NICEHCK OurOasisケーブルの印象 + Himalaya、TRN Conchでの比較
NICEHCK OurOasis ケーブル
NICEHCK(ナイスエイチシーケー)は、高品質かつ求めやすい価格で、しかも高いサービス水準で中国のHI-Fiオーディオの製品を提供しているショップです。
日本でも日本語の出来る窓口があります。
今回紹介するのが、2024年 04月にNICEHCKが新発売したケーブル。
OurOasis(アワーオアシス)私たちのオアシスといった意味でしょうか?
価格など
アリエクスプレスのNICEHCK AudioStoreで通常価格12933円(2024/04/24の為替)、で販売されています。
フォロワーを増やすための割引企画も行われており
企画参加時の価格は8531円です。
NICEHCK OurOasis 取り回しと2pin長さ
太いケーブルですが柔らかく取り回しは5段階評価では4から5の間くらいです。各部の作りは良く、問題は感じられません。2pinの長さも十分あります。
NICEHCK OurOasisの導体
NICEHCK OurOasisは 日本の古河銅(フルカワカッパー)と6N OFC(99.9999%純度の無酸素銅線)のミックス線です。
「日本古河銅+6N OFC すごい新「純銅ケーブル」」との触れ込みでした。
ミックス線とは、プラスとマイナスのラインで別の導体を使ったケーブルの事を指します。
このケーブルに繋がっている導体、プラス側、マイナス側のどちらにどの導体が使われているのかは公表されていません。
古河銅(Furukawa Copper)とは
日本の古河電気工業株式会社の生産する銅線で、古河電気工業株式会社は無酸素銅、タフピッチ銅、黄銅、コルソン、Cu-Mn系合金、Cu-Cr系合金、Cu-Zr系合金、Cu-Mg系合金、Cu-Fe系合金などの線材を製造しています。
また、古河電気工業が開発した高純度無酸素銅線「PCUHD(Pure Copper-Ultra High Drawability・Ag)」は、純度99.99%以上の4N銅で、音響用特注銀メッキ高純度銅線とも呼ばれます。
本OurOasisはおそらくですが、PCUHDを使用した線では無いと思われます。
もし使用していたらここぞとばかりにPCUHDを使用と書くはずだと思います。この古河銅の純度がどうであるか、と言ったことも公表されていませんが、古河電工製の銅線使用ではある、という事のようです。
肝心なのは音質です。早速聴いていきます。
NICEHCK Himalayaと合わせた感触、感じた音質傾向
NICEHCK Himalayaと合わせた時の音の感触を書いていきます。
Himalayaは標準のフィルターと標準のケーブルで、DAC/AMPはTempotecのSonata BHD Proを使用しました。
まず標準ケーブルと比べてそれほど大きく変化はしないです。ですので、とてもこまかい違いを述べることになります。
Himalayaのアップグレードにこの線を使おうと考えている方は、価格に見合ったアップグレード感は感じにくいと考えます。逆に、元の傾向、Himalayaの傾向は一切変わりません。
Himalayaの標準ケーブルは純度不明のOFCであることが私の問い合わせから明らかになっています。OFCはベーシックな線材であり、それから演繹すると、このOurOasisという製品は非常に癖のない音色を持っていると言えそうです。
OurOasisの基本的な傾向はOFC+OCCのミックス線に近いと言えそうな感じがします。
Himalayaでの細かい違いを述べると
音の濃密感は上がります。
全体的に同じアンプのボリュームで音量はやや下がります。
空気感は濃密さがややあります。
低音の量感、低音域は音の繊細な部分、低音の細かな音の掴みやすさ→若干だけアップします。
余韻、残響感、残音の感じ→ややタイトになります。
高域のザクザク感→ありつつよりなめらかに感じるようです。
やや音像、音場がタイトになったように感じられます。
解像度の若干のアップと引き換えにして余韻が減ると感じます。
Himalayaの標準のケーブルの方が音が被らずHimalayaの余韻の共鳴の美しさを引き立たせているように思われます。
リケーブルなんかしなくても十分以上に音が良いNICEHCKのフラッグシップイヤホン、Himalayaは現状Aliexpressで約5万円で購入できます
2024/04/29 Amazonでも取り扱い開始しています
TRN Conch + OurOasis
TRN のコストモンスター機種 Conch(コンク)、U5K円でこの付属品の内容とA10000迫るか越える音、そしてポテンシャル!
とSNSでは話題沸騰し、2024年上半期次点で、中華イヤホンはじめて(ひさひぶりに)買うならまずはConchといえるほどの定着もしている、この機種です。
TRN Conchは 元の状態が復元できないため、JIALAI JLH2の3.5mm(銀メッキ単結晶銅と銀メッキしてない単結晶銅のミックス線)と、イヤーピースはSedna Earfit Short、交換可能なステムはリファレンスの黒で試しています。
Conchは80時間以上の高音量でのピンクノイズでのバーンインを行ったあとの高音域のカドが取れている状態のものを使っています。
Conch + OurOasis 音質
こちらでは、JIALAI JLH2との格の違いを見せつけられる結果となりました。
まず音量がJIALAI JLH2よりも大きくなります。
音の空気感や濃密さや詳細さ、そして自然さ(ナチュラル感)が大幅にあがります。
アタックや高音域は銀メッキの線のように一部の高音域を強調したような音ではなく、ナチュラルに響き、伸びます。
高音域は銀メッキ線なみに高いところまで伸びます。充分以上に出ています。
Conchの弱点である高音域の荒々しいところはバーンインの効果もありますが、もはやほぼ感じられません。
余韻やトメの残音の美しさが素晴らしいです。
ボーカルは近くに感じます。
分離感も上がっているようです。
とかくナチュラルでありながら音質が良くなっていると思います。
1-2クラスは上のイヤホンの音になったと思います。
JIALAI JLH2の時点では「まあ普通にコスパはぶっ壊れているけどいい音のイヤホンだよな」といった印象であるのに対し、OurOasisとの組み合わせでは、まさに格が違う、という感じの音になります。
イヤホンのグラスがワンランク上になったような感覚がありました。Himalayaは元々いいイヤホンすぎたんだわ!?
ということなのでしょうね。
OurOasis の とりあえずの結論
OurOasisは”とても自然な音色傾向のケーブルで、元のイヤホンの特色を完全に残しつつ、音の解像度(詳細を掴む力)や空気感、音質を上げ、良いところを伸ばすことのできるケーブル”です。大抵のケーブルはイヤホンとの相性次第という感じですが、このOurOasisは「単純に物量的に良い線材と良い加工をした良いケーブルで、概ね音も良くなる、悪くなることはあまりない(その場合、ほぼ変わらない)。素直な製品。奇を衒わない製品」ではないだろうか?と言えそうです。
むしろ経験の深いオーディオマニアほど好感触になりそうな製品であるかもと思います。(私はオーディオにハマりたてのころは、とかく刺激的な、変化の激しい製品が好きでした)
お買い求め
Amazon JP では2024年12月4日確認で12700円で購入できますが、プラグの選択に限りがあるようです。
またアリエクスプレスのNICEHCK AudioStoreで通常価格12933円(2024/04/24の為替)、で販売されています。
フォロワーを増やすための割引企画も行われており
企画参加時の価格は8531円です。