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お宅の時計は、アナログ? デジタル?

わが家にいくつの時計があるだろう。身につける時計は別としても、居間、書斎、寝室、台所、洗面所…など、あちこちに置いてある。アナログもあれば、デジタルもあるはず。いずれにしても、最近では、スマホで時刻が分かるから、時計なんて不要でもあるのだが。子どものいる家庭では、アナログ時計を必ず用意するようにという研究もある。デジタルだけだと数字は読めるが、時間の経過というイメージが生まれにくいというのだ。

住めば都75-2

確かに、アナログ時計だと、あと15分で昼休みも終わりか、オフィスに帰ろうといったことが、一瞬で感じ取れる。アナログ時計は、針が形作る空間配置のようなもので、瞬時に感じ取ることができる。もっとも、小さい頃から、デジタル時計で暮らす今の子どもは、研究者が何と言おうと、アナログ時計なんかいらないと思うかも知れない。

デジタル表示は、「いま」が何時かというという点が強調される。例えば、王宮にいたシンデレラが、「あっ、家に帰らないと…」とあわてて出て行くとき、大広間の時計は、「11:59 p.m.」と、デジタルの方が切迫感はあるけれど。約50年前、アポロ計画で、月に宇宙船を飛ばしたときの管制室の写真を見ると、3つのアナログ時計が壁に掛かっている(画面が小さくて断言はできないが、恐らく計器ではなく時計)。いまだったら、正確なデジタル時計があるべき場面だろう。

住めば都も遷都する。あなたの住まいでは、時間はどんな形で流れているだろうか。アナログにしろ、デジタルにしろ、ゆったりと時を過ごせる空間こそ、自宅には好ましいことは確かである。

東京マンションライブラリ 関沢コラム(文&イラスト) https://mansionlibrary.jp/r50 


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