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防犯カメラをセルフ導入してみた
不動産投資に着手しだしてから約10年、
初めて自分の物件に「防犯カメラ」システムを導入した。
もちろん本業で取得・販売する物件では元々防犯カメラが付いている物件もチラホラ触っていたため、費用感や機器自体はざっくりイメージがつくものの、自分(妻法人)で持っている物件においては、今まで接点がなかった。
「賃貸リーシングには、無いよりあったほうが良い」
「あることの安心感」
「事件の抑止力に」
防犯カメラがあることでのメリットは
パッと思いつくだけでポンポンでてくる。
やはりデメリットはコスト。
導入費用と毎月のランニング。
それに、
「防犯カメラないことでリーシングに難儀した」とか
「事件・事故・犯罪の記録が撮れなかった」とかの、
直接的な不利益を感じたことがなかった。
そりゃ、物件の様子を遠隔で見られたら面白いだろうな…とは思うものの、
「毎月1ー2万円とかの固定費を掛けてまでやるほどではないかなぁ」と。
されども、ここで転機が訪れる。
導入に至った要因
今年に入って取得した城東エリアの一棟鉄骨造マンション、
購入契約時点では満室稼働であったものの、
<契約までに1件、決済後に1件>と絶妙なタイミングでの退去が有り、
室内のリノベーションを(いつも通り)ガッツリ実施、されどもまだ動きが鈍いようなので、シーリングライトを取り付けたり、シューズボックスを組み立てに行ったりと、自分でできるバリューアップに努めていた最中…。
集合ポストの1つに、前は無かった張り紙が相当デカデカと貼ってあるのが目にはいる。
「ポスト内にペットボトル マックのゴミを入れないでください」
(とても迷惑しています。)
●月●日PM●時頃 不動産会社にも連絡済
●●警察署にも連絡して確認して頂いてます。
マジでやめてほしい。
うん、そのマックのゴミを入れる行為はもちろんなんだけど、
そっちじゃない。
その張り紙をやめてほしい。
こんなの貼ってあったら賃貸決まるものも決まらない。
該当号室をピンポンしてすぐさま「勝手に貼るな!」と叫んで
この張り紙を破り捨てたい衝動に駆られるものの、
これを貼るところまでに至った入居者様の不満や怒りは当然あるだろう。
一旦写真を撮って、事態の改善方法は後ほど考えることにした。
ニトリのシューズボックスは、一定サイズを超えると「組み立てもセット」なものの、こちらの空室の玄関スペースでは大きいものが入らなかった。
そのため、自分で荷受けと組み立てに取り組んだ。
キタ。不動産投資やってく。 pic.twitter.com/XBtowNbxiE
— 関田タカシ (@takashi_sekita) August 10, 2022
ようやく一台。もう一台やる。 pic.twitter.com/eSJ02mhNQC
— 関田タカシ (@takashi_sekita) August 10, 2022
シューズボックスを黙々と組み立てながら、
例の「張り紙改善方法」を頭の中でぐるぐると巡らせていく。
単純に「見た目が悪いからその張り紙を辞めろ」と言っても、当然に入居者の不満は犯人⇒物件のセキュリティ⇒管理・大家とベクトルが向いてくることが予想される。
そうなった場合のワーストシナリオの着地は当然に退去だろう。
しかしながら、この2室空きのタイミングから、さらなる無駄な退去には持って行きたくない。
目の前の…紙そのものをなるべく目につかないようにする、それも入居者の反感を買わずに意図を組めるようにするには…
「せめて、ポストの中に貼るように勧告しよう」(管理会社経由で)。
・
・
・
とはいえ、これだけでは根本原因の解決には全く至らない。
犯人がこのマンション内の住人なのか、はたまた外部の人なのかは分からない。外部犯の場合であれば、やるべきは侵入を防ぐオートロックの附設などは有効かもしれないが…。
「やっぱり防犯カメラしかないか」
帰結した。
防犯カメラ…ダミー?本物?
