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旧オーナールームに決着、空室18ヶ月からの脱却~想定家賃20万円から…~

やった、やったぞ、今度こそ本当に喜んでいいんだな?
もう、ぬか喜びはしたくないんだ。
本当に…間違いないんだな?

延べ100平米超のオーナールーム

今回成約となったのは、保有中一棟マンションのうち、
1階の住戸部分約80平米と、地下(倉庫扱い)の約20平米。
この【セット貸しで合計100平米(超)】の部屋。

物件の特定をされて困るものではないのだけれども、
露骨に「これ!」と言われてもアレなので、
分かっても心にしまっておいていただければ幸いだ。

尚、取得当時のnoteはこちら。

なぜ18ヶ月も空室のままにしていたのか?

不動産(投資)は時間と空間のビジネス
空室は滅殺するべき敵であり、
その原因を特定してしらみ潰しにしていく、
賃料の改定やAD(広告費)を増すなどして、
何がなんでも稼働させていくべきである・・・
<長期間空けておくなんて、不動産貸付業としてのセンスが無い>

うん、わかる。その考え方もわかるし、そうあるべきかもしれないし、
そう言われても仕方ないかもしれない。

ただ、理由は2つあった。
「自宅(社宅)とする可能性」「漏水(後述)」だ。

今現在の住まいは、
「賃貸の1LDKに4人(内子供2人)」というなかなかタイトな状況だ。

「広い家に引っ越したい」

子供の学校や保育園等の兼ね合いもあり、親の事情だけで強引に引っ越すのもアレかということもあり、時間をかけつつ誘導していく方向にした。

また、「そうは言いながらも、この(イイ)賃料で決まるなら賃貸に出して、自分たちは別のところに借りるのも有り」だろうと。

そんな自用or賃貸(リーシング)の両建てで構えていたオーナールームだった。


修繕内容ーーー

「自分で住む」となれば、修繕・リノベーションの力の入れ具合も大幅に変わってくる。ましてや都内の駅近、終の住処になるかもしれない「家」となれば、その予算は通常の賃貸部屋に掛けるもので収まらない。

仕事と趣味では財布の紐が違って当然だろう。

リノベのビジュアル、ビフォー・アフターはこんな感じだ。

<ビフォー>

リノベ前

元々がワンルームと2LDKであったものを、前オーナーにてニコイチに。
その2LDKもおそらくは従前和室であったであろうものを、どこかのタイミングで洋室化したっぽい

窓・障子の方には、地板や床柱などもあるし、収納が襖になっているのも名残りだろう。

元ワンルームに繋がるドアは「クローゼットの折戸の一部」という、まるで隠し扉のようになっていた造りも気になるところではあった。

何にしても、このままで積極的に住みたいお部屋ではないし、賃貸に出すにしても訴求力に欠ける。

売買契約の直後から、代官山のT-SITEで、小洒落たリノベーション書籍などをパラパラと参考にするなどして、リノベの方向性を決定。
コロナ禍での中国からのサプライチェーンのごたつきで相当に遅れたものの、リノベーションが完成する。

<アフター>

リノベーション後

こちらが修繕後、なるべく角度が近しい写真。

LDK部分が窓に面しない間取りであったため、旧耐震物件の区分リノベ業者さんなどが時折活用している室内窓を多用した。また、造作の収納が部屋を狭くしていたため、それを撤去。奥へ続く扉には「バーンドア」を採用。その周りに見えるレンガはクロスではなく本物だ。

コスト度外視。

だって住むかもしれないし。

これらのリノベが一旦完了し、すぐさま引っ越すこともできないため、リーシング賃料を設定することにした。

取得時の大手仲介業者様が入れ込んだレントロールでは、
1F部分のみで【約20万円】だった。
倉庫はそもそもレントロールに含まれていなかった。
坪単価だと8,300円位。

当初の検討資料より

広さと駅距離だけをみると、割安感はあるものの、修繕前の和室の名残りが放たれすぎる状況だとそれは妥当だったのかもしれない。

されども、「自分で住みたい」というレベルまで仕上げたお部屋だ。
そんな安い賃料では貸したくない、いや、そもそも積極的には貸したくない。

住みたいんだ俺は。

そんな思いから、「まぁ、これに近い賃料が取れるんだったら貸してもいいかな」と導き出した賃料は…
【約40万円】(超)だった。

もちろん月額だ。

同一の駅で広めのお部屋を検索すると、

SUUMO

立派な分譲マンションタイプのファミリー世帯物件達が20万円台の前半からラインナップに入ってくる…。

比較されてしまうと、無くはないが安くはないのは間違いないレベルだ。

例によって、この賃料決めに際して、管理会社や近隣の賃貸不動産業者へのヒアリングなどはしていない。

  • 「高い!」

  • 「決まるわけがない!」

  • 「何考えてるの?」

そんなことを言われるに決まっている。
(五月蝿い、相場なんて言うものは自分で作るんだ!周りがいくらだろうが気にするな!案内して決めてくれ!)

