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Tanchjim (タンジジム) 4U (For You) は 万人向け。万能・高品質・高音質の上級入門機 #PR
Tanchjim 4U 製品紹介
Tanchjim 4U(For Youとかけている)は、中国Tanchjim(タンジジム)が2024年06月に販売開始した約70ドルの耳掛け型イヤホン製品です。
今回はHiFiGo様から製品のレビュアーとして製品サンプルを受け取る機会に恵まれましたので、包括的にレビューしていきたいと思います。レビューサンプルを受け取っていても、音質面の言及での忖度はありませんことを言明しておきます。
いつものように、音質の評価だけ知りたい方は「音質評価」のところに飛んでください。
![](https://assets.st-note.com/img/1717044623613-qc4lRWzSf5.jpg?width=1200)
4Uは一般的でスタンダードな1DD製品で、DDはDMT第4世代とよばれるダイナミックドライバで、LCP(リキッドクリスタルポリマー)系の振動板を使用し、二重チャンバー(チャンバーは音を響かせる共鳴室の空洞のことです)の採用し、ダイナミックドライバは音域レンジが広く、かつ低歪みを実現しています。
イヤホンケーブルは0.78mm CIEM 2pinのプラグで
ケーブル交換(リケーブル)が可能です。
付属のケーブルはストレートプラグでL字ではありません。
イヤーピースは6サイズが付属します。
Tanchjim(タンジジム)は、Moondrop(ムーンドロップ。漢字名は水月雨 すいげつあめ)と並び、説得力の高い音質のイヤホンを発売してきており、昨年は安価ながら確かな実力を持つTanchjim ZEROという製品がマニアの界隈では話題になりました。
Tanchjim ZERO、ならびにTanchjim OLAなどのTanchjimの2000-5000円付近の低価格イヤホンは、今まで筐体に樹脂(プラスチック)を使用したものばかりで、金属製は3万円以上などのフラッグシップ製品しかありませんでした。
Tanchjim 4Uは総金属筐体でありながら70ドルという価格を実現しています。 (70ドルは約11,000円 2024/05/30 現在の為替レート)
アラウンド1万円の価格でTanchjimの音質を体験出来る…という点で期待が高まります。
実際には日本のAmazonでは割引クーポン、Amazonポイントを考えると9000円付近で販売されており為替を考えると日本が最もお得に入手できます。
筐体の素材によって、音質は変わってきます。金属の方が、鋭い音の表現ができ、美しい余韻などがあることが多いです。
さらに、4Uは4段階の低音域の音質調整機能があり、低音域の強さを好みに応じて変えることができます。
ダイアルの中間的な位置では音が出なくなるため、注意です。
視覚的にも分かりやすいためいいと思いました。
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超高音域は自社ターゲットと外れてるような…
あえて低音を増やしたAtmosphereが本命なのでは?
![](https://assets.st-note.com/img/1717044849866-dsaOY6CeZ5.jpg?width=1200)
精密マイナスドライバーでも代用が可能っぽい
このTanchjim 4Uは、高校生などの若い世代にも、女性にも楽しんでもらいたい、原音忠実なイヤホンが欲しい人にとって、素性の良い製品だと感じましたよ。
それではさっそくレビューを
…の前にイメージキャラの看板娘の紹介もしたいです。
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浅野てんき(浅野天琪)ちゃんの紹介
パッケージ開封の前に浅野てんきちゃんの存在を忘れる訳には行きません。浅野てんきとは、Tanchjimの看板娘です。
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と書いてあります。
浅野天琪 と漢字では表記します。
が、ローマ字ではAsano Tanch です(笑)
じゃあTanchjimって実はテンキジムなのかよ!? と思ったのはナイショです。
Xに公式アカウントがあるのでご紹介
きゅーとでポップなお天気娘って感じなのでしょうか?
