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機動戦士ガンダムとタケちゃんマン
紛れもない、ボクはテレビっ子だ。
生まれてから、今もなお、ブラウン管に、液晶板に電源が入っていることが何よりも安心感を与えてくれる。
そして、常に憧れの対象を現実の世界とブラウン管やフィルムの向こうと、同時に求め続けていた。
例えば、同級生のS君、担任のB先生、父の部下のH氏に懐きつつ、ブラウン管の中のヒーローたちへの憧憬と、それを真似る遊びにふけていた。
等身大ヒーロー
真似ると言っても、小学生ができる範囲だ。
手元のおもちゃで想像を膨らませていた幼稚園時代と、実際に自分がそのキャラクターになって、この世界でストーリーを歩くようになり始めた小学生時代。
僕は「キタちゃんマン」と呼ばれるようになり、Mくんは「モンダム」と名づけ、よく遊んでいたものでした。
モンダムはやがて、秀才への道を歩み始め、キタちゃんマンは別グループと共に、空想の世界への旅を続けたのであります。
今思えば、このモンダムとの別れ(秀才と夢想家のジャンクション)が、今後の僕の人生選択肢のテンプレートとなる。
つまり、小学生時代後半・中学時代・高校時代・大学時代・ロンドン留学時代・社会人時代と、全てのジャンクションで僕は「夢想家こちら」のダイレクション表示のある道に歩いてきた。
エリート諸君の言い方を借りると、負け犬の選択肢である。
それを僕は「ライフワーク」という言葉を借りて、今もこの道を突き進んでいる。
後悔は?
していない。