しかしながら、これは無謀に高い賃料をつけただけではなく、「こういう人ならハマる可能性がある」といったペルソナは想定していた。

SOHO利用等の自営業者などだ。

80平米のファミリー住戸離れの20平米倉庫

健康食品のネット販売などで、在庫を抱える倉庫を活用しながら、またそれでいて、子育て世代で目の前の公園で日々子供を遊ばせるといった、住まいと仕事場の両立。

うん、どこかにいそうじゃないか。

また、公園の向かいという立地であったため、もし自分が住んだのであれば、窓枠を魔改造してコーヒースタンドなんかをやったらどうだろうか、なんていうことも想像した。

そう、自分がやらないにしても、公園(向かい)立地を活用した「小商い」をやりながら自宅として住みたい人、あるかもしれない。

山手線駅3分、近隣商業地域であれば、必ずしも「住居」に囚われないリーシングも可能性はあるだろう。

そういった思惑を抱きつつ、とりあえず賃貸募集を開始した。

初の申し込み

リーシングを開始してから2ヶ月が経った頃だろうか、
ウチコミから「住まいと併用で、鍼灸院をやりたい」という内見希望者が現れた。

なんという「計画通り」。

新規開業というよりは、すでに本職としている人が移転する形だ。待合室の平米数の規制などがあるものの、無事にクリアしており、換気扇をつける程度で要件は満たせるとのこと。

喜び勇んでいたものの、保証会社への必要書類提出がスムーズにされないまま、「他にいい物件を見つけた」と姿を消した。
塩をまくどころか、擦り込んでやりたいくらいだ。

それから半年ほど経過した頃、事件は起こった。

「漏水」である。

詳細は上記のnoteにまとめてあるが、
この渾身のリノベーションを実施した部屋がモロにやられた。

あのまま鍼灸院が開業していて、その営業保証なんて言われていたらと思うと、借りないでもらえてよかったのかもしれない。

人生初のスケルトン工事を経て、再びリノベーション。

とはいえ内容自体は、ほんの数ヶ月前にやったものだ。

火災保険の「水濡れ補償」で果たしてこの損害額が出るのか、ヒヤヒヤしていたが、満足いく金額をいただく事ができた(心からありがとうございます、死にそうでした)。

この漏水からの復旧工事にも原因特定から復旧見積もり、原状回復までに相当な期間(半年強)を要した。

これが空室期間が大幅に伸びた物理的な理由の一つだ。

ここまでの時点ですでに1年は経過していた。

まぁいいさ、別に…住むし。


2度目の申込み


そう思っていた矢先、
管理会社経由でお申し込みが入る。

今度は「芸能プロダクション系」との話だ。
そうか、うん、住めなくなっちゃうけど、いいんじゃないか。

ただお申込の法人名で検索しても、その代表者で検索しても何も出てこない。管理会社からは「ちょっと怪しい雰囲気がある」との連絡。

保証会社からのフィーリングとした、管理会社からのオブラートに包んだ表現としては、

・反社(絡み)の可能性を感じる
夜の芸能プロダクションっぽい

といったニュアンスだ。

うん、何にしても厳しい。

そんな形で2番目の申込者がフェードアウトした。

年に1−2件のペースで話が発生するので、
どうやら自分の想定したペルソナは無謀でもなさそうだ。

そうとはいえども、もう少し何かしらの種まきはしておきたい。
今の募集はウチコミへの自主掲載管理会社マターからの発信だ。

せっかく全力で映えるようにしたお部屋、そういう方向に特化したリーシングもしてみたい。「東京R不動産」や「物件ファン」などにアップしてもらえたらまた面白いのではないだろうか。これらは物件のストーリーやオシャレさを尖らせた検索サイトたちだ。

その中で「R-Store」に掲載してもらうことができた。

R-Store

中の人がしっかり現地を見て書いてくれた紹介文が嬉しい。
それから、またしばらく経った。

本格的に引っ越しを考え出す。

前のお申込みからまた1ヶ月・2ヶ月と経過していく。
また話が入るようなら考えたいが、高く…いいお値段で募集してるし、もうそうそう簡単には入らないだろう。

自分の中で、住む方向に舵を切り出した。

自分が引っ越すための課題は、妻と子供の同意だ。

現状が手狭であることは疑う余地がなく、
「昔は何畳の部屋に家族5人で住んでいた」などという
江戸か明治かのような話と比較して、
「まだなんとかなる」と無理に自分を納得させている今がある。