4Uパッケージには一切登場しませんけれども、Tanchjimを象徴するキャラクターであり、実は楽曲も出したりしていますよ。
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Tanchjim 4U 開封体験・写真
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豊富な6サイズのイヤーピースが付属。
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中国通販ではRecessed 2Pinと表記される。
ケーブルの差し込み口は少し凹みがあるのでフラットな2Pinは使えない。
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これはうさぎの耳を表現しているようです
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![](https://assets.st-note.com/img/1717059705815-tm2rfwaFhr.jpg?width=1200)
Tanchjim 4U の音質評価
付属品のイヤーピースとケーブルで、低音の強さは「POP」にして聴いて音質を表現していきます。
まず感じるのは低音域から高音域にかけて、ほとんどまったく破綻がないクリアで透明感のある音質。歪み(ひずみ)感が少ないことです。
音には一貫性が高く調和という点では適正で上品です。
特に高音域側が、弱い音もよく拾ってくれます。
特にDACなどの上流の差には影響を受ける印象です。
高音域では紙がこすれるような掠れるような音もありません。 高音域は良く左右に動きが分かり立体的、多層的です。
中音域はボーカルは凹まず、きちんと上下の音域と同等の位置に出ています。
ここは低音域を調整するダイアルで低音を最強にしても、ボーカルの凹みを感じないチューニングはさすがだと思いました。
特に女性ボーカルが綺麗です。
男性ボーカルも不得意というわけでもありませんが、女性ボーカルのほうがきれいさが映える印象でした。
金属筐体由来のスピード感やキレの良さや響きは感じますが、音に含まれる温かみは失われていません。
響きについてはよく響くイヤホンでは無いと感じます。金属筐体ながら、やたらと響きが強いものではありません。高音域は若干響きますが、残音は響かない部類のイヤホンでしょう。
同様の金属筐体のイヤホンと比べて、相対的にいって、かなり適正感のある統一的で破綻のない音色です。
似た傾向の製品はMoondropの竹Chu、竹Chu2、蘭LAN…あたりが良く似ていますが、表現されている高音域の立体感はこちらがよく、響きは金属でも抑制ぎみなので、モニター的といっても通じるものがあると思います。
全体としてはLANあたりと甲乙つけがたくあります。Chuを軽快にしてアラを少なくした感じに高音域の質感や定位や立体感を改善した感じ…とChuをお持ちの方はイメージするとわりと近そうです。
低歪みな方が原音忠実的ですが、イヤホン本体の個性は少なく、味付けは少ないです。
歪みが少ない方が個性も少ないという傾向も感じます。
4Uは明るすぎない音で、とにかく透明感のある音色ですが、なんかつまらん音という感じもあるにはあります。
ただ、つまらない音ということは原音に対して忠実な証かもしれないと思うので、原音忠実を求める人にはお勧めだと思います。
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音場感や定位感などではChuやLANとは違っていますし、低音域の量感は調整が可能ですので好みにできますし、高音域の荒々しさはChuやLANよりもっと少ないため、4Uの方が価格に見合って、細部まで良く詰められた製品だといえるのではないかと思います。
どんな曲でも中音域以上の見通しがよいです。
ダイアルで最大に低音を強めた状態でも中音域以上の音域の見通しがよいです。
以上のことから、低音域は量があってもスッキリしているイヤホンだと言えます。
発表された周波数特性からすると低音を最大に強めたらやり過ぎか?と思いきや、案外そうでもありません。
一方高音域についてですが、TINHIFIのC2のようなキラっとした感じは高音域には強くは感じません。キラメキ感も表現出来てはいるけど強調感はないという意味です。
Tanchjim 4Uは特定の音を目立たせたりすることなく、低音域から高音域まで音色の質感や目立つポイントが少なく、非常に一貫性の高い音になっています。
高音域~のアタック感(スネア・ドラムの上の方・シンバルのシャーンという音など)が立体的に頭の中で位置が動くのがわかるので、定位も良いと思います。
その音のかすかな残音感は金属筐体由来の部分もありますが、あまり感じさせないです。
本体の造りとしての質感の良さや、イヤーピースがとりあえずの初期状態でも豊富なサイズが用意されるなど付属品でも十分な体験が得られること、低音の調整機構もあり、装着感も万人に問題ないこと、音色の一貫性、破たんのない音で、高品質さが感じられました。
特別主張してくるクセや味わいは、高音域には若干あると思うもののたいへんクセが少なく万能な機種です。
