出会いを楽しむ旅①~オーストラリア~
「私のこだわり旅」と聞かれるとやはり「現地での出会い」という言葉が真っ先に思い浮かぶ。
「出会い」と言っても色々あって、新たな景色、食べ物、文化、価値観・・と、未知との出会いは、それぞれ感動と喜びを与えてくれることが多い。
私にとって数ある出会いの中でとても大切にしているのが「人との出会い」だ。
人との出会いの面白いところは、偶発的な場合が多く意図的に出会えないところにあると思う。もしタイミングがずれていたら出会うことがなかったかもしれないと考えると、そこに不思議な御縁を感じるし、感慨深さを感じてしまう。
今回は初めて訪れたオーストラリアでの素敵な出会いについて書いてみたいと思う。
初めてのオーストラリア
初オーストラリアはプライベートではなく仕事での訪問となった。
1週間の日程でメルボルンとシドニーを巡る少しタイトなスケジュール。
せっかくオーストラリアに行くのだから、ケアンズでシュノーケリングして、エアーズロックで大自然を満喫して・・・
と勝手なオーストラリアへの幻想を抱いていたが、実際はそんな余裕は全く無く、会議・会議・会議と出張にかけた費用対効果を最大限にするため、土日も無くとにかく働いた。
そんなハードな出張を癒やしてくれたのはジャカランダの花々だ。
ちょうど現地は春のシーズンだったので、オーストラリアの春を紫に彩るジャカランダの花々が街中に咲き乱れ、甘い香りがとても心地よい。
日本で言うと桜のような存在だろうか、一瞬でも仕事を忘れることが出来た。
シドニー空港での出会い
そんなこんなで仕事ばかりのオーストラリア出張も、何とか全てのミッションが終わり、重くなったスーツケースを抱えて辿り着いたシドニー空港で素敵な出会いが待っていた。
それはチェックインカウンターでのこと。
珍しくカウンターの係員の方がミドルの日本人女性だった。
関西弁でお話好きそうな人懐っこい雰囲気で声をかけられた。
私も久しぶりの日本人との遭遇で、ついつい日本語で話したくなったということもあり、会話を楽しむことにした。
マカダミアナッツと言うとハワイを連想される方も多いかもしれないが、実はオーストラリアもマカダミアナッツの産地ということを知り購入したのだが、スーパーでマカダミアナッツオイルというものを見つけ、いくつか買ったのだった。
彼女は興味津々で話しかけてきた。
たまたまカウンターが混雑していなかったこともあり、私もググった程度の知識でマカダミアナッツオイルのうんちくを語ったのだが、そこから悪玉コレステロールを減らし血糖値を下げるといった健康トークや、私が大阪の会社に勤務していたこともあり、関西弁というきっかけから関西の話など、カウンターで5分くらいだろうか?話に花が咲いた。
私の経験値だが、関西の方は距離感が近いように感じる。
彼女が人懐っこい性格であることもそうだが、関西出身ということで、元々の距離感が近いからかもしれない。
この感覚、私の会社の同僚の梅谷さんにソックリだった。
彼女もいつも笑顔で元気印。周りを楽しませようとするホスピタリティの塊だった。
ほんの数分ですっかり関西のおばちゃん(と言ったら失礼だが)と友達のような関係で声をかけられ、ラウンジに向かった。
エアニュージーランドのラウンジを満喫して、ゲートに向かおうと思った時、別のゲストのアテンドでその彼女とすれ違った時も満面の笑顔で
彼女は間違いなく梅谷さんだった。笑
そしてゲートの長い列を並んでいると、彼女も私を探してくれていたようで
そんな嬉しい言葉をかけてくれたので、一緒に写真を撮りたいとお願いしたら快諾してくれた。
冒頭にも書いたが、私は普段から人との出会いをとても大切にしている。
特に旅先での出会いは尚更だ。
名刺を渡してこの出会いの感謝の気持ちを伝え、飛行機の乗り込んだ。
「ああ、良い出会いだったな!一期一会って素敵だな。」
そんなあたたかい気持ちで日本への帰路についた。
まさかのサプライズ
シドニーから羽田までの復路は約9時間のフライト。
すっかり忘れた訳ではないが、長時間フライトだとシドニー空港での記憶は薄れ始めていて、それよりも疲労感の方が強かった。
そんな疲労感が吹き飛ぶサプライズが待っていた。
マカダミアナッツオイルが詰まった重い重いスーツケースがターンテーブルに流れてきた時。ふとタグを見てみると
なんと手書きのメッセージが!!!
私は仕事柄、国内外で飛行機に乗る機会が多いのだが、こんなサプライズは初めてだった。
交流の始まり
私は日頃から良いサービスを受けた時に、その会社のカスタマーセンターに感謝の気持ちをと届けるようにしている。
今回もこの思いを伝えたいと思い、ANAのお客様センターにメールを書くことにした。
恐らく彼女はANAの直雇用ではなく、現地の空港会社の雇用だと思ったので届くかどうか不安だったが、できるだけ彼女の特徴を伝えてフォームから送信した。
自分の中では感動と感謝の気持ちを伝えることができれば、それで良いと思っていた。
するとフォームを送信した2日後、なんと彼女からメールが!!!
名刺をお渡ししたことすらすっかり忘れていたので、メールを頂いた時に更なるサプライズで正直驚いた。
今回の出張では色々トラブルもあり、正直しんどい思いで空港に向かったのだが、最後の最後に素敵な出会いがあり、サプライズがありと本当に嬉しくて、出張しんどい思いが全て吹っ飛んだ。
本当はニュージーランドから帰国する選択肢もあったし、帰国日を早める可能性もあった。
もし私がその便を選ばなければ彼女との出会いもなかったかもしれない。
そう考えると、たまたまの出会いがとても尊いものに感じる。
これこそ旅の醍醐味なのだと改めて感謝の気持ちで一杯だ。
また次の旅ではどんな出会いがあるだろう。
そんな楽しみを抱きながら、また次の旅の計画でも立てようと思っている。
#私のこだわり旅