今回の設置目的の要所は2つ。
・「防犯カメラ設置によるイタズラ抑制」
・「防犯カメラつけたから、張り紙やめて」
これを達成するためだけなのであれば、
「ダミーカメラ」でことは足りるのではないか…とも思案。
前に戸建に住んでいたときにもダミーカメラを付けてみたことはあったし、
取付簡単、そして安かった記憶。
Amazonで「ダミーカメラ」で検索してみると、
下記のようなラインナップ。
![](https://assets.st-note.com/img/1662097880965-scQrsvNkeC.png?width=1200)
安いものは1000-2000円。
金属製だったりすると3000-5000円
悪くはない。
賃貸検索のチェックボックスに
「防犯カメラ」【有り】にしても分からなそうな気はする。
ちなみに、本物の防犯カメラの相場はどんなもんなのか?
開いたAmazonビジネスのサイトで「防犯カメラ 屋外」と入力してみると…
![](https://assets.st-note.com/img/1662098444946-oMY6i2ATbA.png?width=1200)
タイムセールなどもあって、4-5000円から存在する。
「え?まって、本物…安くない?」
ざっと眺めつつ「次へ」「次へ」と検索結果を送ってみる。
なるほど、いわゆるWebカメラ、ネットワークカメラの延長にあるような防犯カメラって、こんなにお値段がこなれているんだ…。
「え?しかも…?なにこれ、もしかして…」
先程の一覧画像にも表示されているが、目に留まったのは
ソーラーパネルが一緒に写った防犯カメラだ。
しかも売り文句には
「完全無線」「電源不要」「配線不要」他、響く言葉が羅列されている。
![](https://assets.st-note.com/img/1662099552359-w2PH5o53SL.png?width=1200)
本業で見かけてきた本物の防犯カメラ達は、
無数の配線やレコーダー機器、モニターや電源・通信配線、その設置スペースや工事の煩雑さなど、設置・運用することのハードルの高さがあった。
「本当にそんな簡単に運用できるのだろうか?」
色々と見ていく限り、ネットワークカメラの延長のような商品帯のため、やはりWeb通信、ようはWi-Fi環境は必要そう。
給電はソーラーだけでも行けるようだが、稼働についてはSDカード保存のみでの完全スタンドアローンな動きができるかはWeb情報だけでは判断がつかなかった。
とはいえ、
1万円前後で本物が付けられるならそのほうが良い、と判断。
ポチった。
最悪動かなくても、ダミーカメラの役割は果たしてくれる上、腐っても本物。リーシングの備考欄に「防犯カメラ有り」は謳っていいだろう(ヨシ)
防犯カメラシステムとの比較
Amazonからの商品到着タイムラグの数日の間に、ふと気になったので、グーグル検索。
いわゆるちゃんとした防犯カメラのシステムを入れると、どのくらいするものなのだろうか。
「防犯カメラ 導入」で検索すると近頃流行っている
safie(セーフィー)が上位に出てきた。
つい先日、なにかのTV番組で
「小売現場の改善・マーケティングに使われている」
というのを見たところだ。ぱっと見の初期費用と月額利用料金も悪くない。
![](https://assets.st-note.com/img/1662100584374-j9RyhguKLs.png?width=1200)
別に何かマーケティングに使うわけでもないので、そんな分析ツールなどは不要だが、導入・ランニングコストが廉価なことは嬉しい。
「7日間録画プラン」のみで運用できるなら、相当に安く感じるものの、でもこれって、回線費用きっと別だよね?と思いつつQAを進んでいくと…。
![](https://assets.st-note.com/img/1662026559445-wJW72azSan.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1662026679281-GaM9MsYVMI.png)
ふむ、「やはり光回線は別途か…。」