低音の一番深いとこに関しては、確かに「POP」くらいの低音量があった方が楽しいかもな〜って感じもします。
(6/24 追記:最終的にスイッチの設定はatmosphereにして低音域はイコライザーで絞って使うことが多い、なぜかその方が音が良く感じました)
この価格としては弱点と言えるほどかは分かりませんが低音域(2000-4000Hz以下)については、音の多層構造が分かるような感じの繊細さにはやや欠ける、少々もの足らない、低音楽器の歯切れがもう一歩、なのではないかと思います。
どういうことかというと、低音が強い時にその音に被さって消えている小さな音があるとして、その存在まで感じられるかどうかと言う意味です。
また同じ音域(このケースでは低音の部分)について、重なっている楽器があるときに、どちらの楽器がより近い、遠い、速いでしょうか。どちらが上で下でしょうか。速いリズムで低音のアタックが連続している最中のベースの感じはどうでしょうか。
これを感じるためにはかなり音量を上げ気味にする必要があり、そうすると今度は高音域の一部が音量的に主張し過ぎに感じてしまいます。(出ている質自体は高い)
以上のことから、低中音域についてのみだけ、層が固まって表現されている、ここは物足らない、と思います。とはいえ期待しすぎていた感はあります。
(なお、音量による知覚の仕方の変化は、等ラウドネス曲線という言葉で検索してみるのが良いと思います)
4Uにとって適正な音量は大きい音量では無くやや控えめなのではないでしょうか。控えめな音量では高音域はちょうどいいですが、低音域は、量はいいとしても、低音域の情報量をもっとあげたくなります。
別の言い方をすると、そう、もう少し情報量を多くしたい。そういう印象を受けました。
標準ケーブルで、細かい音を聞こうとして音量をあげると、印象がまた変わってきます。
そして低音域の情報量を高めるに音量を上げるなら、高音域をどうにかして抑える必要がありそうでした。
もしくは低音域をより増やして音量を下げる、という手もありますが、ダイアルで低音域を調整してもなんとなく低音域の強さ自体は変わるものの、高音域は変化が少ないので物足りません。そして音量を上げていくと高音域が目立ってきてしまうわけです。
4Uはケーブルの交換も可能ですから、リケーブルを行うとこの点が変化、改善する気がしました。
イヤーピースで高音域の一部を減らすタイプのイヤーピースとあわせるのもより楽しめるかもしれません。
4Uに難があるのではありません。
情報量云々は、はっきり言って重箱の隅をつつくような粗探しの領域です。そして経験上いいケーブルにすることで改善することが多い領域でもあります。
いろいろと書きましたが、Tanchjim 4Uは出来の良い、非常に高品質な製品だと思いました。
本当にアラ探しの領域ですね。不足がなさ過ぎて書くために一生懸命特徴を探しているうちに感じた事があったか…という事です。
Tanchjim 4Uをリケーブルしてみる
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4Uはリケーブルによる伸びしろが多いと思って色々と手持ちのケーブルを使ってみたのですが、音が太くなったり深くなったり、低音が締まってハッキリしたりなどは「若干」変化がありました。
が、しかし、4Uの場合たとえばTRN Conchのようには変化が良い方向に激変したりせず、なんとなく雰囲気や空気感が変わる、という程度の印象でした。
この変化の仕方には覚えがあり、LetshuoerのS12とが近い変化の仕方かもしれないと思いました。S12は平面磁界駆動(Planer プレーナー と呼ばれます)ドライバの一発のみイヤホンです。
たぶんですが、DDの出来が良くなると、こうしたリケーブルでの伸びしろは少なくなり、良くなるというより雰囲気が変わるくらいなんだな、と思いました。
ケーブルによってかなり良い方にも悪い方にも激変するイヤホンもありますが、4Uはそうではありませんでした。
正直、音質面では付属のケーブルでも十分な水準に達しています。
ただ、前述の低音域の情報量がものたらない感じはリケーブルとイヤーピースの変更でほぼ許せる感じになったので、リケーブルの効果はあります。
取り回しがよく細いため付属のケーブルも悪くありませんが、良いケーブルにしたらやっぱり相応に情報量が増えて、良い結果になっているという感じもしていますが、変化の仕方は若干の変化という感じでした。
とりあえず手持ちのなんらかのケーブルとイヤピに変更するくらいでも、十分な楽しんでいけそうだと思います。
Tanchjim 4Uはポテンシャルが高いと言うよりは最初から完成度が高く、あえて無味無臭的な調整なのかもしれない……、という確認が出来ました。
Tanchjim 4U 製品リンク
Amazon.co.jp TANCHJIM 4U へのリンク
Aliexpress Tanchjim 4U のリンク
HiFiGo公式サイト Tanchjim 4U
HiFiGo リンク集
今回はHiFiGoさん提供なのでリンク集を作成させて頂きました。
HiFiGo 公式サイト
Amazon.co.jp HiFiGo ストア
Aliexpress HiFiGo ストア
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