何度も経験したくないもの

「本当に”残念”の言葉のみです。何が足りなかったんだろうとか、そういう感情がいっぱいで。なんか、感情が今、迷子ですね」

クイーンズ駅伝のレース直後、
4区を走った楠莉奈選手は、
複雑な心情を語りました。

また感じてしまった

連覇だけを目指して、
全力で走り抜いたクイーンズ駅伝2024。
積水化学は2位という結果に終わり、
準優勝ながら、選手たちは悔し涙を流しました。

「優勝を争うライバルが、後半で勢いに乗ってきてたことに対して、チーム全体で対応しきれなかった感じはあります」

楠選手はレース全体を振り返り、続けます。

「やっぱり何が起きるかわからないのが駅伝、2連覇する難しさをいっぱい感じました。自分はこれが初めてじゃないけど、『また感じてしまった』みたいなところはありますね。やっぱり…何度も経験したくないもんだなって思います」

今日の悔しさだけでは絶対終わらせない

自身の走りについて振り返ると、
思い出すのは、しっかりした準備が
できていたかどうか、です。

「ちょっと風もあったので厳しい走りにはなりましたが、今日の自分のベストは尽くせたと思っています。でも、足りなかったものはもちろんあったし、ここまでの過程が全てパーフェクトだったかと言われたら、そうでもなかった。やっぱり、しっかり練習してスタートラインに立つのが大事なんだなって、改めて思いました」

気持ちの面も含めて事前の行動が、
最終的な結果につながるのだと、改めて感じていました。

ゴール後のスタジアムで、
応援に駆け付けた従業員の前で、
お礼の言葉を述べた楠選手。
彼女は、こんな言葉でレースを締めくくりました。

「連覇が達成できなくて、もう本当に悔しい思いが1番です。今日の悔しさだけでは絶対終わらせないので、また来年以降も応援していただけると嬉しいです」

また来年も

従業員への感謝の気持ちを、
彼女はこんな言葉で表現します。

「本当に、今年は壮行会も開いていただいて、現地で応援して欲しいですと伝えて、去年よりも多くの従業員の方が応援に来てくださった。沿道での応援はすごく力になったし、それに応えられなかったのは、やっぱり自分たちの力が、まだまだだったなと思いました」

「みんなが本当に、今日の負けで絶対終わりたくないと思ってるし、私自身も絶対終わらせたくないので、また来年もぜひ応援してください」

悔しさを糧に、また来シーズンへと突き進む、
セキスイフェアリーズ。
来年は、また違う涙で終われるように、
それぞれ積み重ねる1年が、改めて始まります。

文：守本和宏／ナノ・アソシエーション
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