他にも「防犯カメラ マンション 導入」などで検索すると、色々なサービス業者が出てくるものの、「応相談」パターンが多く、【回線費用込みで月額いくらポッキリ】というのがイマイチ分かりにくい。
※私の運用より安いのも見つけられるかもしれません。
買ったものとDIY設置
購入した機種はこちら。
![](https://assets.st-note.com/img/1662023096037-Fg6RzUKZmY.png?width=1200)
「COOAU」という中国深センのもの。いわゆる中華製。
(別ブランドの似たものもいっぱいあるので、お好みでどうぞ)
モノが届いたので、集合ポスト界隈が映るように設置。
※最初はバッテリーへのUSB充電必要。
エントランスの天井ボードに、電動ドライバーの先っちょをドリルに変えて穴あけ加工。
防犯カメラに同梱されていたアンカーを埋め込んで、
本体とソーラーパネルを設置。
生産年齢人口の減少、労働の需給ギャップの拡大→職人不足を憂慮して、DIY領域を少しづつ拡大しています。
— 関田タカシ (@takashi_sekita) August 18, 2022
(防犯カメラセルフ設置完遂) pic.twitter.com/csfFUoNCLS
(写真は取り付け直後、今は配線モール加工済み)
家のWi-Fiで試した限り、欲しい機能は一通り入っている感じ。
・2K300万画素の数字は置いといて、十分みられる。
・夜間撮影も可(赤外線でもライト付けてカラーも)
・360度回転
・音も録れる
・双方向通話も可能
・人体検知(検知したときだけ勝手に録画)
・音での威嚇
・センサーライトでの威嚇
毎回威嚇、警告されてもちょっと困るので、それはいらないのですが、防犯カメラがあると認識されるのと、「稼働していてる感」が出せれば満足。
現地への取り付けを完了し、microSDを突っ込んで、
スタンドアローン運用を試みるものの…。
どうやら、Wi-Fiが生きていないと単体での録画はされない模様。
それでも、「設定出来ていないよー」のお知らせのランプが光るため、当初の思惑であるダミーカメラ(しかも電源不要)レベルとしては及第点。
動かしたくなっちゃった。
「一棟物件への無料インターネットの導入」。
一棟アパート、一棟マンションの大家さん向けに、
「空室対策として、導入しませんか?」
「入居者に求めらています、ネット無料!」的な売り文句をよく見かけるものの、防犯カメラ同様、それがなくてもそれなりにリーシング出来ているため、未だに建物全体への光回線の導入はしたことがなかった。
コストと速度の問題である。
提供会社によって大きく異なるものの、
数十万の導入費用や月額数千円から数万円のランニングコスト、
プロパンガス会社に乗せる形で「オーナー負担無し」なんていうものもあるが、通信速度が利用に耐えるかの疑問が残る。
実際問題、現在賃貸で住んでいる自分の家も、「ネット無料」がついているものの…遅い。
個別にNUROやら他の光サービスを使ったほうが快適だったりするし、帯域を分け合うタイプだとやっぱりイマイチ。
なのだけれども…。
せっかく設置したからには、やっぱり稼働させたくなってしまう。
う、動かしたい。
何かうまい具合にWi-Fi引っ張れないだろうか。
そんな中で思いついたのが、
今の空室のうち、1部屋だけに光回線を入れて、それに防犯カメラも(Wi-Fiで)繋いじゃえばどうだろう。
この考え。
一棟マンション全体に入れるとなると、費用と速度の問題がでてくる。
それなら、防犯カメラにWi-Fiが届く、現在空室のお部屋のみにインターネットを入れられたら、
空室募集には「専用回線の無料インターネット付き」を謳えるし、
防犯カメラもワークする。
(あわよくば賃料を少しあげて負担を…)
そんな中で見つけたのが↓↓↓
せっかく設置した中華防犯カメラ、やっぱりワークさせたくなっちゃって、光回線申し込んでみました。
— 関田タカシ (@takashi_sekita) August 17, 2022
法人名義だとNUROの月額が優しくなかった(約1.9万)ので、簡単にリサーチしてこちらのSo-netのminicoにトライ。 pic.twitter.com/rFk5qvbfzj
「So-net光minico」
何がいいって、「法人契約」でも変わらず月額3,400円。