この保有物件のオーナールームへの引越しは、自分個人としては、エリアや通勤等々を考慮しても特別に悪いものではない。

いわゆる地位(ジグライ)の観点からは、今の居住地(広尾・恵比寿)より劣後するものの、住めば都と落ち着くことは想像できる。


だが特に、小学1年生の長男が今の学校が楽しいらしく、
転校がネガティヴな要素となっていた。

形成一変


しかしながら、ここに来て徐々に今の学校にこだわらなくても良いのではないかという素地が出来てきた。

この長男の通っている渋谷区の公立校。
入学前は先生の数が多いことなどから、評判も良く、親としても期待していた。

されども、1年も後半に差し掛かる頃「この○組は授業の進捗が遅い」「テストが忘れた頃に実施され、それもなかなか返却されない」などの話が聞こえてくるようになった。

そして年末年始を跨いだあたりで、「担任が戻らない」事態となった。
体調不良だか、心の病気なのか、細かなところは保護者に開示されていないため本当のところは知る由もないのだが、
平易な表現を用いるなら、「先生ガチャに外れた」形だ。

これは、もちろん先生側から見れば「生徒ガチャに外れた」という可能性もあるため、一概にどちらに非があるのかはわからないが、メインの担任が1年持たず、副担任の先生や副校長などが代わりがわり授業をするスタイルになったという事実がある。

このことから、転校を伴う転居について、母親である妻は「今までの消極的なスタンス」からフラットな状態に移行したように感じる。

それでも長男は学校が楽しいらしい。
ただの現状維持バイアスではないか、という側面も感じるものの、無理強いはしたくない。


長男を懐柔するために、隙間隙間に「あっちに引っ越そうか」とすり込みは続けていた。

家の中で縄跳びをやり出す長男に
「あっちに引っ越せば目の前の公園でやり放題だ」

家の中を走り回り出す兄弟に
「あっちに引っ越せば目の前の公園で走り放題だ」

自分のおもちゃや工作物を置くスペースが無いと
弟とそれらの奪い合いを始めたら
「あっちに引っ越せば自分だけのスペースを作れるぞ」

このような、階下への音の気遣いや、狭いことでのストレスなど、
何かしら今の住まいへの不満が発生する都度、転居による改善をイメージさせ続けた。

されども、「学校は楽しい」「いろいろな先生が授業をやるのも面白い」「友達をイチから作るのは大変」そんな話をする。

ただ、2年生が近づいてくる昨今、

関田)「誰と同じクラスになりたいの?」
長男)「特に誰でもいい」

ん・・・なんだ特段仲の良い離れたくない友達がいるわけではないのか。

そんなふうに思っていた時のことだ。

小1の長男が泣いて帰ってきたという。

家の近くに住まう同級生らとの帰り道、
突然に「長男くんから逃げろー」と置いていかれ、
それを気にせず帰っていた長男に対して
わざわざまた戻ってきて「キャー!逃げろー」などを繰り返したとのこと。

近隣同級生親のヒアリング含む

あとで長男からきいた限りだと一度や二度ではなく、数ヶ月くらいあったらしい。

首謀者S君は「一緒にやらないとお前を除け者にする」と、他の賛同者を増やした模様。

大した話ではないと思う部分はありけるものの、自分の子供がやられたと思うとやはり許し難いものはある。

極悪非道な振る舞いをするこの首謀者、隣のマンションに住むS君には、人生のあらゆる幸運がこの後すぐにやってきて、速やかに十万億土を踏んでもらいたいと心からお祈り申し上げる所存ではある。

閑話休題。

それはそれとして、だ。

・・・

キタ。

千載一遇のチャンス到来である。

関田「引っ越したらS君と会わなくなるよ」
長男「そうなの?新しい学校に行ったらどうしたらいいの?」
関田「自己紹介からやるんだよ」
長男「それなら僕やったことある!」

きた。

今まではどう差し込んだところで「No」の返事しかあり得なかったものが進展した。

少しずるい気はするし、やられたまま逃げに走った形にみえてしまう心残りは有る。

そんな動きをするよりも、空手なり柔術なりの武道を身につけて、テストステロン分泌しまくり、自己肯定感が溢れかえるような男に仕上がるように仕向けたいという親心だって有るのは本心だ。

Twitterのタイムラインでも時折

やはり暴力‥‥!!
暴力は全てを解決する‥‥!!

