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大時計のポリンチョは、今日も広場を見下ろしていた
強制連想法という発想法がありますが、ともかく、勝手に出だしを設定します。その後を続けて、物語を書いて下さいというと、みんな、スラスラと綴っていくのですよね。ひとの物語を生み出す力って、フシギです。
さて、あなたなら、この出だしにどう続けますか。
大時計のポリンチョは、今日も広場を見下ろしていた。「おや、ユウタが今日は、遊んでいないけれど、どうしたのかな」「もう夕方だし、今日は塾にでもいったのかしら」・・・
大時計のポリンチョは、今日も広場を見下ろしていた。ポリンチョは、午後6時がくるのが、恐ろしかった。6時になると、また、あの事件を思い出すからである。・・・
大時計のポリンチョは、今日も広場を見下ろしていた。ポリンチョは、前世には、ある営業マンの腕時計であった。あの頃は、一日中、あちこちへと移動をしていた。だから、退屈を知らなかった。・・・
大時計のポリンチョは、今日も広場を見下ろしていた。向こうの公園にいるキカンチョは、空を見上げるのが好きだが、ポリンチョは、下ばかりを見ている。時計にも性格というものがあるのだ。・・・
モノに対する感情移入。考えてみれば、どうして人間はそんなことをするのかしらね。