きなので、好みの音色です。
しかも軽く弾くだけで(軽く弾くほど)音が前に出るので、強くピッキングする必要がなく弦の強いテンションも不要です。
速いフレーズを多用する人は細いゲージやショートスケール独特の弦の“たわみ”による遅れを嫌うかもしれませんが、僕はそもそも速いフレーズが弾けないのでそのストレスが起きようがありませんw
シングルオーの弱点とされる「ボリューム感」も家で弾く分には全く問題ありません。
逆に大きいと思うことはあれ、音が小さいなどと感じることは皆無です。
というかOM⇒Dと音量問題でボディがデカくなっていったわけですが、そもそも今の時代ライブを生音でやることはほぼ無いわけで、アコギにおいて音量の大きさは特に重要なポイントではないと思います。
あと音とは違う部分ですが、…シングルオーの特徴である小ささ、軽さ…これがメチャクチャ快適!!。
テンションが低いので指も疲れず、軽いから腰肩にもこないのでずっと弾いてられます。
このサイズに慣れるとDはもちろん、OMすら持つのが億劫になってくる勢いです…。
アコギ道楽をしてるとたまに「スモールサイズに戻っていく」という話を聞きますが、それも納得です。
元々、伝説的なものには懐疑的な人間ですし、ヴィンテージ信仰みたいなものは無い人間なのですが、いざ“体験”してしまうと逆らえない魅力があるということが分かりました…
「百聞は一見に如かず」ではないですが“体験”に勝るものはありませんね。