速度はそこまでじゃないけど、この価格。
解約縛りも無しのフレコミですが、実質的には「導入費用部分が1-2年位の間に割引されるので、その間に解約すると償却前部分は掛かる」というパターン。
カメラそのものは当然買い切りなので、
この月額費用(場合によってはお部屋賃料に入れ込…)だけで防犯カメラ運用が出来てしまうのは…有りよりアリかなと。
光回線導入
NTTから送られてきたONUと、
So-netから送られてきたルーターが手元に揃う。
「So-netからは前日のうちに機器を設置してください」の
アナウンスが2度3度SMSに入ってくる。
本業から帰宅し、子供の寝かしつけを終えて車で現地へ。
空室の宅内にて、作業開始。
光コンセントは元々部屋に取り付けられていたため、現地の立会工事などはなく、送られてきた機械たちを自分で取り付ければ完了する。
ただし、当該部屋の光コンセント部分は光回線と電話回線のみであったため、電源が取れなかった。
これは事前に気がついたため、新たに設けた室内洗濯機置場用のコンセント(2口)から、延長コードを引っ張り、準備しておいたルーター収納ボックス(家具)にまとめることに成功した。
コレがこうなって、こう。
— 関田タカシ (@takashi_sekita) August 30, 2022
とりあえず一旦ココまで。
明日に月額3400円の光が開通するはずだから…またくるっ! https://t.co/VQjc1VYho4 pic.twitter.com/ZHfOyGG9EG
翌日、また子供の睡眠導入に付き合った後、
現地へ向かう。
iPhoneに無線LANルーターAtermのID/PASSを入れる。
サファリもGoogleマップも見られる、繋がった。
そこから防犯カメラのWi-Fi再設定。
(iPhoneへのアプリ導入+リセットボタン長押しとか)
やった!
— 関田タカシ (@takashi_sekita) August 31, 2022
過去10年で初めての防犯カメラ導入完了。
中華防犯カメラがワークしました!
光の固定費(月額3400円)のみ。
Amazon購入のセルフ導入。 pic.twitter.com/WHOtqN28yN
よーしっ!ヨシヨシヨシヨシ!
ちゃんと繋がった!
こちらのお部屋の賃貸借契約書には
・ブレーカーを落とさないように
・ONUとルーターは触るな
・上記の電気代は負担よろしく
これらの項目を(隅っこに)入れ込む予定です。
ルーター収納家具等へはテプラシールで
「移動禁止」を分かるようにしておこう。
まとめ
一応ここまでの費用感です。
・防犯カメラ本体:約15,000円
・カメラ作動中シール:約700円
・配線モール:約500円
・ルーター収納:約5,000円
・128GB microSD:約2,000円
・電源タップ10口:約2,000円
<合計:約25,200円>
あとは毎月のランニングが月額3,400円。
こんな感じで手作り(DIY)防犯カメラシステムの構築が完成。
今のところ不具合無しで、リアルタイムでの操作・検知での録画等々、十二分に機能している。
「できること」に対するコスパはなかなか良く感じる。
防犯カメラアプリの通知をオンにしてみたら、案の定めっちゃくる。
— 関田タカシ (@takashi_sekita) September 2, 2022
営み感じる。
(飽きたら通知オフにします) pic.twitter.com/VVDLLJQbfZ
===
今回は何となくデスマス調ではなく、言い切り型でまとめてみました。
回線費用込みで、もっと廉価に、もっとスマートな運用があるかもしれないので、そんなものを発見された際には、ぜひ共有して頂ければ幸甚です。
それでは、皆様の不動産投資に良いことがありますように。
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![関田タカシ](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/14469975/profile_ea059313198bc266d2c17c93df48857b.png?width=600&crop=1:1,smart)