金田一少年の事件簿外伝 犯人たちの事件簿

と流れてくるではないか。

まぁその心身の強靭化計画は転居後に強制するとして、次の学年に上がるタイミングでの引っ越し、新学期からの転校生デビュー。
うん、悪くないじゃないか。

自分の経験でしか子供にアドバイスができないのはもどかしいものではあるが、ことこの転校については、自分も小学校の低学年時に転校を経験しており、そこから世の中を渡っていく力を身につけた気がする。

よし、引っ越しに向けて動き出そう、

そんな話をした土日。
見慣れない番号からiPhoneに電話が来た。

R-storeだった。

Rス「あのお部屋、まだ募集中でしょうか?」
関田「はい、あります!」
Rス「お問い合わせありまして、内覧したいのですが」
関田「ありがとうございます。鍵は○○においてあります」
Rス「お申込書の雛形ありますか?」
関田「管理会社から手配しますね。」

マジデカ。

このタイミングできたか。

そして管理会社にTEL。

関田「あのお部屋、内覧希望入りまして」
管理「あ!ちょうど私も関田さんに電話しようと思っていまして」
関田「はい?なにかありました?」
管理「店舗のほうに、あのお部屋を検討したいという方がいらっしゃいまして」
関田「本当ですか!?」
管理「まだ詳細は分からないのですが…」
関田「いやぁ繁忙期ですね、それはそれで進めて下さい。どちらで決まっても勿論構わないのですが、お申込書の雛形もらえますか?」
管理「後ほど送ります!」

こんなやり取りをした。

なんだ、この不動産らしいタイミング。

それから数日、

3度目のお申込みが入る

管理「関田さん、交渉が入っておりまして」
関田「どんな内容ですか?」
管理「まずお申込み者なのですが、夜間の医療コールセンターっぽく使いたいとのことで、事務所寄りの扱いです。」
関田「ファストドクターの一次電話窓口のようなイメージですかね?防音対策をどうやってもらうかが気になるとして、消費税どうしますか?」
管理「先方の希望が、35万円税別の形です。」
関田「なるほど…駄目ではないです、保証会社通ってから考えましょう。」

募集条件と先方希望の相違はこうだ。

こちらからは、よくある事務所利用の場合の

・「原状回復義務あり修繕工事業者は貸主指定」
・「保証金6ヶ月分、うち償却1ヶ月」
・「防音工事等施工プラン内容については貸主へ開示共有」

これらを盛り込んで賃料の交渉を飲む旨と併せてリターン。

保証会社が通ってから…と思っていたが、


通った。

借主様は資本金1億円コース。
優良企業に見受けられる。

保証金とか言って本当にすみません、原状回復だけ貸主指定で万全にやってもらえるならOKです。はい。

尚、R-storeのほうは、そのまま梨の礫(なしのつぶて)となった。


結局、保有物件への引っ越しは暗礁に乗り上げたが、
約18ヶ月の時を経て
仲介作成の当初予定賃料月額20万円から
月額約35万円(税抜)での着地となった。

このお部屋単体だと、購入時のレントロールから、
約175%アップだ。
(共益費と税込みでみちゃうとほぼ40万)

木造アパート1棟分をその1部屋で稼ぎ出してくれるパワー。
そりゃ、もちろん貸しますよっ!

入居予定日の5日前。
管理会社とTEL。

関田「地下倉庫の鍵、私の手元にあるのでそちらに送りますね。」
管理「入居者様、地下倉庫使わないので、鍵要らないとのことです。」

え?なんだって?

それならそもそもお家賃交渉の時に
「地下室不要なので、40→35万円(税込)に」の形で言ってもらった方がスッと入ってきたのに…。

と、いうことで初期想定の満室稼働以上の売上を叩き出してくれる一棟マンションであるのに加え、さらなる余力を残すこととなりました。

地下室・地下倉庫の活用方法、
・プライベートジム
・着物教室
・レンタルスペース

んー夢広がる。

イメージ映像

chatGPTにもヒアリングしてみた。

幅広っ

幅広ではあるけれど、月額4.0-6.7万円の可能性ありとのこと。
満室を超えたさらなる稼働、目指してみようか。

次なる問題


家、どうしよ。
四人家族の住まいの話。

買えるかどうかも分からない、それでいて思ったほど安くもなさそうなハルミフラッグDuoは入居開始2年後だし、当面賃貸か…。

今の住まいの近くで70-80平米とかのマンションを探すと

お高いんだけど

コレだと結局入ってくるお家賃、吐き出すだけじゃない?
※町名と70平米~等で検索。


とりあえず、もう今から新学期(新学年)も間に合わないので焦らずに、まずは空手教室で長男くんを鍛えるところから取り組んでいく所存です。

リノベコストは記憶から消したので、本noteでは割愛します。
(リノベ内容をまとめたものはいつか別noteに書くかもです。)

まだ引越し先の選定すらもする前ではありますが、遠くない未来に転居することは確定しておりますので、当該記事が強気リーシングにお役立ていただけます際には、サポート頂けますと幸甚です。

※当該noteは投げ銭がやる気に直結します。

それでは、皆様の不動産を活用した
人生のアップサイドが広がりますように。
何にしても頑張っていきましょう。

こちらは執筆及び不動産投資の糧になります!